ARでメイクをお試し!化粧品・コスメ業界のバーチャルメイク活用事例・アプリ


化粧品・コスメ業界ではARテクノロジーを活用したバーチャルメイク・サービスの導入が進んでいます。今回の記事ではARがもたらす業界へのメリットやその効果、実際にサービスを提供しているアプリやサービスの事例をまとめてご紹介します。

今回の記事では

  • ARとは?化粧品・コスメ業界と相性の良い理由
  • ARがもたらすメリット
  • バーチャルメイクの実際の活用事例
  • ARによるバーチャルメイクを提供しているアプリ・サービス

といった点をご紹介します。

化粧品・コスメ業界の関係者はもちろん、実店舗でのタッチアップにはためらいを感じる、という一般消費者にとっても非常に役立つ内容。ぜひ最後までご覧ください。

ARとは?化粧品・コスメ業界と相性が良い理由

化粧品業界でのARの活用が進んでいます。

では、そもそもARとはどのようなテクノロジーなのでしょうか。

そして、化粧品・コスメ業界にどのようなメリットをもたらすのでしょうか?

ARとは:現実空間に仮想のオブジェクトを配置させる技術

ARは「Augmented Reality(=拡張現実)」の略で、現実に対して3DCGやCGを投影する技術を指します。

分かりやすい事例をあげると、スマホゲームの「ポケモンGO」になります。

どうアプリケーションでは、スマホのカメラを現実の空間に向けると画面内に3DCGのポケモンが現れ、まるで現実世界にポケモンが出現したかのような体験を得られます。

購入前のコスメの試用シミュレーションが可能になる

この技術が化粧品・コスメ領域で活用されると、

  • モデルやユーザーの顔に対して
  • 様々なコスメを「実際につけているかのような”お試し”体験」

が可能になります。

スマホのカメラを自分の顔に向けると、指定したメークアップの画像が自分の顔の上に重ねれば、コスメを試したときと同じような効果を確認できるのです。

この技術は、

  • オンラインショップにおけるユーザー増加・CVR向上
  • コロナ禍での実店舗活用

の大きく2点が期待できます。

1.オンラインショップにおけるユーザー増加・CVR向上

実店舗での化粧品の試着が難しくなっている現在、消費者のメイン購入チャネルが間違いなくオンラインショップに移行しつつあります。

 この状況下でスマホで簡単にコスメアイテムが試せる機能を搭載することは、売上拡大の大きな機会を作り出すことになります 

多くの化粧品メーカーが「オンラインでのコスメお試し機能」を標準搭載できていない中で、自社サイトにお試し機能を実装することで、ユーザーの流れ込みが期待できます。

また、ECサイトでファンデーションやリップなどのお試し機能を使用したユーザーは購入する可能性も高く、CVR(購買率)の向上にもつながります。

自宅にいながらにして、スマホで気軽にメイクをバーチャルシミュレーションし、気に入ったらそのままアプリ上でコスメを購入という流れは、消費者にとっても受け入れやすいでしょう。

※本メディア運用元・株式会社x gardenはAR導入事業を展開しており、大手企業を中心に豊富な取引実績があります。
オンラインショップ・ECサイトでのコスメ試着機能の搭載搭載サービス「AR Commerce」を提供しております。初回無料ですので、こちらからお気軽にご相談ください。

2.コロナ禍では店頭での活用も期待

ARを使ったバーチェルメイクアップはECサイトだけではなく、実店舗での売上向上にも役立ちます。

マスク着用の日常化、外出機会の減少による化粧品のニーズの低下や、化粧品売り場でのタッチアップ自粛によって、販売機会も制限されてしまっています。

 しかし、ARメイクアップなら、販売員が顧客と直接触れることなく、化粧品をバーチャルでタッチアップして消費者に商品を推奨できます 

加えて、通常の実店舗でのタッチアップでは、全体で1時間ほどかかってしまうことに加え、一度メイクを落とす必要がありますが、ARであれば化粧を落とす必要もなく、短時間で行え、かつ複数のコスメをトータルで試すことも可能になるのです。

※実店舗でのAR導入相談はこちら

事例1カネボウ商品なども対応!バーチャルメイクアプリ「YouCam(ユーカム)メイク」

ではここからは実際に、ARを使ったバーチャルメイクアップが試せるアプリを見ていきましょう。

最初は、大手化粧品メーカー・カネボウなどのコスメアプリが試せる「YouCam(ユーカム)メイク」 アプリです。

YouCamメイク アプリは、カネボウコフレドール、マキアージュ、ジルスチュアートなど国内20を超える人気ブランドのコスメ製品を気軽にARでお試しできるスマホアプリ。

