斜視リスクも?VRを快適に過ごすために瞳孔間距離の調整を!
VRで遊ぶにあたり、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)が目幅や骨格に合うかどうかは、VR体験の質にも関わるうえに、斜視になるリスクを孕む事もあります。
この時気をつけたいのが「瞳孔間距離」です。今回はこの、「瞳孔間距離」をしっかり把握し、自分に合ったHMDを選ぶ方法や調整する方法を解説いたします。
瞳孔間距離とは何か?
瞳孔間距離とは右目の瞳孔と左目の瞳孔がどれくらい離れているのかを表す数値です。眼科ではPDと呼ばれ、VR関連の記事ではIPD(Interpupillary distance)と略されるのが一般的です。
あまり聞き慣れない言葉ですが、そもそも「瞳孔」とは目のどこを指す言葉なのか、皆さんはご存知でしょうか?
眼の色の付いている部分全体を「虹彩(こうさい)」と言い、虹彩の中心にある真っ黒な「黒目」な部分を「瞳孔」といいます。
私たちの「モノを見る」という行為はこの「瞳孔」が担っている訳ですが、瞳孔間距離とはこの黒目と黒目の間の距離という訳です。
Interpupillary Distance & Binoculars with examples: https://t.co/wfYVHnZkTf #Binoculars101 pic.twitter.com/6xPYWmJ4up
— Best Bino Reviews (@BestBinoReviews) 2017年10月24日
瞳孔間距離の測定は、眼科で実施できますが現在ではスマートフォンでも、画像認識の技術で測定できる技術がアプリケーションになっているので手軽に図りたいときなどはお勧めです。
VRHMDは眼をゴーグルで覆い、両眼で左右それぞれのために作られた映像を見て立体視を実現する仕組みです。
右眼と左眼にそれぞれの映像が最適な位置に表示されてこそVRは最大のパフォーマンスを発揮するため、この眼の位置と画像の位置関係は非常に重要なのです。
例えば、バードウォッチングなどに使われる「双眼鏡」でイメージして頂けると分かると思いますが、双眼鏡の覗き込む穴が眼の位置に合っていなかったら、見え辛いうえに眼も疲労してしまいます。
瞳孔間距離(IPD)を調整することで目の前の景色や対象物がよく見えるようになったり、眼への負担が減るというのはVRについても同様です。
ちなみにVRで遊ぶことによって、視力が回復したという事例もあるようです。
関連記事)VRで視力回復するメカニズムを最新の研究事例から解説
PS VRの瞳孔間距離の設定/調整
PSVRは他のHMDとは異なり、つまみなどを使った調整ではなく、PS4の設定画面とPlay Station Cameraを用いて行います。
設定→周辺機器から”PlayStation VR”を選択しましょう。
その後で「目と目の距離を測定する」を選択します。
PSVRの瞳孔間距離の調整はPlayStation Cameraからディスプレイ上に映し出された自分の顔を見ながら、自分で瞳孔の位置を選びます。
適当に行ってしまうと精度が低くなりやすいという特徴もあるので注意しましょう。
Oculus Riftの瞳孔間距離の設定/調整
Oculus Riftには瞳孔間距離の調整機能は実装されていますが、現在Oculus Goには調整機能がありませんので、Oculus Riftについて紹介しましょう。
画像の右下のゴーグルの下側ににあるのがつまみです。これを左右に動かすことによって走行間距離を調節します。
HTC Viveの瞳孔間距離の設定/調整
Viveの場合はIPDの設定数値がリアルタイムで目の前に表示されるため、調整はし易いでしょう。デバイス本体の右側面にIPDを調整出来る部分がありますので、こちらを回す事で自分の眼に会った形に設定可能になります。
まとめ
VRでの映像を最大限楽しみ、眼への負荷を下げるためには、瞳孔間距離の調整は不可欠であることがお分かり頂けたでしょうか。
多くのVR HMDは海外のメーカーが製造しており、外国人ユーザーの骨格を想定して作られているので、予め設定されている瞳孔間距離は日本人には合わない可能性があります。
瞳孔間距離のフィットしないで遊び続けると斜視になるリスクも存在しますので、それを避けるためにも上記で説明した調整はしっかりやっておくことをオススメいたします。
この記事はいかがでしたか?
もし「参考になった」「面白かった」という場合は、応援シェアお願いします!