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【考察あり】VRゲーム「Duck Seoson」の魅力を徹底解説!


Steamで配信されている、海外で高い評価を得ているホラー・シューティングゲームが今回紹介する「Duck Season」です。

アメリカ版のファミコンであるNESや、古くからのゲームファンには懐かしい「ダックハント」のテイストなど、1980年代の雰囲気を再現したDuck Seasonは、独特の世界観でシュールなホラーが描かれます。

今回の記事では、

  • Duck Seasonの世界観・あらすじ
  • Duck Seasonの魅力
  • Duck Seasonの操作方法
  • Duck Seasonのエンディングと謎の考察
  • Duck Seasonのレビュー

などについてご紹介します。独特な世界感で雰囲気のあるVRゲームを求めている人には必見の内容です!

「Duck Season」とは3ジャンルを組み合わせたVRゲーム

「Duck Season(ダックシーズン)」は、VRゲームスタジオの「Stress Level Zero」が開発した、VRゲームです。

シューティング+アドベンチャー+ホラーの要素が組み合わされたDuck Seasonは、80年代の雰囲気を色濃く打ち出す独特の世界観が持ち味です。

製作者自身が述べている通り、Duck Seasonはスティーブン・スピルバーグのホラー作品から強い影響を受けており、1980年代の世界観をVR内で再現しています。

「Duck Season」のストーリー展開と世界観を解説

「Duck Seoson」のバックボーン「ダックハント」とは

本作を十分に理解するためには、「ダックハント」が何かを理解しなければなりません。

ダックハントとは、 任天堂が1984年に発表した光線銃コンソール専用のゲームタイトルです。 

コントローラーではなく、専用の光線銃を使うというのが最大の特徴で、ハンターとしてカモを撃ち落としていくのがゲームの目的です。

そのカモを茂みから追いやる猟犬がいますが、一羽も撃ち落とせないと、「ウシシシ…」とプレイヤーに不敵な笑みを浮かべます。

この犬のキャラクターに笑われる様子が世界中のプレイヤーから大不評(大好評?)で、今でも海外では嫌いなキャラクターランキングの上位に入るほどの憎まれ顔です。

そして実はこのダックハントは、アメリカではスーパーマリオブラザーズと1in1になったソフトが海外版のファミコン「NES」とセットで販売されていたため、アメリカでの認知度が非常に高いです。

このダックハントの知名度の高さと憎らしい犬のキャラクターが、Duck Seasonのバックボーンになっています。

ただのシューティングゲームに留まらないストーリー展開

Duck Seasonでプレイヤーとなる主人公の少年は、母親が借りて来きた新作ゲーム機「Kingbit Entertainment System」で、ダックハントをモチーフとしたゲーム「Duck Season」をプレイします。

しかし、どうもほかのゲームとは様子が違う…。

プレイヤーはVRの画面内で、Duck Seasonをプレイし、カモを撃ち落としていきます。

ゲームのレベル1をクリアすると視点が少年に戻り、ゲーム内の現実世界に戻ってアドベンチャーパートに切り替わります。

なのでプレイヤーは 、Duck Seasonのシューティングパートと現実世界のアドベンチャーパートを繰り返しプレイすることによってゲームを進めていくことになります。 

しかし、ゲームを進めていくうちに現実世界にDuck Seasonのゲームが影響を及ぼしてきます

普通のシューティングゲームにとどまらない、ホラーテイストと1980年代の雰囲気を存分に楽しむことができます。

「Duck Season」が人気を得る3つの魅力

では、ここからはDuck Seasonの3つの魅力を探っていきましょう

「Duck Season」の魅力①:ゲームとリアルを行き来する独特な世界感

Duck Seasonの一番の魅力は、なんと言っても1980年代を再現したゲーム内の独特のグラフィックと、ホラーテイストにあります。

『ダックハント』でおなじみのあの犬ももちろん登場しますが、なんとこのようなリアル・グラフィック。

2Dだとまだしも愛嬌があるこの犬も、3Dでリアルに描写されるとなんとも不気味に表現されます。

そしてそれがなんと現実世界にも登場してしまう。

最初は普通のガン・シューティングゲームだったDuck Seasonが、次第にホラーの様相を帯びていく流れも、プレイヤーをこの世界に引き込んでいく大きな要因となっています。

