「KOBOLD: Chapter I」レビュー|Steamで大好評 VRホラーの感動の写実感を体験せよ!
「早く次の章をプレイしたい」という声が多数の、リアルさを求めるホラー好きにこそ楽しんでいただきたい新作VRホラーゲーム『KOBOLD: Chapter I』。
この記事では、『KOBOLD: Chapter I』のストーリや魅力、ユーザーのゲームの評価と共に、ここでしかお教えしていない筆者とっておきの「コツ」をお伝えします。
この記事を読んだ後には「怖い…でもやってみたい」というお化け屋敷独特の感覚になるでしょう。おばけ屋敷の原体験を求めて、「ホラーゲームでは少し物足りない…」という方には必見の内容です!
果たして皆さんは、このリアリティを受け止めきれるでしょうか?
Contents
ここがすごい!VRホラーゲーム『KOBOLD: Chapter I 』のストーリーと恐怖演出
写実的なグラフィックが美しくも恐ろしい恐怖を演出する『KOBOLD: Chapter I』は、2018年11月にリリースされたVRホラーゲームです。日本語対応のない海外ゲームではありますが、日本人が怖いと思う要素が多めで、英語も聞き取りやすいので言語が全くわからなくても歩くお化け屋敷の感覚で遊べます。
ざっくりしたシナリオとしては、「行方不明になった少年を探しに廃墟を探検し、悪魔的な存在との遭遇を果たしていく・・・・・・」という内容ですね。シナリオを理解したい人は海外サイトの攻略記事を見てみたほうがいいかもしれません。
舞台はドイツの森の奥深く、寂れて廃墟となった邸宅。いかにもホラーに相応しいと読者の皆さんもうなずくことでしょう!
本作は、フォトグラメトリー(撮影した物体を3Dモデルとして仕上げる技術)をふんだんに使用した写実的なグラフィックと、本能的な怖さをそぞろに撫で上げる恐怖演出が特徴です。 ゲーム中には実写の映像も使われているため、より深くリアルな没入体験が可能となっています 。
移動方式は自由移動ですが、コントローラーでの移動ができるため、椅子に座ったままのプレイが可能なのがビビりな方には唯一の救いかもしれません。
基本的に常時流れるBGMはなく、要所要所の演出のために不気味なSEやサウンドが効果的に流れるため、筆者は背筋の凍る思いを何度もしました。
つまり、めちゃくちゃ怖い!!!
しかし、ホラー作品のため真夏のサマーセールやハロウィンのホラーセールでピックアップされやすく、割引がなくても1000円台というお手軽さには驚きです。
筆者が本作をおすすめする、2つの理由
理由1.現実との境目を失った美麗な写実性にハマる!
本作は「現実離れした」美しさを持った作品ではありません。
『KOBOLD: Chapter I』は「現実とみまごう」グラフィックのホラーゲームなのです。前述したフォトグラメトリーにより、現実の物質をそのままゲームに落とし込んだ世界だ、といっても過言ではありません。
探索場所の屋内だけでなく、建物を出た暗い森の中ですら、ハイクオリティの実写映像以上に美しいグラフィックが広がり、まさに別世界へ足を踏み入れた感満載です…。
ドアをピッキングするドライバーから小さな家電の部品に至るまで、その精巧なグラフィックはまるで現実をレタッチした実写映画のよう!
