3分で分かる!VRビジネス最新事例8選 – 業種別の利用ケース解説


ヘッドセットの高機能化と低価格化により、VRビジネスは2018年から本格的に発展を始めました。

牽引するのはやはりコンシューマー向けのVRゲームや、大型VRアトラクション施設ですがビジネスシーンでの業務利用も進んでおり、非常に多様な分野で展開されています。

そこで本日はVRビジネスの最前線として「医療」や「不動産」「教育」など、様々なシーンで活用されるVRのビジネス事例をまとめてみました!

【VR × 不動産】

不動産業界は非常にVRとは相性が良く、実際に活用が進んでいる業界です。

今や不動産の売買や賃貸の引き合いは、まず不店舗に行くのではなく、「SUUMO」や「HOMES」などのネットサービスからの流入が8割と言われています。

どれだけ物件のイメージをネット上で掴めるかが営業上大変重要になっていることは明らかで、各社はプロのカメラマンが撮影した物件の写真を利用することは珍しくありません。

しかし、計算されたアングルからの写真だけではなく、実際の部屋の雰囲気を把握するためには360度映像で自由に見渡すことができる方がユーザーにとって訴求力があることは言うまでもありません。

他にもナーブ株式会社のような不動産店舗向けにVR内見システムを提供するBtoB業者も出てきており、クライアント数も着実に伸ばしているようです。

また、完成前の物件を3DモデルでVR空間上に構築する利用方法も一気に普及してきた感があります。

こちらは模型を作るよりも圧倒的にコストが安く、三菱地所や住友不動産などの大手だけでなく、小規模な業者でも利用が進んでいます。

このように顧客側の不動産購買における満足度向上だけでなく、業者側のコスト削減の観点からも、不動産業のVR活用は非常にメリットが大きいのです。

VR不動産の活用事例やメリット・デメリットが詳しく知りたい方はこちら→)VR×建築の活用事例やメリット・デメリットを徹底解説!

【VR × 医療】

医療業界におけるVR利用シーンは大きく2つあります。それは

  • 「手術シミュレーション」
  • 「患者のヘルスケア」

です。1つ目の手術に関して「誰がどのタイミングで何をするか?」という事前のシミュレーションとチーム内の共通認識を合わせることが不可欠ですが、VRは手術プロセスの再現に役立ちます。

VRによる仮想空間で模擬練習をすることで、手術の成功確度を高める試みがアメリカでは進んでおり、一定の成果を残しているようです。

(現実空間のようなVR手術室)

米国ではメンタルヘルスでの応用が進む

また他にPTSDや鬱病などの精神疾患の治療にも利用が始まっています。

精神疾患は自己の体験に基づく原因が多いため、VR技術による仮想的な体験を安全な状況下で経験させることにより症状を緩和させるというものです。

海外では、戦場を経験した兵士の20%ほどが、その過酷な体験からPTSD(心的外傷後ストレス障害)を抱えるケースがあると言いますが、これに対し患者ごとに異なる戦闘地域での体験をVR空間上で安全に追体験させることで深層心理に巣喰う恐怖を取り払うプログラムが普及し始めています。

また鬱病や摂食障害、閉所恐怖症などにもVRを活用した治療法が効果を生むことが分かっています。

これは認知行動療法と呼ばれており、患者が恐怖する体験から逃げるのでは無く、VRによって患者自らその状況に向き合い、ゆっくり克服していくという手法に基づいています。

米国企業の「Limbix」が提供するVRソフトウェアでは

  • 事故を起こした患者向けの「運転シーン」
  • 人前でうまく喋れない人向けの「観衆への講演」
  • 閉所恐怖症の人のための「満員電車」
  • 高所恐怖症の人のための「高層ビルでの移動」

という様に症状別で様々な体験が用意されています。

ある調査によるとアメリカでは年間4,300万人もの成人精神疾患にかかり、5人に1人が精神疾患を抱えています。その一方でセラピスト不足という問題から、医療費が高額化し患者の60%が治療を受けられていないというのが現状です。

こういった質の良い精神医療が受けられない人が急増している米国においては、手軽にコストが低く受けられるVRセラピーの潜在的なニーズはかなり大きなものと見られているようです。

VR×医療について詳しく知りたい方はこちら→)VR医療における3つの導入メリットと活用事例を解説!