ゲームの中で「Duck Season」をプレイする主人公、そしてその主人公を見守るプレイヤー。 ゲームの世界と現実世界が入り混じる独特な世界観を作り上げています。 

「Duck Season」の魅力②:ストーリー中に散りばめられたお楽しみ要素

Duck Seasonはカモを撃ち落とすシューティング・パートと、少年の日常生活が描かれるアドベンチャー・パートに分かれますが、このアドベンチャー・パートでも様々なゲームが楽しめます。

主人公の前にあるゲーム機は我々の現実世界と同じように、ROMカートリッジを交換することで様々なゲームがプレイできます。

このROMカートリッジというのも1980年代の様子を強く印象づけていますね。

アドベンチャー・パートで遊べるゲームは格闘ゲーム風の「Triple Tiger」やピザを配達する「Pizza boy」、RPG風の「FINAL FIESTA II」など全部で7種類。

「ダックハント」がベースになった「Duck Season」と同様、これらのミニゲームもどこかで見たことあるものばかりですね。

さらにアドベンチャー・パートでは懐かしのVHSテープで見られる短編映画や、アイテムとしても使える本、多くのイースターエッグにシークレットなど、数多くのお楽しみ要素が盛り込まれています。

ぜひ、プレイの中で細かく設計された80年代の世界を体験してみてください。

「Duck Season」の魅力③:全7種のマルチ・エンディングシステム

Duck Seasonでは全部で7つのエンディングが用意されています。

そのエンディングはシューティング・パートとアドベンチャー・パートの行動によって分岐します。

グッド・エンディングはもちろん、中にはいかにもホラーゲームらしい凄惨なものから、衝撃的なバッド・エンディングまで様々用意されています。

分岐条件は思わぬところに隠されていることもあるので、自力で全てのエンディングを迎えるのは難易度が高いですが、ぜひオールクリアを目指してください!

 「Duck Season」の操作方法とスペックを紹介

ここからはDuck Seasonの操作方法や攻略方法についていくつか取り上げてみましょう。

「Duck Season」シューティングパートの操作方法

Duck Seasonのシューティング・パートでは、弾が切れた時にリロード(再装填)が必要になります。

リロード方法はゲームの難易度によって異なり、EASYではオートマチック、MEDIUMとHARDではシェル(実包)を装填し、ポンプアクションを行う必要があります。

難易度によるエンディングの差はないので、お手軽にシューティングを楽しみたい方はEASY、本格的なハンティングの雰囲気を楽しみたい方はMEDIUM以上でプレイすると良いでしょう。

純粋なシューティング・ゲームとして見ると、Duck Seasonのハンティングはそれほど難しくはありません。

ショット・ガンを使っているという設定のようなので、ある程度の狙いをつければ弾丸はカモに命中します。

ゲーム後半ではかなりのスピードでカモがこちら側に向かって飛んできますが、慌てずにリロードして狙いを定めてください。

PVではシェルを隣の車から入手する様子が映っていますが、実際のプレイでは空いている方のコントローラーのトリガーを引くだけでシェルを手にすることができます。

ちなみに、シューティング・パートで後ろを振り返ると、そこには光線銃を構えてゲームに没頭する少年の姿が確認できます。

つまり、今の自分は少年に操作されているはずのゲーム内のキャラクターということです。

この設定自体もシュールですが、ストーリーの展開やエンディングの分岐にも影響を与えてきますので頭の片隅に入れておきましょう。

「Duck Season」の言語は日本語に現在対応していない

独特のグラフィックとホラーテイスト、様々なお楽しみ要素がぎっしり詰まったDuck Seasonですが、一番の問題が日本語に対応していないということです。

これはかなり厳しい状況です。

しかし、Duck Seasonは英語が理解できなくても十分に楽しめます。

もちろん、英語を理解できるとさらに楽しめるのですが、シューティング・パートもアドベンチャー・パートも英語が理解できなくても進められますし、ちゃんとエンディングも見られます。

むしろ、この雰囲気とホラーテイストを楽しむのには英語が分からない方が逆に楽しめるかもしれません。

とにかく、言葉の違いを気にせずにガンガン楽しむのがDuck Seasonの正しい遊び方と言えそうです。

「Duck Season」の対応デバイス、プラットフォーム

Duck SeasonはSteamで提供されているVRゲームです。

VR要素を省いたPC版も発売されていますが、このゲーム独特の雰囲気やシューティングパートを十分に楽しむにはやはりVR版が一番。

HTC ViveやOculus RiftなどのVRデバイスに対応しています。

【Duck Season基本情報】

【システム要件】

◆最低スペック

  • OS: Windows 7
  • プロセッサー: Intel i5 4590
  • メモリー: 8 GB RAM
  • グラフィック: GTX 970
  • ストレージ: 7 GB:利用可能