ベースメイクや、アイシャドー、リップからヘアカラーの加工も行え、普段なら試せないようなメイクも自由自在にお試し可能です。

試したメイクは保存してSNSにアップしたり友達にシェアするのはもちろん、肌色や肌の質感をなめらかに補正する「自然にみせる美顔加工」機能を利用し、このアプリで撮った画像を自分のアイコンや履歴書の顔写真として使う人も。

もちろん、気に入った製品はそのままECショップで購入可能です。

YouCamメイクアプリのダウンロード

YouCamメイクアプリはこちらからダウンロード可能です。

YouCamアプリの定量効果

YouCamメイク アプリのユーザーは、アプリを利用しない人と比較してコスメの消費額が平均で2.7倍、若年層に限ると10倍もの差が出るというデータが公表されています。

YouCamメイク アプリを開発するのは、デジタル マルチメディア分野のリーディングカンパニーであるサイバーリンク社を母体とするパーフェクト株式会社。

高度な顔認識技術を搭載する同社のアプリは合算で4億2000万以上のダウンロード数を誇り、世界中で数々の賞を受賞しています。

事例2.Amazonがバーチャルメイク機能を搭載

Amazonも自社のサイトで「バーチャルメイク」の機能を導入しました。

これはAIとARを組み合わせたサービスで、スマホのカメラで自分の顔を映し出すとAIが自動的にユーザーの顔を認識して、唇の上に指定したリップの色合いを確認できる仕組み。

商品の色合いもその場で変更できるため、自分にピッタリのアイテムを探し出すことができるでしょう。

Amazonのバーチャルメイクは使い方も非常に簡単。

スマホで対象製品のページにアクセスし、商品説明内にある「試す」ボタンをタップするとカメラが起動し、バーチャルメイクを試せます。

Amazonのサイトからバーチャルメイクを試すせるため、わざわざ専用のアプリケーションをインストールする手間は不要。

より多くの人が気軽にARによるバーチャルメイクを経験できます。

現在バーチャルメイクが試せるのは日本ロレアル、資生堂、カネボウ、コーセー、花王の5ブランド、アイテム数は900点余りですが、これがさらに拡大されると、ARを利用したバーチャルメイクが日本でも一気に広がる可能性を秘めています。

事例3.ロレアルが「ModiFace」を買収、バーチャルメイク導入に注力

 

Amazonのバーチャルメイクには、世界最大の化粧品メーカーであるフランスの「ロレアル」グループの一員である「ModiFace(モディフェイス)」のAI技術が活用されています。

「ModiFace」とは

ModiFaceはAIによる顔や肌の画像分析を専門とする企業で、20007年に創業。特定の製品ではなく、多くの企業に技術提供を行ってきました。

2014年にはメイクシミュレーションアプリの「Makeup Genius」を発表。2018年、その高い技術力に着目したロレアルが同社を買収しました。

ModiFaceはカメラで捉えた人間の顔をリアルタイムで認識し、メイクを施したり色を変えたりするテクノロジーと、画像を通して皮膚のシミやシワなどを解析する特許を取得しています。

AR・バーチャルメイクにはModiFaceのそうした技術が活かされています。

ModiFaceの技術を活かしたバーチャルメイクはAmazonだけではなく、「LOHACO」のビューティーカテゴリーでも採用されています。

ModiFaceのCEOパーラム・アーラ氏によると、同社のAI技術によってコスメ商品の色彩を高精度に再現し、実店舗でタッチアップするかのように自分好みの製品を選ぶことができるとのこと。

また実際にModiFaceの技術を利用しているAmazonの責任者も、同社との連携によって「化粧品のオンライン販売がより気軽になり、ユーザーに新たな体験と楽しさを提供できる」とその効果を高く評価しています。

AmazonやLOHACOのサイトで気軽にバーチャルメイクが試せることは、ユーザーにとっては自宅にいながらにしてタッチアップした上で希望通りのアイテムを購入し、そのまま自宅で受け取れるという大きなメリットがあります。

またメーカーとしても、バーチャルメイクは購入前に商品を実際に試せないというECショップの弱点を克服し、さらに自社のECサイトへと誘導して売上アップも見込める、非常に有効なツールと言えます。

