VRホラーゲーム『ARAYA』レビュー!怖すぎる絶叫病院アドベンチャー


タイ産ホラーと言えばホラーゲーム「Home Sweet Home」に代表されるように、日本ホラーの影響を受けて良質なゾゾゾ感を提供してくれる所が人気を呼んでいます。

 今回ご紹介するのはホラー大国タイからの刺客・ホラーVRゲーム『ARAYA』! 

くもりガラスの向こうに人がいたのに、追いかけると誰も居ない。

人影を追って角を曲がれば、やっぱり居ない。通り過ぎて振り向くと、人形がこちらを見ている。

そんなベタベタな、だからこそ怖い「ホラーの定番」が大好きな皆さん、複数の主人公を操作し、深まる謎を異なる視点から解き明かしていきたい皆さんには、本作「ARAYA」をオススメいたします。

タイ産ホラーVRゲーム「ARAYA」|廃病院で少女の死の謎に迫る

今回ご紹介する「ARAYA」は、1人称視点で廃病院を探索し、一人の少女の死の謎に迫るというストーリーのVRホラーゲームです。

プレイヤーは3人のキャラクターの視点で遊ぶことになり、それぞれ異なる事情から廃病院の探索をすることになったキャラクター達の視点から過去の殺人事件を解決していきます。

なお、VRヘッドセットがなくても遊べますが、やはり恐怖演出を最大限に楽しむにはVRヘッドセットを使用してVRモードで遊んでほしいところです!

欧米的なショッキングさと日本的なジワジワ・ゾワゾワ感とを混ぜた「いいとこ取り」なタイのホラー作品をVRゲームで遊べる本作は、「日本語版がない」「インディーズデベロッパーの作品」にもかかわらず、日本の有名実況者たちがこぞって実況動画を公開するほどの人気作品になりました。

【ゲーム概要】

  • 購入先(対応プラットホーム):Steam
  • ジャンル:ホラーアクション・アドベンチャー
  • 言語:英語&タイ語(フルサポート)、中国語(簡易体/字幕のみ)
  • コントローラー:キーボード、ゲームパッド
  • プレイヤー視点:一人称(FPS視点)
  • 開発元: MAD Virtual Reality Studio

VRホラーゲーム「ARAYA」を遊んでほしい2つの理由

理由(1)種類の多い恐怖演出が楽しい

VRモードも非VRモードも、真っ暗すぎて恐怖感をとても煽ってきます。

本作「ARAYA」は一人称視点で遊ぶのですが、プレイヤーを襲う恐怖演出の種類が豊富です。

まず第一に、とにかく暗い。

照明のない場所での探索は暗闇との戦いと言っても過言ではありません。

この暗さによる画面の見づらさが純粋な恐怖心を煽ってきますが、さらにいやらしいのが、真っ暗なりに「ちょっと見える」ことです。

よく見えないけど何か居る。これだけでたとえ動かない恐怖演出でもやたらと慄いてしまします。

▲突然始まる追いかけっこ演出

探索中に突如刃物を持った半裸の男や異形のクリーチャー(怨霊)に追いかけられる演出が数回挟まりますが、これが非常に怖いです。

追いかけっこなので時間制限があり、逃げる際に机をくぐるか乗り越えるかの選択を迫られたり、行き止まりに逃げ込んでしまうなどの失敗もあります。

▲アイテムを集めて鎮魂の儀式を行う

プレイヤーキャラクター「BOON」のときは、この鎮魂の儀式が主な目的となっています。

各チャプターごとに鎮めるべき怨霊が異なり、「チュー」の指示や案内をよく聞きながら、チューの代理で鎮魂の儀式を行います。

BOONの役割が他のプレイヤーキャラクター2名と異なり、様々な怨霊と対峙する点がとても面白いです!

なお、鎮魂の儀式を行っても大体はその怨霊から襲われたりします。

その他、お化け屋敷っぽいポルターガイスト現象を代表に、不気味な笑い声が響いたり、特定の場所を通り過ぎて振り向くと風景が変わってたり、虫がたくさん這い回っていたりと、豊富な恐怖演出は枚挙に暇がありません。

暗闇や不気味さからくる和風ホラー的要素と、音や物理的な超常現象でびっくりさせるタイプの欧米的な恐怖が混在しているため、飽きることなくずっと恐怖を感じることができます。(心臓の弱い方はご注意ください)