『KOBOLD:Chapter I』は「インタラクティブシネマ」ではなく、あくまでVRホラーゲームですが、自身の行動によってはクリア自体ができなくなる絶望のルートも用意されています。
映画の主人公のように、シナリオを通して「自分の物語として模索する」スタイルは、ここ最近のVRゲームにおける一種のジャンルとなりました。
「KOBOLD: Chapter I」は、名作ひしめくリアル性とインタラクティブ性を追求するVRホラー作品の中でも特にグラフィックのポイントが高いゲームなのです。また、単純にビックリハウスのようなホラー体験をするゲームではなく、ルーン文字などを筆頭に、悪魔や妖精、神話といったオカルティックなリドル(謎解き)も散りばめられています。
ホラーゲーム好きにはオカルトマニアも多くいるので、ゲルマン神話やおとぎ話に食指が動いちゃう方は特に要注目です。
<映像へのこだわり、ここが凄い!>
没入感の高まりとを主とした「ゲームだが映画のようなVR体験」を実現するため、なんと舞台の暗い森そのものもフォトグラメトリーを使用して作成!わざわざドイツのヴィラへ開発陣自ら足を運び、実在する森とその周辺環境をスキャンしてきたというのです。
登場人物達も役者の姿を3Dスキャンし、モーションキャプチャと高精度フェイシャルキャプチャ技術を用いて作成されました。
皮膚の質感はもちろん、指先のシワの動きひとつとっても実写と区別がつかない仕上がりです。
この繊細な技術でVTuberなんてできたら、業界に革命が起きるかもしれません!
理由2.続編を待ち望む声多数!Steamの評価が恐ろしく高い
『KOBOLD:Chapter I』はSteamでの評価がとても高いゲームなんです。英語版しかないことが理由で、英語でのレビューが多いですが、和訳してみるとその評価の高さに驚きます。なぜそんなにも高評価があるのか、その内容をご紹介します。
理由2-1.セーブがない緊迫のホラー体験ができる
本作『KOBOLD: Chapter I』は、なんとセーブ機能がありません。
加えて30~60分前後という、ちょっと長いお化け屋敷のような体験時間は、少なくとも不満に思うユーザーも居るようです。
ほとんど褒めている文面のNGコメント
しかしこれらの不満は、置き換えれば「もっと遊びたい」という欲求による改善要望とイコールです。ややツンデレ気味な低評価コメントを見るとほっこりするので、評価コメント欄は閲覧推奨!
平日の仕事帰りに疲れた体でちょろっと触る、というスタイルの遊び方は難しいかもしれませんが、VRで遊ぶぞ!と作った時間でサクッと終わるのは筆者としては高評価でした。
現実的に休憩無しの連続ダイブが出来るのも、概ねこれくらいの時間ですね。
理由2-2.レビュー投稿者の約8割が「非常に好評」と評価!
続編を望むレビューの数々
「次の章が待ち切れない」「短いけど充分価値あり。Chapter2が楽しみ」「週末の夜に遊ぶのに丁度いい」 など、一様に続編を待ち望む投稿が続きます。彼らもまた、繊細なグラフィックと効果的なサウンド、続きが見たいというシナリオへの渇望をコメントしています。
セーブをするまでもない時間と考えて、是非週末の締めに「失敗したら最初から」の緊張感を持って遊んでみてくださいね!
ちなみに、評価コメントには「開発に問い合わせたら数カ月後にセーブ昨日を追加すると言っていた」とのことで、今後セーブ昨日が追加される可能性も?
