AR広告がアドテクを変える!仕組みや効果、活用事例を解説!


現実空間に仮想オブジェクトを重畳できるAR技術は広告のあり方をも変えようとしています。

AR(拡張現実)の利用シーンで代表的なのが広告分野です。

スマートフォンというAR再生装置を誰もが持つようになった今、現実世界と仮想空間の境界は曖昧になり、高度にパーソナライズされた広告が非常に安価に発信できるようになったのです。

ARアプリを使ったプロモーションはもちろん典型的な使い方ですが、ARを活用することにより紙の印刷物に動画や音声を追加できるだけでなく、O2Oのソリューションにつなげることができるのです。

AR広告の効果・メリットって?費用に対する効果などを解説

ARの仕組みは基本的にどの方法も同じで、マーカーもしくは空間認識によって、対応するARコンテンツを画面上に表示させるものです。ARコンテンツは画像や3DCG、音声も扱うことができます。

しかしスマートフォンというAR再生装置を誰もが持つようになった今、単純なO2O(Online to Offline)ではなく、現実世界と仮想空間の境界を行ったり来たりするようになりました。

少し前までは、目新しさを狙った「客寄せ」的な使い方が多かったARですが、現在はECサイトまで結びついて明らかに収益を上げる仕組みになっています。


AR広告で一番わかり易いのは、紙の印刷物に動画や音声情報を付加するものです。

例えば、写真や図面だけではわかりにくい住宅情報に対し、内部を仮想的にARで内覧できれば空間全体の雰囲気が伝わります。

また、単純な商品写真にAR情報を追加することで、活字だけでは伝わらないスタッフのリアルな情報を発信して訴求力を上げることができるのです。レストランのメニュー写真などに、より一層シズル感を持たせることも可能です。

名刺の裏にARコードを追加して製品紹介動画がAR再生できるようにすると、訪問相手により興味を持ってもらうことができるでしょう。

このように、AR広告は従来広告に比べてより一層五感に訴えることができるのが特徴であり、広告から受け取ってもらえるメッセージを拡張することができるのです。

さらに、現在注目を浴びているのはSNS連携によるAR広告です。

若者に人気のSnapChatはARで動画に対してデコレーションすることが可能で、これを広告利用する動きが広がっています。ARのエフェクト自体を広告化し、ユーザーがそれを面白がって自撮り動画を拡散してくれるのです。

言うまでもなく現代のマーケティングには「共感を得る」ということがとても重要になりますが、SnapChatのAR広告は料金も安く、費用対効果が非常に高いために注目を集めています。

アプリでもAR!XR-Hub編集部おすすめのAR広告の活用事例9選

SnapChat(アプリ)のAR広告

アメリカを中心に若年層に浸透するカメラアプリ「SnapChat」ですがAR広告媒体として頭角を現しつつあります。

SnapChatには「レンズ」というAR機能が搭載されており、これを広告利用するのです。広告としての魅力はコストが非常に低いことで、6ヶ月の間に100社が広告主としてSnapChatのAR広告を契約するなど非常に活発な動きを見せています。

ご紹介したのはハーシーズのアイス・ブレーカーズ(Ice Breakers)という商品広告になります。ご覧いただければわかるように、これがユーザーによってAR映像としてSNSで拡散されていくのです。その広告効果は計り知れません。

資生堂 カラーシミュレーション


資生堂の化粧品をバーチャルに試すことができるアプリです。顔を動かしたり表情を変えたりしてもリアルタイムにメイクがちゃんとついてきますので、いろいろな角度から色の具合を確認することができます。

気に入った商品はそのままECサイトの「ワタシプラス」で購入することができます。

TISSOT

スイスの高級腕時計TISSOT(ティソ)の試着ができるアプリです。TISSOの店舗の前で配られている紙のリストバンドを手にはめてそばにある端末に手をかざすと、画面上にTISSOTの腕時計をはめた自分の姿が映し出されます。手を動かしても実際に手にはめているようにAR表示され、もちろん時計の種類も瞬時に変えることができます。

TISSOTのこのプロモーションは3週間で85%も売上が増加したとのことです。

ケンタッキーフライドチキン(インド)

KFC WOW@25 CAMPAIGN – AN AUGMENTED REALITY APP from Blink Digital on Vimeo.

インドのケンタッキー・フライド・チキンで提供されたARアプリですが、実際のルピー紙幣にスマホをかざすと、紙幣の額によって実際に注文できる商品がAR表示されます。手持ちのお金が少なくても、変える商品が事前に確認できるため安心してお店に行けますね。このアプリは35,000以上ダウンロードされ、iTunesストアの『インド/食品カテゴリー』で1位を記録。インドにおけるケンタッキーのブランドイメージを変えたとも言われています。

Bring print to life with Layar!

こちらは「Layar」というARのサービスですが、雑誌や牛乳パック、コーヒーカップ、ポスターなどにAR広告を追加して、さまざまなシーンで利用しています。このように紙の印刷物に、動画や音声などの追加情報を付加できるのがAR広告なのです。その訴求度の高さは一目瞭然ですよね。

ポーランドの美術館でのAR利用

美術館の来場者にアプリを提供し、展示している絵画にスマホをかざすと、絵の中の人物が動き出したり、作者が作品の解説をしたりしてくれます。博物館や美術館向けのアプリは従来ビーコン連携で解説音声を流すものが多かったのですが、ARを活用することでビーコンの装置が不要になり、より安価に、楽しいアプリを提供できるようになりました。

キャンペーン連動させることにより、大きな集客効果を得ることができた例になります。

Mercedes-Benz

メルセデス・ベンツはプレゼンテーションや広告によくARを活用しますが、こちらは2015年に行われたARプレゼンテーションです。ステージのプレゼンにライブでAR効果を加えています。観客が皆スマホをかざしてプレゼンを見ているのがなんとなく可笑しいですが、訴求力は抜群ですね。

以下は厳密にはARではないのですが、なんと2011年に南アフリカで実施した紙面広告です。アイディアが素晴らしいですね。

Mercedes-Benz Interactive Print Ad

National Geographic

これはナショナル・ジオグラフィックが2011年にロッテルダムのショッピングモールで行ったARキャンペーンです。スマホではなく、大型スクリーンを使って、指定したマーカーの上に立つと、スクリーン上に映った自分の近くに恐竜や宇宙飛行士が寄ってくるなど非常に斬新なAR体験であり、大きな話題となりました。

FXMIRROR & FIT’N SHOP &

これはFXGear社の「FXMIRROR」というARフィッティングソリューションです。店頭では大型ディスプレイに自分の姿を映してAR試着ができます。スマホ用には「FIT’N SHOP」というアプリが用意されており、このAR試着のFXMIRRORと連携して購入決済まで可能なのです。

 AR広告の未来は?広告代理店はどのようになるのか

このようにARは広告分野で非常に影響力を持ってきており、集客力向上と売上アップにつながりつつあります。

この動きはARKitARCoreがリリースされてから加速度を増しており、SnapChatのAR広告がこれに火を付けた形になりました。ARやVRの発達はオンラインとオフラインの境界を曖昧にし、利用者は双方を行ったり来たりするようになりました。

また、現在は視覚と聴覚にのみ影響を与えるAR/VRですが、近い将来に触覚や嗅覚にまで訴えることを考慮する必要が出てくるのかも知れません。

AR広告が普及する鍵となる概念「WebAR」についてはこちらで言及しています→)WebARがAR時代を牽引する2つの理由。事業機会や技術を解説。


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