「どれか1個くらいは怖がってくれるだろう」という開発元の微笑みを感じ取ることがきっとできるでしょう。

理由(2)シナリオを最後まで明かさない綿密さに引き込まれる

本作「ARAYA」は、 ARAYAという名前の少女の死の真相について迫っていくことがメインシナリオ となっています。

プレイヤーはキャラクター3人の中から異なった視点を選択して楽しむことができます。

  1. プレイヤーキャラクターその1である「Marisa」は、死んだはずの親友であるARAYAを探し求めるストーリーをなぞり、純粋にメイン主人公といえる活躍をします。
  2. プレイヤーキャラクターその2の「RAMA」は舞台となる廃病院の警備員ですが、この廃病院とRAMAとの関係についてをプレイヤーは知っていくことになります。
  3. プレイヤーキャラクターその3の「BOON」は、賭博でこさえた借金を霊媒師「チュー」に肩代わりして貰う対価として、不気味な廃病院へ侵入し、彷徨える怨霊たちを沈めて回ることが主目的となっています。
 異なった目的と視点を持つ3名が、それぞれの視点によってメインシナリオへのヒントを獲得していくという仕組み は、なかなか他のホラーゲームには見られない展開です。

対峙する怨霊も異なりますが、最終的にシナリオの結末が1点の答えに集結していく美しさは圧巻です!

「ARAYA」の登場人物を紹介(ネタバレあり)

以降は、シナリオの最終的なネタバリありで、各登場人物の詳細をご紹介!
※ご自身で解き明かしたい方は閲覧注意

物語のメイン少女の霊|アラヤ・ソパパン(ARAYA)

本作のメイン霊と言える、故人の美しい少女。

生前は攻撃面と平穏面の差が激しい精神病・躁うつ病(双極性障害)を患い、病院に通っていました。

本作ではアラヤの死の真相を探るとともに、同じ廃病院内に集った様々な霊との遭遇を体験することになります。

アラヤは亡くなる前にソーン(後述)からストーキング行為を受けていて、その死には謎が多く、親友であるマリサへ何かを伝えようと動いていましたが?

続きはゲームの中でご体感ください。

ARAYAの親友|マリサ(Marisa)

アラヤの親友で、舞台となった廃病院がまだ健在の頃に病院でアラヤと知り合いました。

親友であるアラヤの謎の死に嘆いた彼女ですが、ある時死んだはずのアラヤから廃病院へ来るよう呼び出しの連絡を受けます。

死んだ友人がなぜ?アラヤは何を伝えようとしているのか?

▲親友の魂を救い出した彼女の今後は?

アラヤの恋人であるソーンとは険悪な仲で、ソーンの不誠実な本性に感づいていました。

予感は的中し、ソーンを原因としてアラヤが死に至った事をシナリオをすすめることで知ることになります。

最後は居ないはずのアラヤの手がマリサの手に伸ばされ、意味深なエンディングとなりました。

ARAYAの第一発見者|ラマ(RAMA)

本作の2人目の主人公。舞台となる廃病院に警備員として勤めています。

警備中に怪奇現象に見舞われ、身の危険を感じて脱出を図るも叶わず、病院内を見回ることになりました。

警備員なだけあって、アクション時の動きが他のプレイヤーキャラクターより若干軽快になっています。

▲病室の写真。娘の顔が消されている。

実はかつてこの病院に一人娘のプロィが入院していましたが、医師から法外な治療費を繰り返し要求され、この際にボス(上司)に借金をしていることなどが発覚します。

病院から治療を放棄されていた娘のプロィは命を落としたという過去を背負っていました。

アラヤとの関係は、アラヤの首吊遺体の第一発見者でした。

重要なシナリオ補完役|ブーン(BOON)

本作3人目の主人公で、唯一アラヤとの接点がないプレイヤーキャラクターです。

賭博に手を出し、親に内緒で結構な額の借金を抱えてしまいました。

借金の肩代わりをしてもらう条件として、「肝試し」と称して廃病院の探索をチューから指示されましたが、実はチューの代わりに鎮魂の儀式をさせられるという「ただの巻き込まれた人」。

非常に怖がりで気弱、体格は肥満気味で背も低く、足も遅いため逃げる際の動きがもっさりしているのが特徴です。

▲随所にある儀式の祭壇は、チューが事前に仕込んだもののようです。

ラマとは顔見知りで、お互い気軽な声掛けをする程度には見知った仲であることがわかります。

ブーンの視点でプレイすることによって、この廃病院の謎や過去が紐解かれていくという、重要なシナリオ補完役を担っています。

エンディングのカギを握る敵キャラクター|ジット

全身の入れ墨はまじないの意味を持つようです。

スキンヘッドで上半身半裸、入れ墨がびっしりで刃物を持ってプレイヤーに襲いかかるという危険な敵キャラクター「ジット」は、実は味方なのではないか?とプレイヤーの間で意見が割れる男です。

シナリオ終盤では後述する「ボス(上司)」に騙される形で手を貸していたことが示唆されており、ジットの手記と思われるメモではボスを非難・罵倒する内容が残されていました。

