Zepp VRで仮想ライブ!?VR空間提供サービス3選とVR空間作成方法
2018年8月、ソーシャルVRプラットフォームCiuster上に建設されたライブハウスであるZeppVRにてVtuberの有料のライブが開催され成功を収めました。
これは新たなVRの未来を象徴する出来事でした。その他に、昨今増えているVR空間上でのエンタメサービスも紹介しています。
今回はそんな新しい世界を切り開く画期的な試みの一つ「Zepp VR」を始めとしたVR空間を利用した新サービスから、「自分でVR空間を作りたい場合のVR空間作成方法」までご紹介します。
Contents
大人気!VR空間を活用したエンタメサービス3選
昨今、VR空間内で楽しめる画期的なサービスが数多く生まれています。その中から特に斬新で、未来への大きな可能性を感じるエンタメサービスを厳選して紹介します。
VR空間で展示即売会:バーチャルマーケット
バーチャルマーケットはVR空間上で使用することができる3Dアバターや3Dモデルの展示即売会です。
申し込みさえすれば誰でも出展や来場が可能な、VR空間上でのコミックマーケットとでもいうべき近未来的イベントです。
第一回は2018年8月に開催され、世界初の試みながら一時、国内ツイッタートレンドの第1位を記録するなど大変な注目を集め大成功を収めました。
企業を含む約80サークルが出展し、ハイクオリティな3Dアバターや3Dモデルが数多く展示されました。
空間内では自由に試着、外部サイトを利用して即購入も可能で、実際にショッピングをしている感覚で楽しめる、未来を感じられるイベントとなっていました。
待望の第二回は2019年3月8日・9日・10日と三日間に渡って開催される予定で、2018年11月から出展者の募集が開始されています。
出店ブースなどのバーチャルマーケットの様子の詳細や、参加方法に関しましてはこちらの記事をご覧ください:
VRソーシャルチャットツール:VRChat
VRChatは、2017年2月から無料で公開されている、ソーシャルVRプラットフォームです。
各自で用意したオリジナルの3Dアバターを使ってログインし、VR空間上で多人数でボイスチャットやコミュニケーションを取ることができる新感覚のSNSです。
現時点ではUnityやBlender、MMDなどの知識がある程度必要で、日本語にも対応しておらず、少々敷居が高いといえます。
その一方、空間内での自由度の高さはこれまでのVRサービスとは一線を画しています。
- ユーザーは自身で用意したオリジナルのアバターが使用可能
- ワールドを自由に作成することが可能
- 簡単なゲームなども作成可能
- 仲の良い友人同士で集まって自由に遊ぶことも可能
何より魅力的なのは、これまで操って遊んでいる感じが強かったアバター系のSNSと違い、VR空間で、自分がこだわって作ったアバターになりきって遊べる点です。
自分の自慢のアバターを周りに見てもらう事ができますし、全く新しい自分になりきって自由度の高い空間で遊ぶのはかなりテンションが上がります。
自由度が高く、世界中からのアクセスがあるため変化に富んでおり、ログインするたびに新しい発見があるのも刺激的です。
新しいSNSの形として世界中から注目を集めており、ユーザー数は凄まじい勢いで増加しており、今後の成長が期待されるサービスです。
VRChatの使用方法やアバターの作成方法について気になる方はこちらの記事を参考にしてみてください。
“引きこもりを加速させる”VRイベントルーム:cluster.
cluster.は3Dアバターを使って、VR空間上で誰でもイベントの開催、参加が可能なVRイベントプラットフォームです。
イベント開催だけでなく、ただ単に集まって遊んだり、仕事やクラブ活動などのミーティングに使用したりと使い方は自由自在。
cluster.の画期的な点は同じバーチャルルーム上でなんと同時に5000人と接続が可能な点です。つまり、数千人規模のイベントがVR上で開催可能であるという事です。
現在までも、バーチャルアイドルによる歌やダンスイベントを始め、運動会など様々なイベントが開催されています。
cluster.の始め方(アプリのセットアップ)や遊び方が気になる方はこちら:
2018年8月には、cluster.上で世界初の試みとなる有料でのVtuber「輝夜月」によるVRライブを開催。
チケット代は5400円でしたが、発売わずか10分で完売しました。
加えて、急遽全国の映画館でのライブビューイングが決定し、VR空間上での商業的なイベントに大きな可能性がある事を示しました。
Vtuber輝夜月がライブ!バーチャルライブ空間・Zepp VRの全貌
「Zepp VR」は全国に展開するライブハウス「Zepp」が新たに建設したライブハウスで、「cluster.」上にオープンした史上初のバーチャルライブハウスなのです。
Zepp VRは人気Vtuber「輝夜月」が開催した「輝夜 月 LIVE@Zepp VR」のために建設され、今後もVRコンサートを開催していく予定との事です。
場所は厳密にはcluster.上の仮想空間「Beyond The Moon」に建設されており、全国に展開するライブハウス「Zepp」さながらのエントランスが真っ白な仮想空間にぽっかりと配置されていました。