事例4.資生堂もバーチャルメイクアプリ「カラーシミュレーション」をリリース

資生堂の「ワタシプラス カラーシミュレーション」は、メイク商品のリアルタイム・バーチャルシミュレーションが可能なスマホ向けアプリです。

資生堂はもともとメイクアップ商品購入のためのアプリをリリースしていましたが、そこに新たにAI技術を搭載したバーチャルメイク機能をアップデートしました。

お試しできるブランドはSHISEIDO、マキアージュ、インテグレート、マジョリカ マジョルカ、ローラ メルシエ、資生堂の6つ。

もちろん、気に入ったアイテムはそのまま資生堂のオンラインショップ「ワタシプラス」で購入可能です。

このワタシプラス カラーシミュレーションの大きな特徴が、「リップやアイシャドウなどを単品ではなく、それらを組み合わせたトータルコーデとしてのバーチャルシミュレーションができること」。

よって、より実店舗でのタッチアップに近いメイクシミュレーションが可能になり、トータルで品定めすることができます。

ワタシプラス カラーシミュレーションのダウンロードはこちら

※Android向けのアプリ提供は2020年2月末で終了しました。
現在はワタシプラス・オンラインショップ内の「カラーシミュレーション」のリンクからバーチャルシミュレーションが可能です(アプリのダウンロードは不要)。

事例5.ルナソルの「VIRTUAL MAKEUP」

カネボウの高級化粧品ブランドである「ルナソル」でも、100種類以上のコスメを自由に試せる「VIRTUAL MAKEUP」サービスを提供しています。

ルナソルのVIRTUAL MAKEUPは、KANEBOブランドサイトのTOPページから「VIRTUAL MAKEUP」をタップし、「EYES」「LIPS」「FACE」の中から試したいジャンルをセレクトし、バーチャルメイクアップができます。

それぞれ単体のシミュレーションのほか、トータルコーデも可能。さらにメイク前とメイク後を比較できる「2画面比較」機能も搭載しているため、メイク選びにも熱が入りそうです。

ルナソルのような高級ブランドのバーチャルメイクは、「製品は気になるけどなかなか手が出せないが、一度試してみたかった」という人にとっては非常にありがたいサービス。

より幅広い客層へのアプローチや新規ユーザーの開拓、さらにトータルコーデによるユーザーの囲い込み効果などが期待できます。

事例6.伊勢丹のオンラインストア「Meeco」にバーチャルメイク機能が搭載

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伊勢丹のオンラインストア「meeco」では、同サイトで扱うラグジュアリー・コスメをバーチャルメイクできる機能を搭載しました。

この機能は、上でも紹介した「YouCam メイク」のモジュールを利用したもので、専用アプリを必要としないWebARサービスを活用しているため、サイト内で気軽にアイテムをお試しできます。

meecoのバーチャルメイクはスマホだけではなく、PCからでも利用可能。

イヴ・サンローラン・ボーテ、クリスチャンルブタン、ジルスチュアート、ローラ メルシエなど17のラグジュアリー・コスメメーカーの中から、リップやチーク、アイライナー、ファンデーションを含む多彩な商品を選択することができます。

※meecoのバーチャルメイクはサービスを終了しました

事例7.阪急百貨店は店舗にARメイクアプリを導入

阪急百貨店は、大阪・阪急うめだ本店の店頭ならびに同社のECサイト「Hankyu BEAUTY」内でバーチャルメイクが試せるサービスを提供しました。

阪急百貨店のバーチャルメイクも、「YouCamメイク」のサービスを利用しています。

店頭でもあえてバーチャルメイク・サービスを展開したのは、店頭でのタッチアップや商品勧誘をせずに商品を試したいというユーザーニーズに応えるため。

実際にサービスの導入後、特に若い女性客の来店が増加したそうです(参考)。

消費者としても

  • まずバーチャルメイクで気になる商品をテスト
  • 気に入ったら実際にタッチアップしてもらうという使い分けができるため、商品購入へのハードルもぐっと下がるでしょう。

阪急うめだ本店の担当責任者は、バーチャルメイクを『プリクラ感覚』で試してほしいと、特に若い女性の百貨店離れ解消への効果を期待しています。

※本サービスも提供は終了しています

まとめ

今回紹介したように、コスメ・化粧品業界とARテクノロジーの相性はバッチリ。

スマホのカメラを自分に向けるだけでバーチャルメイクが試せるARは、コロナ禍にあえぐ化粧品メーカーや百貨店にとっても非常に強力な武器となるでしょう。

ぜひ今回の記事を参考にして、自社ECショップや実店舗にもARによるバーチャルメイク・シミュレーションサービスの導入をご検討ください。

※本メディア運用元・株式会社x gardenはAR導入事業を展開しており、大手企業を中心に豊富な取引実績があります。
オンラインショップ・ECサイトでのコスメ試着機能の搭載搭載サービス「AR Commerce」を提供しております。初回無料ですので、こちらからお気軽にご相談ください。

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今泉滉平:株式会社x garden執行役員 / XR-Hub 事業責任者

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