ニコニ立体とは~使い方・ニコニ立体ちゃんのダウンロード方法など解説


ここ数年で、VR業界は加熱的盛り上がりを見せ、2018年に入ってからはVtuber人口が爆発的に増加しています。

そんな流れの中で、今後重要な役割を果たして欲しいサービスが3Dモデル投稿プラットフォーム「ニコニ立体」です。

本記事では、3D人型モデルを誰でも自由に投稿・閲覧・ダウンロードしての利用が可能な3Dプラットフォーム「ニコニ立体」と公式キャラクター「ニコニ立体ちゃん」について解説します。

ニコニ立体について知りたい方・利用したい方や、配布されているニコニ立体ちゃんを使いたい方は是非読んでみて下さい。

【3分でわかる】ニコニ立体とは?概要まとめ

動画投稿サービスニコニコ動画などを運営する株式会社ドワンゴが運営する「ニコニ立体」はユーザーが作成した3Dモデルを投稿、鑑賞、共有できる3Dプラットフォームです。

投稿された3Dモデルは、Unity上で誰でもグルグル回転させて360度どこからでも鑑賞する事ができます。また、投稿者が許可すれば誰でもダウンロードしてバーチャルキャストやMMDなどで利用する事が出来ます。

投稿可能なファイル形式は、MMDの形式である「PMD」「PMX」を始め、3Dアバターを扱うために開発されたファイル形式「VRM」など幅広く対応しています。

※関連記事:VRMファイルとは?使い方や活用メリットを徹底解説!

【参考】投稿形式一覧

投稿モデル 形式
レンダリング画像・W.I.P→TIP jpg .png
VRMモデル vrm
Unityモデル .unity3d

  • 推奨サイズ: 730px x 450px
  • 自作3Dモデルの発表がメインの目的ではなく、ゲーム性の強いものや、外部への通信が発生するものは削除される可能性有り
  • 音声データを含むUnity形式の投稿は可能だが動画を含むものは不可
ランタイムモデル .zip

  • 対応モデルファイル: .obj .mqo
  • 対応マテリアルファイル: .mtl
  • 対応テクスチャファイル: .jpg .png .bmp .tga
MMDモデル .zip

  • 対応モデルファイル: .pmd .pmx
  • 対応テクスチャファイル: .jpg .png .bmp .tga .spa .sph
MMDモーション .vmd .vpd
CLIP STUDIO ACTION
コンテンツデータ
.csc

 

現状バーチャルキャストで配信をする為には、ニコニ立体に投稿されたモデルを使用する必要があります

また、スマホでも投稿された3Dデータのダウンロードが可能ですので、その他のアプリと組み合わせてAR表示して2ショット写真を撮るなどの遊び方も出来ます。

なお、アダルト表現やグロテスク表現は原則投稿禁止となっており、テクスチャーにそういった内容が含まれているだけでも削除対象となる様です。

ニコニ立体の魅力とは

ニコニ立体を使うメリットとしては、

  • 手軽に3Dモデルをネット上にアップロードして人に見てもらえる
  • アップされている3Dモデルは誰でもダウンロード・利用可能

が挙げられます。

よって3Dのモデリングが出来ない人であっても共有して配信やUnityなどで利用でき、手軽に才能のマッチングが可能という点が挙げられます。

ニコニ立体はモデル製作者にはメリットがない?

3Dモデリングができない方には非常にありがたい一方で、モデルの製作者側の投稿メリットを現在のところあまり感じ無いという意見も多く上がっているます。

3Dモデリングが出来ない人がハイクオリティなモデルを利用可能というメリットを大きくしていく為には、

  • 他サービスとの連携のためのAPIなどを拡充していく
  • 利用できるサービスの幅を広げる

といったことを通じ、人型3Dモデルのデータベース的な立ち位置を確立することが重要であると筆者は考えます。

事実、現時点でのニコニ立体の有効な使い方としては、

といった使い方でしか、有効に機能していないでしょう。

ただし、最近のVtuberブーム到来や加速度的なVR技術の発達によって人型3Dモデルアバターの需要自体が爆発的に高まっています。例を挙げると、

  • 簡単に3Dアバターを作成できるサービスが続々リリース
  • 3Dアバターが利用可能な配信サービスも続々リリース
  • VRchat」などVR世界に入り込めるコミュニティサービスなどでも3D人型モデルの需要が高まっている
  • 今後「VRM」の普及が進む事で3D人型モデル自体の汎用性が高まる可能性がある