【VR × 旅行/観光】

VRの利用において、ユーザーから要望が強い旅行や観光。

部屋に居ながらにして、国内や海外の観光地を散策できる仮想体験は非常に魅力的ですよね。

Google Earth VRでは昨年のアップデートでストリートビューが追加されましたが、スマートフォンを活用するタイプの簡易ゴーグルでも十分に世界中を旅を楽しむことができます。

また意外とも思えますが、VR観光に力を入れているのは旅行会社です。

関東の全営業店舗にVRコンテンツを導入をする、株式会社H.I.Sは実際に旅行に行った際に顧客が感じる「期待とのギャップ」を埋める為に導入され、具体的には「ホテルの下見」などで利用されています。

「自宅で体験出来るVR旅行体験」の質と量を高めることで、VR体験したユーザーに「実際に行ってみましょう!」という購買導線を用意することでユーザーを旅行に促す思惑がありそうです。

確かにVRの体験の質が高いほど「実際に行ってみたいな…」と思うユーザーは増えそうですよね。

旅行VRの事例を詳しく知りたい方はこちら→)VRで旅行体験!世界中の観光ができるVRアプリ/VRサービス11選

【VR × 教育】

学校教育分野でのVRは、社会見学や世界的名勝の仮想ツアー、化学分野での仮想実験室や、外国語トレーニングなど、適用分野は非常に多く、今後需要が爆発的に拡大すると言われています。

Googleでは教育用アプリ「Expeditions」を提供しており、カードボード型ヘッドセットにスマートフォンを差し込むだけで手軽にコンテンツを視聴することができます。

コンテンツはルーのマチュピチュ、南極、国際宇宙ステーションなど500以上の場所や施設の体験学習が可能となっています。

VRを教育に取り入れることによって得られるメリットは非常に大きく、生徒の理解度や知識の定着率が向上し、学習意欲を高めるという報告もされています。

また英語などの語学学習もVRと相性が良いと言われています。

現在、語学にVR技術が活用されている例として、AIを搭載した3Dの講師がVR空間上で英会話レッスンを行うプログラムが開発され英会話教室での導入が進んでいるようです。

英会話

VR空間での疑似体験を通じて、

  • 苦手なシチュエーション
  • 想定されるシチュエーション

など必要に応じてカスタマイズして繰り返し練習することでより実践的に英会話のトレーニングを行うことが可能です。

VR空間のAIが相手なので、発音するときに恥ずかしがることもなく、思い切り発音出来ると行った部分も特筆すべきメリットかもしれません。(特に日本人は恥ずかしがる人も多いですからね)

VR教育の最新事例が気になる方はこちら→)VR教育のメリット/デメリットや活用事例を徹底解説!

VR英会話のメリット・デメリット、活用事例が知りたい方はこちら→)VRで英会話トレーニング!アプリ・サービス3選と利用メリット・デメリット

【VR × 研修/訓練】

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ケンタッキーの脱出ゲーム風な新人研修プログラム

VRを活用した新人向け研修の活用も、将来的に大きな市場が見込まれている分野です。

工場や建設現場での危険作業トレーニングにVRが活用されているのは何度もご紹介している通りですが、商談や接客といった分野にもVRが利用され始めています。

激しいクレーマーへの対応や超繁忙期の事前演習など「めったに起こらないが重要なシチュエーション」を仮想体験させ、実際にそのシチュエーションが起こった際に適切かつスムーズな行動がとれるようにすることが目的です。

セコム

アメリカの大手スーパーマーケットであるウォルマートはOculus Go17,000台を全土のトレーニングセンター導入すると発表し、業界をざわつかせました。

小売業界は接客のクオリティや商品棚の設置の仕方など、覚えることが多くあるわけですがVRを使って接客や業務トレーニングを行うというわけです。

VRを活用した研修ビジネスについて詳しく知りたい方はこちら→)VR研修/訓練の活用事例や導入メリット・デメリットを徹底解説!

【VR × スポーツ】

2017年5月、世界最大規模のe-Sports大会「インテル Extreme Masters」がオーストラリアで開催され、今大会では世界で初めてe-Sportsの公式大会でVRゲームが種目として正式採用され注目を集めました。

国内では、VR技術を利用した新感覚のスポーツを体感できる新感覚なアクティビティの開発も増えてきています。

国内ARシューティングゲームのHADO

hado world cup

例えば、株式会社meleapが展開するARスポーツ「HADO」は、VRデバイスを装着し、手から出せるエナジボールをぶつけ合って対戦する、ゲームとスポーツが融合した新感覚なアクティビティとなっています。