◆推奨スペック

  • OS:WIndows 10
  • プロセッサー:Intel i7 6700
  • メモリー: 16 GB RAM
  • グラフィック:GTX 980 / GTX 1060
  • ストレージ::7 GB 利用可能

推奨スペック以下の環境では、カクカクして満足にプレイできないため、十分なスペックでのプレイをおすすめします。

Duck Seasonの発売日は2017年9月15日なので、現在プレイする人の環境は推奨スペックを上回っていることがほとんどでしょう。

 ネタバレ注意!「Duck Season」 エンディングと考察

ここから先はさらにネタバレ注意!

Duck Seasonの7つあるエンディングのそれぞれを簡単に解説し、Duck Seasonの謎と闇に迫ります!

「Duck Season」のエンディング

Duck Seasonには7つのエンディングが用意されていますが、自力で全て見つけるのは難易度が高いです。

まずはそれぞれのエンディングを迎えるために絶対必要な要素の一覧と、Duck Seasonの7つのエンディングのタイトルと簡単な解説をします。

【Duck Season エンディング条件一覧】

  1. 犬にTVを破壊される
  2. シューティング・パートで犬を倒し、アドベンチャー・パートで犬に倒される
  3. シューティング・パートで犬を倒し、アドベンチャー・パートでも倒す
  4. シューティング・パートで太陽を撃つ
  5. 最後まで犬を撃たない
  6. ニュースを見て警察に通報する
  7. 6つのエンディングを全て見る

