VRで英会話!語学アプリ・サービス3選とメリット・デメリットを解説
英語とVRというとあまり関連性がない様に感じるかもしれませんが、実は英語の習得にVRを活用した学習が効果的であるとして注目されています。
シチュエーションの設定や反復会話練習といったVRならではの機能を活用し、実践的な英会話トレーニングを行うことが可能です。
本記事では、VRでの英会話の概要に加えて、言語学習にVRを活用するメリットや現在のサービスやアプリなどでの活用事例、現状の英会話学習の課題点等徹底的に解説していきます。
VRで英語学習!最新の語学学習事情とは
ゲームや映像コンテンツなど、エンタメなイメージが強いVRですが、近年、医療や建設、軍事など様々な分野で活用されています。
教育の分野も例外ではなく、特に語学の学習はVRとの相性がとても良いといわれ注目されています。
現在、語学にVR技術が活用されている例としては、AIを搭載した3Dの講師がVR空間上で英会話レッスンを行うプログラムが開発され英会話教室各社が導入を開始。
また、英会話教室ではその他にも、VRデバイスを使っての様々なシチュエーションを仮想空間上で再現して実践的なレッスンの導入が始まっています。
また、英会話教室よりも手軽に体験可能なVR語学学習アプリなども既に一般向けに複数リリースされ、人気を集めています。
まだまだ、始まったばかりのサービスではありますが、VRで語学を学習する事には様々なメリットがあり、今後さらに広くクオリティの高いものが利用できるようになる事が予想されています。
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VRによる英会話学習のメリット
VR空間で英会話トレーニングを行うにあたって、大きく3つの利点があります。
- シチュエーションをリアルに再現でき、何回でも体験できる(プレゼンや自己紹介、カフェのオーダーなど)
- 恥ずかしがらず、思い切り発音や言い回しの学習が可能
- ゲーム感覚で学習できるので、モチベーションが継続しやすい
仮想空間での対人コミュニケーションならではの利点と言えるでしょう。
では、VRを活用した英語をはじめとする語学学習を行うメリットについて具体的に解説していきます。
様々なシチュエーションでの会話を何度でも繰り返し体験できる
英語をはじめとする語学を実際に使えるレベルに習得するためには、実際に様々なシチュエーションでその言語を駆使しての会話を行う必要があります。
文法や単語だけをいくら知識としてインプットしてもいつまでたっても英語などを使いこなす事はできません。
例えば、VR空間上で様々なシチュエーションをリアルに再現し、それを英語などの言語で対応するレッスンを好きなだけ体験可能であれば、英語などの言語の学習効率は飛躍的にアップします。
例えば、大勢の聴衆の前での英語でのプレゼンテーションやスピーチ、日常的なカフェやレストランでの注文など、あらゆるシチュエーションが体験可能です。
VRであれば、脳は実際に経験した事として錯覚するため、意識に深く刻まれ英語などの言語学習効率は飛躍的に上昇します。
VR空間での疑似体験を通じて、
- 苦手なシチュエーション
- 想定されるシチュエーション
など、必要に応じてカスタマイズし、繰り返し練習することでより実践的に英会話のトレーニングを行うことが可能です。
このような言語学習の革新的な進化がVRを利用する事で既に実現しようとしています。
恥ずかしがらず、思い切り発音や言い回しの学習が可能
日本人の多くは実際に英語で話す事を恥ずかしく思ってしまうところがあります。
間違えたら恥ずかしいとか、伝わらなかったどうしようなどと考えてしまい、どうしても尻込みしてしまう人が多いのではないでしょうか?