国内では9施設、世界では16カ国で展開し、3対3までのチーム戦も可能で、世界大会も開催されるなど、ARを駆使した新しいスポーツとしての地位を確立しつつあります。

スポーツトレーニングへの活用も進む

vr フィットネス

そしてVRとスポーツの融合といえば、練習・トレーニングにVRを活用する事例も増えてきています。

例えば、フィットネスジムでもVRを取り入れたトレーニングを導入している店舗が増えており、VRゴーグルを装着して仮想的な空間を楽しみながらエアロバイクやランニングマシーンを利用できたり、体を使って遊ぶVRゲームで筋力を鍛えたりと様々な試みがあります。

icaros

また、VRゴーグルと組み合わせて使うエクササイズマシーン「ICAROS」を導入するジムも増加しています。

プロ野球球団の楽天では、2017年からVRを利用した野球選手のトレーニングシステムを導入しています。

対戦投手の過去の投球内容をVRで再現して仮想体験することで試合に生かしているのです。

スポーツの分野はマネタイズが行いやすいという特徴があり、プロスポーツのVR観戦や360度映像配信などの利用が始まっており、5Gの普及によりこの流れは一気に進むと思われます。

VRスポーツにおける最新事例が気になる方はこちら→)VRスポーツ徹底解剖!ゲームから試合観戦、トレーニング事例まで

【VR × ショッピング・小売】

仮想空間内に店舗を構築し、ショッピングで利用する動きも始まっています。

流れとしては大きく下記の2つがあります。

  • 実店舗をVRコンテンツ化するサービス
  • ECサイトの機能としてVRコンテンツを提供するサービス

です。既に多くの会社がこの分野に進出しており、手軽なものではブラウザで実店舗の360度映像を閲覧して店の雰囲気を体験することができます。

また、本格的なものではVRゴーグルをつけて仮想店舗内を歩き回って、VR空間内で決済までできるサービスまで登場しています。

オンライン小売の巨人「Amazon」は誰もが簡単にVRARコンテンツを作り出せるツール「Amazon Sumerian」をリリースしました。

ショッパーが簡単にVRコンテンツを作れるようになることで、オンライン上における購買プロセスで「VRで見て検討する」というステップを全人類に浸透させる壮大なビジョンを描いているようです。

【VR × コンシューマー向けゲーム】

VRビジネスとして市場が大きいものと言えば、何と言ってもコンシューマー向けゲームです。

-国内AR/VR関連市場2022年支出額予測 Top 5(IDC JAPAN)

VR/AR市場の中でも50%以上を締めるコンシューマー向けのマーケット。

一部のマニア向けだったVRゲーム市場は2016年10月13日にPlayStation VRが発売されて以来、一気に普及しましたが、現在圧倒的に多いのはガンシューティング系とホラー系です。

その2つを組み合わせた典型がバイオハザードですが、ちょっと怖すぎて遠慮したいレベルの出来上がりです。

『BIOHAZARD 7 resident evil』TAPE-4 “レジデント イービル”

これまでどうしても「酔いやすい」「飽きやすい」と言われがちであったVRゲームですが、2016年のVR元年を境にヒット作が登場しています。

「Firewall Zero Hour」はVR空間上でオンラインの4対4チームバトルができるFPSサバイバルゲームですが、没入感が半端ではなく、まさにPSVRのキラーコンテンツとなっているヒット作です。

伝説級に面白いVRゲームはこちら→)【プロ厳選】おすすめVRゲーム25選!※2019年度最新版

【VR×体験施設(アトラクション)】

ZERO LATENCY VR

五感で仮想空間を体験出来るVRアトラクション施設。

残念ながら2019年3月31日で営業を終了するVR ZONE SHINJUKUですが、国内初の本格大型VR専門アトラクション施設として大きなインパクトを残しました。

(姉妹施設であるVR ZONE OSAKAは引き続き営業中)

他にもVR体験施設として「VR PARK TOKYO」が渋谷に、株式会社セガ エンタテインメントのVR体験施設「SEGA VR AREA 」が新宿と秋葉原に登場するなど、新世代のアトラクションが続々と登場しています。

VR技術の進化によって、VRアトラクションは単に見るだけではなく、体を動かしながら楽しむタイプに移行しており、大型施設ならではの楽しみ方ができるように進化しているようですね。

VRアトラクション施設についてこちら→)【東京でVR体験!】おすすめVRアトラクション/施設7選!

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いかがでしたでしょうか。

やはりエンターテインメント向けのビジネスが多くはありますが、ARに続いてVRの業務利用も本格化展開が始まっています。

特に観光分野、不動産分野、建設現場などの仮想空間と相性が良いジャンルでは大きな需要が見込め、様々な会社がビジネスチャンスを求めてVRビジネス市場に参入しています。

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VR/ARの市場規模についてはこちら→)国内と海外のAR/VR市場規模予測と本格普及への課題


XR-Hub 編集部