エンディング直前のシナリオ終盤ではジットを殺害するか否かの選択肢があり、これによってエンディング分岐を起こす重要なキャラクターとして扱われています。

ARAYAの元恋人(故人)|ソーン

▲肉体関係を持ったことを示唆するシーン

アラヤが病院に通っていた頃の恋人であり故人。プレイボーイで、アラヤを口説き落としました。

肉体関係を持ったものの、アラヤの妊娠を歓迎していない様子がイベントシーンで都度表現されています。

アラヤの妊娠発覚後、ソーン自ら連絡を絶ちましたが、しばらくして手のひらを返したように遭いたいと執拗に迫り始めます。

▲独断で意図的に中絶させたことをアラヤから責められ、言い争うソーン

ソーンはアラヤを母子診察(エコー検査)と偽って呼び出し、アラヤの意識のないうちに独断で中絶処理を実行。

子どもを知らぬ間に奪われ、裏切られたと激高したアラヤの手によってソーンは病院の駐車場から突き落とされて死亡しました。

本作の黒幕的な悪人|ボス(BOSS/上司)

ラマの警備員としての上司であり、ジットに命じて病院での死者を使った闇商売を手掛けていた男です。

シナリオ中盤ではラマが金の無心をするシーンに名前のみ登場、終盤には本作の黒幕的存在の悪人として登場します。

終盤のイベントシーンでは背後から黒いモヤのようなもの(アラヤの怨霊説あり)に吹き飛ばされ即死。

吹き飛ばされた際にぶつかった祭壇のろうそくの火が遺体に燃え移り、廃病院は炎に包まれることになります。アラヤの首吊遺体の発見報告をラマから受け、ジットとともに遺体を回収。

ラマが現場に戻った際には遺体が失くなっており、アラヤのスマートホンだけが現場に残されていました。

回収したアラヤの遺体を解体しているらしきイベントシーンがあり、臓器売買なのか魔術的な儀式なのかは不明なままですが、以降病院での死者や、健常者を毒殺するなどで作り出した遺体を利用して闇商売を繰り返していた模様です。

霊媒師の男性|チュー

賭博で負けたブーンに借金を肩代わりする条件で廃病院へ行くよう命じた霊媒師の男性で、ゲーム内での役割的にはブーン操作時のヒント・ガイドのような立場にあたります。

自身の代わりにブーンに鎮魂の儀をさせることが目的であったと思われ、ゲーム内では度々電話でブーンへ指示を出していました。

廃病院の各地に設置されている祭壇はチューが事前に設置したもので、壁にマーキングをしていたのも彼でした。

プレイヤーの間では霊媒師・チューが残したと思しきメモにある「妊婦の霊が強すぎる」とは、アラヤを指しているというのが主流の考察になっています。

ラマの娘(故人)|プロィ

 

▲「ダディ」と呼びかける幼気な声が切ない

ラマの娘で故人。

シナリオを進めると、ラマは娘・プロィの治療費として病院から45,000バーツの請求を受けていたことがわかります。

なんとか上司に頼み込んでお金を用意したラマでしたが、更なる請求を受けていたこともわかり、それでもようやくお金を用意したときには時既に遅し。

支払いが遅いことを理由に病院から治療を放棄されたプロィは、永遠に帰らぬ人となっていました。

まとめ |恐怖のサスペンスホラー『ARAYA』をぜひVRで!

本作「ARAYA」は一本の道筋に沿った攻略を進める作品であり、全部の部屋を見て回り、追いかけっこなどの敵との対峙以外で「詰む」ことがないため、非常に攻略が楽な部類のVRホラーゲームとなっています。

恐怖で手が動かないこともあるかと思いますが、やりきった感も抜群のヘビーボリュームな「ARAYA」。

全てを解き明かしてARAYAの死の真相を理解した時、皆さんの心に残る感情はどのようなものになるでしょうか。

ぜひタイ産の純ホラーのVRゲームを体感してみてください。

※VRホラーゲーム/アトラクションのま止め記事はこちら

【2020最新VRホラー総集編】ゲーム・アプリ・体験施設をプラットフォーム・デバイス別で解説!

【VRホラーゲーム「ARAYA」で要求されるPCスペック】

本作「ARAYA」はVRホラーゲームでありながら、要求スペックがかなり低いことも特徴の一つです。

<システム要件>

最低

OS Windows 7 / 8 / 8.1 / 10
プロセッサー 3.20 Dual Core Processor
メモリー 2 GB RAM
グラフィック NVDIA Geforce GTX 560 1GB / Radeon R7 250X 1 GB
DirectX Version 10
ストレージ 8 GB 利用可能

 

推奨

OS Windows 7 / 8 / 8.1 / 10
プロセッサー i7-4790 Processor 8M Cache, 4.00 GHz
メモリー 4 GB RAM
グラフィック NVIDIA GeForce GTX 970
DirectX Version 10
ストレージ 8 GB 利用可能


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