VRによるバーチャル出社は普及するのか?実例と共に解説
今や世間一般で当たり前になったVR。SNSにおける360度画像や動画の投稿は誰でも行えるようになり、ゲームなどのエンタメ領域はもちろんのことビジネス領域におけるVR利用も浸透してきています。
あるレポートでは2025年までにVR市場は約800億ドル(約9兆円)にまで成長すると報告されており、日本でもVRプラットフォーマーであるナーブ社などが様々な領域でのVRソリューションを提供しています。
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そんなビジネス業界におけるVR活用の中でも注目を集めているのが「VR×働き方」というワークスタイル領域です。
今回はVR空間を利用した働き方に関してお伝えしていきたいと思います。
2016年エイプリルフールで話題になった「VR帰宅」
VR元年と呼ばれた2016年のエイプリルフールに世間を震撼させたネタが登場しました。そのネタこそが「VR帰宅」です。「VR帰宅」は北海道札幌市にあるゲーム開発会社である株式会社インフィニットループが2016年のエイプリルフールネタとして投稿したことから爆発的な認知を得ました。
このツイートにもあるように明らかに「VR帰宅」はディストピア感が満載で、むしろ「VR出勤やVR出社が出来るようになって欲しい!」という声が多く上がっていたのを思い出します。
2018年は「VR会議」が普及する?
そんな「VR帰宅」から2年が経ち、VR空間におけるコミュニケーションが普及してきた今、改めてVRを利用した働き方が実現されようとしています。
米国シアトルに本社を置くIT企業Doghead Simulations社が提供するソーシャルVRアプリ「rumii」は、「VR会議」として次世代のコミュニケーションツールとして注目されています。
VR空間でコミュニケーションをとることで現実世界と同じように仕事が出来る、さながら「VRオフィス」と言ったところでしょう。朝の満員電車に乗ることなく自宅からVRオフィスにVR出社することを実現出来るのは嬉しいですね。
「rumii」ではユーザーはアバターとなってVR空間上でボイスチャットなどを通じてコミュニケーションを相互に行います。
また実際の仕事さながらデスクトップを画面共有することでプレゼンテーションを実施したり、ウェブページ閲覧を共有することも可能です。
これまではweb会議やビデオ会議が一般的でしたが、今後はVR空間を利用したVR会議ツールが浸透していきそうな予感。
実際に「rumii」のようなVR会議プロダクトは海外だけでなく、日本でも開発が進んでおり、xR領域の開発会社である株式会社SynamonはVR空間構築ソリューション「NEUTRANS BIZ」を提供しています。
「NEUTRANS BIZ」がVRコンソーシアム主催の「VRクリエイティブアワード 2018」で大川ドリーム賞を受賞していることからも、VR空間でのコミュニケーションを通じた会議は広まっていく気配が高まっています。
VR会議について詳しく知りたい方はこちら!→)VR会議システムの導入メリットやデメリット、活用事例を徹底解説!
「VRオフィス」を導入した海外企業の登場
そして何とVR会議から進化した「VRオフィス」のみで社内コミュニケーションが完結している企業も登場しています。それが米国不動産会社であるeXp Reality社です。
2018年5月にナスダックに上場し、株価も高騰を続けている同社ですが、その成長の要因はVRオフィスによってバーチャルなVR空間で出社確認もコミュニケーションも全て完結させていることにあると公言しています。
入社した従業員は専用ソフト「eXp World」をPCにインストールするだけで準備OK。高価なヘッドマウントディスプレイやVRデバイスが必要ないので簡単にVR出社が実現可能です。
社員以外にも工事業者などの関係者は全員にアカウントが配布されているため、社外メンバーとのコミュニケーションもバーチャル空間で実現されるというから驚きです。
ナスダック上場企業がバーチャルオフィスを実現しているから大手企業でも実現可能かと言われるとなかなか難しい側面がありそうですが、スタートアップ企業や遠距離に居住するメンバーで構成されたチームにはVRオフィスは受け入れやすいと想定されています。
今後は日本でもVRオフィスを活用した企業が出てくるかもしれませんね。
VRオフィスの実用化はすぐそこ?
いかがだったでしょうか。今回は2016年のエイプリルフールネタで話題となった「VR帰宅」が今や「VRオフィス」にまで進化していることをご紹介してきました。
VRオフィスにバーチャル出社というのはすぐには難しそうですが、VR会議やリモートワークをする際にVR空間を利用してコミュニケーションをとるというのは割と近い未来で普及しそうですね。
まずは友達や知り合いとVRチャットでやり取りをしてみて、テスト的に使ってみるとスムーズにビジネスでも活用出来そうですね!
参考記事:話題の「VRChat」とは?サービスの魅力や業績・将来の可能性について徹底解説!
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