しかし、VR空間でのプログラムを相手にした擬似的な体験であれば、相手の反応や周りの目を恥ずかしく思う事なく、思い切り発音や言い回しの訓練をする事ができます。
最新の英語学習プログラムでは、AIが発音や言い回し、会話中の挙動すらも評価してくれるため、完全にプログラム相手の英語学習が可能となっています。
ゲーム感覚で楽しみながら学習できるため、モチベーションを継続しやすい
VR体験自体が非日常的でワクワクする体験であるため、「英会話トレーニング」を行いながらも楽しめる点は魅力的です。
仮想空間で様々なシチュエーションを自在に設定し、仮想空間の相手と話す中でこと自体が刺激的で楽しい体験となります。
また、VRであればゲーム要素を学習に付け加えるのも簡単で、ゲーム感覚で楽しみながら英語の学習が可能となります。
これまで長続きしなかったという人もモチベーションが維持しやすいでしょう。
VRによる語学学習サービス・アプリ3選
では、VRを活用した英会話学習アプリ・サービスを3つほどご紹介していきます。
イーオン「英語でおもてなしガイド」
英会話教室のイーオンが開発した英語学習アプリ「英語でおもてなしガイド」がVRに対応しています。
イーオンのメソッド事前学習(Learning)と体験学習(Acqusition)を基本にして構成されたアプリで、先に英単語や発音や言い回しを学習したのちに実践練習を行います。
この実戦練習の部分がVRに対応しており、実際に街角など様々なシチュエーションで英会話をしているリアルな体験が可能です。
ユーザーの答え方によって相手の反応が変わるマルチストーリー方式を採用しており、ゲーム的な感覚で楽しく学習できます。
ダウンロードは無料ですが、全部で8つあるチャプターの内無料で体験できるのはチャプター1のみです。全ての機能を利用するためには月額980円の定額プランへの登録が必要です。
※英語おもてなしガイド<VR対応>のダウンロードはこちら:
Oculus・スマホ対応外国語学習VRアプリ『MondlyVR』
全世界で2000万以上のダウンロードを記録した大ヒット外国語学習アプリ「Mondly」のVR対応版です。
VR空間内でバーチャルキャラと会話しながら、楽しく言語の学習が可能です。
「Mondly」は、リアルなバーチャル体験を作るのが最も効率的な言語学習方法である事をコンセプトに作られており、VRはまさにうってつけの学習環境であると言えます。
レストランやホテル、タクシーなど様々なシチュエーションで実践的でリアルな会話を学ぶ事ができます。英語をはじめとして世界の主要言語30言語に対応しています。
AndroidとOculus製品対応のアプリですので、利用可能なVRゴーグルとしては
等になります。
※Mondlyのダウンロード(¥490)はこちら:
AI講師とVR上で英会話トレーニング!『Smart Tutor』
PlusOne社が開発、販売する「Smart Tutor」は、AIとVR技術を組み合わせた革新的な英語学習システムです。
2018年5月にはDBJキャピタルとD4Vから150万ドルを資金調達することに成功したことでニュースになりました。
「Holosapoens」と名付けられた、バーチャル講師がVR空間内で英語のレクチャーを行います。
発音、会話の滑らかさやスピーチのペース、アイコンタクトや態度などまでを含む8項目を分析し評価してくれます。
この評価項目は今後さらに24項目にまで増やす予定だそうです。
このシステムは「スパルタ英会話」「TORAIZ」など既に多くの英会話教室で導入され実際にレッスンで利用されています。
同社CEO・Jon Su氏は時間・空間といった制約から外れた学習の普及をミッションとしており、価格や時間・場所といった教育における様々な障壁を取り払っていくとのこと。
このシステムが開発された事で今後VRでの英語などの語学学習の分野で大きな発展が見込まれます。
VRによる語学学習の課題
VRを活用した英会話教育においては大きく3つの課題が存在します。
- ハードウェアの価格が高い
:本格的なハードでは数万~十数万単位の価格が必要 - スマホVRはまだ画質や体験のクオリティが低い
:価格を落とした「スマホ用VRゴーグルの場合」没入感が著しく下がる可能性が高い - 導入している英会話教室の数がまだ少ない
:VRの導入コスト/費用対効果など未だ検証段階であることが多く、未導入の企業が多い
まず高品質でリアルなVR体験を実現するためにはハイスペックなPCや、ハイエンドモデルの高額なVRヘッドセットが必要であるなどハードウェアのコストが非常に高くなる点です。
これを英語学習のためだけに買い揃えるとなるとかなりハードルが高くなってしまいます。
それならば、比較的廉価なスマホ装着型のVRヘッドセットを利用すれば良いとの考え方もありますが、その場合はVRの品質がどうしても落ちてしまい、没入感や体験クオリティが低下してしまうのが事実です。
その場合、VRでの言語体験のメリットが十分に活かせません。
また、始まったばかりのサービスである事から、現状はまだ一部の英会話教室でしかVRを利用したレッスンは導入されておらず、今後VRでの言語学習が広がっていくかどうかは、これらのレッスンを実際に受けた生徒達の評判にもかかっているでしょう。
まとめ
今回は、英会話をはじめとする語学学習へ活用され始めたVRについて紹介しました。
語学の学習にVRが極めて高い効果があることはわかりましたが、まだまだ始まったばかりのコンテンツであり、今後どれだけ発展拡大していくかは今の所未知数であると言えそうです。
ただ、今後の展開によっては非常に魅力的な言語学習方法の一つとして広がっていくかも知れません。近い将来、より効率的に、かつ楽しい言語の学習がVRによって実現するかも知れません。
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