1.”STUCK FOREVER” ENDING

まず最初の”STUCK FOREVER” ENDING。これはおそらく普通にDuck Seasonをプレイする人が最初に迎えるエンディングになると思います。

シューティング・パートで撃たれた犬が逆上し、プレイヤーの後方にあるTVを破壊してしまいます。

画面の中にいるプレイヤーはゲームの中に取り残されてしまうことに。

最後にもう一度TVを振り返ると、別の少年が光線銃と「Duck Season」を手に、こちらを眺めています。

この普通に迎えるであろうエンディングのシュールさこそが、最もDuck Seasonらしさを印象づけているエンディングと言えるでしょう。

2.”DEAD” ENDING

逆上した犬の暴走をなんとか食い止めた主人公。

現実世界に戻りますが、そこにはなんとゲームの中で倒したはずの犬の姿が。

主人公を惨殺した犬は、何事もなかったかのようにTVの中に戻っていきます。

プレイヤーの視界に映るのは、散らかった部屋とその中に血みどろで倒れる主人公の姿。

まさにホラーな展開のこのエンディングは、”DEAD” ENDINGの名の通り、Duck Seasonのバッド・エンディングとなります。

3.”CANON” ENDING

現実世界に現れた犬を見事倒すと迎えられるのが、この”CANON” ENDINGです。

倒された犬はTVの中に消えていき、姿を消します。

ホッと胸をなでおろした少年は、警察に通報すべく受話器を手に取ります。

しかし、なんとその前に横たわっているのは銃で胸を撃ち抜かれて絶命した母親の姿。

警察に犬のことを話しても、とても信じてはもらえないでしょう。

少年は母親を庭に埋め、一人どこかへ旅立ちます。

犬を倒したにも関わらず、このやるせないエンディングも、Duck Seasonの持ち味と言えるのでしょうね。

4.”NUKE” ENDING

これまでの展開と全く異なるのが、この“NUKE” ENDING。

シューティング・パート内の太陽を撃ち抜くことによって迎えるこのエンディングは、全くの偶然か事前知識がないとおそらく見ることは難しいでしょう。

太陽を撃ち抜くと画面は光に覆われ、どことも知れない真っ白な世界にいざなわれます。

何をしても元の世界に戻れない主人公。

一人ぼっちで膝を抱える少年のもとに、血だらけの犬が近づいてきて終了となります。最もシュールなエンディングかもしれません。

5.”FIESTA” ENDING

ゲーム内で一度も犬を撃たずに最後まで進めると迎えるのが、この“FIESTA” ENDING。

母親にいい加減ゲームを止めて寝なさいと言われた少年は、歯磨きをしてベッドの中に入ります。

しかし、まだまだ遊び足りない。

こっそりリビングに戻ってきた少年の目に入るのが、「FINAL FIESTA Ⅱ」という別のゲーム。

どこかで見たことがあるようなゲームが始まり、ハッピーな雰囲気でエンディングを迎えます。

しかし、最後の最後に主人公の母親が「私だったらあの犬を撃っていた」という深い一言を残します。

ある意味、このゲームの闇の深さを知らしめてくれるエンディングです。

6.“BEST MEN” ENDING

Duck Seasonの唯一のグッド・エンディングが、この“BEST MEN” ENDINGです。

アドベンチャー・パートの6時のニュースでキャスターが911、つまり警察に電話するよう促します。

それに従って警察に電話をかけると、ニュースの中で中継が始まります。

それは警察に取り囲まれる犬の姿。

そして少年が家の外に目を向けると、その犬の姿が映ります。

つまり、この家の外の様子がTV中継されているわけです。

主人公を襲うつもりの犬を、警察が一方的に射殺してエンディング。

こうして、少年たちの平和は守られるのでした。

7.”DOG” ENDING

上に紹介した6つのエンディングを全て見た後に登場するのが、この“DOG” ENDINGです。

まずは一度”FIESTA” ENDINGを迎えてください。

そうすると、「FINAL FIESTA Ⅱ」のかわりにビデオテープを手に入れます。

ビデオを再生すると、TVの中から犬が出てきて少年を手招きします。それに従って犬についていくとそこは犬の部屋。

監視カメラを通じて犬が少年の家の中をずっと監視していた、という裏側が明らかにされます。

「Duck Seoson」をプレイした筆者の考察

さて、こうして7つのエンディングを全て見ることができたわけですが、やはり一番気になるのが、犬の正体です。

 恐らくこの犬は、着ぐるみを身にまとった人間なのでしょう。 

しかし、その人間の正体まではゲームの中で明らかにされていません。

1プレイヤーとしてはモヤモヤが残るところですが、「Duck Season」というゲームを通して少年たちを殺していく、猟奇的な人物であるのは間違いありません。

しかし注目すべきは、この犬は決して無差別に人を殺めているわけではないということです。

それは5.”FIESTA” ENDINGで犬を撃たなかった少年が無事でエンディングを迎えることでも明らか。

『カモを撃つ』というゲームの趣旨に、最後まで従順だった者だけが、犬に襲われることを免れられたわけです。

ここに、製作者の意図が込められていると私は考えています。

つまり、 ゲームはゲーム制作者のもので、そのゲームの目的に従ったプレイを楽しむべきであるという主張に聞こえます。 

もちろん、これは製作者のエゴであり、プレイヤーの手に渡った時点でそのゲームもその世界もプレイヤーのものです。

だからこそ、母親は「私だったあの犬を撃っていた」とつぶやくわけです。

ゲーム制作者のエゴと、プレイヤーの自由に楽しむ権利とがぶつかり合う。それがDuck Seasonの隠されたテーマなのかもしれません。

 みんなのレビューは?「Duck Season」の評価・感想まとめ

では最後に、Duck Seasonをプレイした人たちの感想やレビューを見てみましょう。

この様に、プレイした人たちは皆さんこのDuck Seasonのホラーテイストや独特の世界観を楽しんでいるようです。

実況プレイ動画も配信されているので、気になる方は一度検索してみると良いかもしれませんね。

まとめ|楽しみ満載の「Duck Seoson」をぜひVR版で

独特の世界観とホラーテイストが魅力のDuck Season。

シューティングだけではなく、 アドベンチャー・ホラーなど様々なミニゲームや隠し要素もふんだんに用意されているので、長く楽しむことができます。 

2019年6月にVR要素を排除したPC版がリリースされたことからも、このゲームの評価の高さが伺えますね。

HTC ViveやOculus RiftなどのVR用HMDを持っていない方は、ぜひPC版をお試しください。

ですが、やはりこのゲームの魅力を最大限に楽しむにはVR版が一番です。

VRで80年代のテイストと、シュールなホラーが堪能できるDuck Season。ぜひ一度プレイしてみてください。


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