会場を待つ間、入口前には多くのたむろするお客さんたちがいたのも、まるで現実の開場前のライブハウス入口前の様子そのもの。
入口の向こうに、頭上にネオンのある廊下があり、奥に進むとライブ会場が現れるのも、本当にライブを観に来た感覚を盛り上げてくれました。
ライブ会場では、VRならではの演出が様々に可能。
輝夜月のライブでは、ステージごと空に飛び上がったり、頭上からネオンがおりてきたりしていました。
出演者に合わせて多種多様な演出ができるため今後期待が一層高まります。部屋にいながらにして、VR空間で実際にライブを観て盛り上がれる時代がついに来た、という感想です。
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コラム(1):Unityを使ってVR空間を自分で作成しよう
Unityを使えば、自分でVR空間しその世界を体験することも可能です。最も簡単な流れとしては
①VR空間を作成する
②作成した空間を撮影し、視聴する
というながれになります。
今回は非常にシンプルな空間を1つ作成し、その空間を動画として納める、という手順を解説したいと思います。
VR空間を作成する方法
Unityのセットアップですが、インストールからアカウント作成に関してはこちらの記事をご覧ください。
プロジェクトの新規作成は、下記手順で行っていきます。
- Unityを立ち上げ→「新規」を選択
- シーンを保存
- 地面の調整
- 地面の各座標を設定し、位置を調節
- 床の色の設定
- プレイヤーの設定
- カメラ位置・角度の設定
上記の具体的なポイントに関しましては、以下の記事で分かり易く解説しましたので、是非ご覧ください。
1~4に関して:【Unity入門】初心者用チュートリアル攻略【準備からステージ作成まで】
5~6に関して:【Unity入門】初心者用チュートリアル攻略【プレイヤーからカメラ設定まで】
作成した空間を撮影する方法
今回は、作成したVR空間を「録画して360度動画にする」という手順で進めます。
具体的には、下記の流れで進めていきます。
- AssetStoreからRecorderをインポート
- Recorderの設定・使用方法
- メタデータを追加するツールのダウンロード
- メタデータ追加ツールの使用方法
具体的な詳細に関しましては、こちらの記事にまとめていますので、是非参考にしてみて下さい。
コラム(2):STYLYを使ってVR空間を自分で作成しよう
『STYLY』は子供から大人、アマチュアからプロフェッショナルまで、誰でも簡単に無料でVR空間を作成、自由な表現を可能にする新しい時代のクラウドサービスです。
ファッションEC用VR空間プラットフォームとして開発されましたが、現在ではクリエイターを始め個人でも比較的簡単にVR空間を作成できるようになっています。
MAYAやblenderといった定番3DCG制作ソフトやUnityなどとも連携しており、自身で製作した3Dデータをインポートする事で、より自由度の高い高度なVR表現も可能です。
さらに、YouTubeなどからの360度動画を含むあらゆる動画の取り込みがK脳であったり、Instagramからの360度写真を含む画像の取り込みも出来るなど、様々なクリエイティブツールとの連携機能も備得ているのです。
あらゆるジャンルで活躍するクリエイターにとって「STYLY」は表現の幅を大きく広げる可能性を秘めたツールだと言えます。
STYLYでVR空間を作成する場合の手順
STYLYで空間作成する手順と準備物について、順番に解説していきます。
準備物は?
空間作成の準備物は、ネット環境とPCのみ。自分の作成したVR空間を体験する場合には、
- Steamアカウント
- 下記VRヘッドセットの何れか
が必要になります(※Steamでのダウンロードはこちらから)
HP上ではGoogle VRにも今後対応していくとの表記があり、
でもいずれは体験可能になるでしょう。
VR空間作成の流れ
STYLYで空間を創造する手順は大きく以下の3つになります。
- アカウントを作成する
- アセットの3Dモデルを使ってオリジナル空間を作成する
- Unityなどと連携し、オリジナルモデルも使用可能
具体的な手順に関しては、こちらの記事で紹介していますので、気になる方は是非参考にしてみて下さい。
『Styly』VR空間創造プラットフォームの使い方、活用事例など徹底解説!
まとめ
今回は昨今増えてきている、VR空間上でのエンタメサービスを紹介しつつ、今後のVRに大きな可能性を感じさせてくれたZepp VRについても紹介しました。
仮想空間上に、イベント会場を建設しそこで自由にイベントを開催できる、しかもビジネスとして成立することも証明したという事は、VR空間は新たなフロンティアなのだと感じさせてくれます。
Zepp VRという名前を聞いて場所はどこなの?と疑問に思う人が多い様子なのも印象的で、仮想空間で何か面白い事が行われていて、それは既に現実と地続きになりつつあるというのを象徴している気がしました。
今後VR空間という新たなフロンティアがどの様に開拓されていくのか楽しみです。
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