などでしょう。

上記から分かるように、取り巻く環境は急激に変化しており、3Dモデルのデータベースや中継点としての立ち位置に特化させることが出来れば、ニコニ立体のプラットフォームとしての価値は飛躍的に高まると感じます。

実際に、この流れの中で「Vカツで作成したモデルをニコニ立体を経由してバーチャルキャストやMMDで使う」という人が増加している様です。

一方で、Vカツで作成されたモデルが増えすぎたことで、オリジナルなモデルが見つけられないと言う意見も出ています。

この辺りが今後の課題となるかと思います。やはりモデリング技術を持つクリエイターがもっと積極的に投稿したくなる様なメリットを提示する必要がある気がします。

公式キャラクター:ニコニ立体ちゃんの概要とダウンロード方法

ニコニ立体ちゃんとはニコニ立体のマスコットキャラクターになっている3Dモデルで、イラストレーター・黒星紅白氏がデザインしました。

  • 名前:アリシア・ソリッド(呼称:ニコニ立体ちゃん)
  • 年齢:14
  • 身長:148cm
  • 誕生日:5月2日
  • 特徴:大きなリボンと、右手に持つビーム彫刻刀

ニコニ立体ちゃんは表記不要で改変可・商用利可であり、多くのユーザーが活発に改変して投稿しています。

※「商用利用可」は法人を除きます

ニコニ立体ちゃんのダウンロード方法と形式

ゲームや映像作品・技術でもをはじめとした多くのシーンで使用されているニコニ立体ちゃんですが、現在の配布データは

  • FBX(+MAX)
  • MMD
  • Unity Package

の3種類。こちらのページでニコニ立体ちゃんの配布が行われています。

是非、ニコニ立体ちゃんをダウンロードしてみて下さい。

ニコニ立体のモデルをバーチャルキャストで使う手順

それでは、現在最も多くの人がニコニ立体を利用する目的となっているであろう、バーチャルキャストでニコニ立体のモデルを使う手順について説明していきます。

①モデルの選択

まずは、バーチャルキャストで使用したいモデルをニコニ立体にアップロードされたモデルから選びます。

対応しているのは「VRM」形式なので、フィルターで「VRM」を選択します。さらに「ダウンロードモデルあり」を選ぶとダウンロード可能なものに絞り込みできます。

※ただし、VRM形式でダウンロード可能であっても投稿者が許可していない場合使用できないので注意が必要です。

②ファイル設定

設定ファイル(config.json ファイル)を設定します。

バーチャルキャストを検索しこのページからインストールします。

上画像の画面右上の部分からインストールできます。

続いて、バーチャルキャストを展開したフォルダー(exeファイルがあるフォルダー)に「config.json」という名前のファイルを作成します。

作成したconfig.jsonの中身を上画像のように編集します。下記画像の「32947」はニコニ立体から選んだ3DモデルのIDです。

※3DモデルのIDはそのモデルを表示したページのURL末尾の数字が該当します。

③バーチャルキャストに入る

バーチャルキャストに入ります。

コンフィグファイル編集後セーブし、バーチャルキャストを立ち上げます。スタジオに入ろうとすると、該当アバターの利用許諾画面が表示されます。

「同意する」をクリックするとバーチャルキャストでその3Dモデルをアバターとして利用できます。

※現在のところ、バーチャルキャストで利用できるのはVRM形式のみなので、pmxやfbxファイルを利用したい場合はUnityなどを使ってVRMに変換する必要があります。

まとめ

作成した3Dアバターをお手軽に投稿、閲覧、ダウンロードしての利用ができる「ニコニ立体」について書いてきましたが、あくまで投稿者あってこそのサービスだけに、投稿者側へのメリットを大きくしていかないと現在以上の盛り上がりには繋がらない感があります。

現状では、バーチャルキャストなど他のサイトで3Dアバターを使用する為の中継点という役割しか果たせていない感があるので、もう少し広い意味での誰もが利用できる3Dモデルのデータベースの様な立ち位置に発展して行くと、現在のVtuberブームやVRブームに乗って盛り上がって行くのではないかなと感じました。

ここ数年でVRで活用できる3Dアバターの需要が爆発的に上がっているので、この流れの中でニコニ立体が重要な役割を果たす事が期待されます。


ニコニ立体

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