『KOBOLD: Chapter I』 攻略のコツと遊び方
基本的にはヒントを集めて進む脱出ゲーム
基本的に『KOBOLD: Chapter I』は、反復探索しながらヒントを集めて進む脱出ゲームのような遊び方をすることになります。
次のトリガーのためのトリガーを探す、という従来のホラーゲーム通りの展開の中で、不気味なヒントやドッキリポイントを散りばめて、それを体験したら次のステップへ進めるという流れとなっています。
壁に描かれている図や、さっきはなかった物が新たに出現しているなど、覚えることと気づくことに重点を置くホラー作品らしい静かなギミックを楽しむことが出来ます。
最も注意すべきはヒントとトリガーの「見落とし」。机の上に散らばる資料アイテムの1枚1枚、電話の横の小さなヒューズ、部屋に入ってすぐ斜め後ろにあるチョークなど、要所要所のキーアイテムを見落とすと「詰み」を避けられなくなります。
見つけなければ進めないものであれば「見つかるまで」探索を続ければ済みますが、見つけなくても進めてしまえるもので「進んでしまうと後戻りできないトリガー」の場合はやはり詰みとなります。
しかし部屋の中の隅々まで見て回り、手に取れるものはすべてチェックするという従来通りの攻略が通用するのであまり苦戦することはないでしょう。
焦らず確実にじっくり見て回りさえすれば、ホラー要素もしっかり味わえて楽しいですね。
筆者おすすめ!ゲームを一層楽しむ、「ぐるぐる戦法」
ここで、この探索の効率と精度を上げるコツとして「ぐるぐる戦法」をご紹介します!どの部屋からチェックするのか、部屋のどこからチェックするのか、そのスタート地点をきめたら、以降は巡回を「全て渦状に行う」というこの探索方法は、最も避けるべき「見落とし」の確率を驚くほど下げてくれます。
例えば1つの部屋の中に入った時、まずは壁沿いと天井をチェックしながら1周、そのまま徐々に内側に向かって探索範囲を狭めていきます。
探索ゲームは部屋の真ん中にドーンとキーアイテムを置くことはほぼないため、中心へ向かう前にトリガーの発見が完了することや、外から内へ渦のように探索するので「同じ場所を複数回、全て均等に」チェックすることが出来るのがこの探索方法の利点ですね。
これによって一度見逃したアイテムに再度気づく可能性が飛躍的に上がります。
『KOBOLD: Chapter I』 はシナリオの短編映画が付属したVRホラーゲーム
本作では行方不明になった少年を探す、という目的がシナリオの主軸にあります。
この行方不明となる少年とその家族、そしてこのゲームの世界観についての序文として付属の短編映画が機能しており、このムービーを見たあとでVR体験を始めることで、より『KOBOLD: Chapter I』 の写実性を体感することが出来ます。
いかにもホラーといったこの短編映画は、あどけない少年に纏わる恐怖の火種をじわじわと見せてくれる素晴らしい映像作品となっていて、これだけでもこのゲームを遊んでみる価値があると筆者は太鼓判を押します!
異端の神話や古代の迷信、ドイツ(ゲルマン)特有の不穏なおとぎ話に触発された『KOBOLD: Chapter I 』は、 第75回ヴェネチア国際映画祭で初演し、英国のレインダンス国際映画祭や第47回映画祭など、さらに名誉ある映画祭に参加する予定もある とのことで、開発元としては、単純にVRゲームというジャンルに囚われない作品展開を目指しているのかもしれないですね!
ゲーム概要と要求されるPCスペック
【ゲーム概要】
- 購入先(対応プラットホーム):Steam、Oculus Rift、HTC Vive
- CERO:C(15歳以上対象)
- ジャンル:アドベンチャーホラー
- 言語:英語のみ(字幕なし)
- コントローラー:被追跡モーションコントローラー
- プレイヤー視点:一人称(FPS)
- 開発元: anotherworld GmbH
美しいグラフィックを遺憾なく体験するために、『KOBOLD: Chapter I 』はそれなりのスペックを要求しています。
ただ遊ぶだけであればVRゲームに対応出来るスペックのPCであれば十分ですが、できれば最高品質でのプレイをしていただきたいので、推奨環境以上のPCで遊んでくださいね!
<システム要件>
最低
OS | Windows 10 64 bit |
プロセッサー | Intel i5 or greater |
メモリー | 16 GB RAM |
グラフィック | Nvidia GTX 1060 or greater |
保存ストレージ | SSDを推奨 |
推奨
OS | Windows 10 64 bit |
プロセッサー | Intel i7 or greater |
メモリー | 32 GB RAM |
グラフィック | Nvidia GTX 1080 or greater |
DirectX | Version 11 |
保存ストレージ | SSDを推奨 |
まとめ:短編映画に近いリアルVRホラーは一見の価値あり!
ドイツの現地へ森ごと環境全部をスキャンしに行ってしまうなど、とんでもない情熱を持った開発元の熱量がまず凄い『KOBOLD: Chapter I 』。
短編映画を見るだけでもかなりドキドキしてから興奮を高め、シナリオへの関心を高め、それらが結果的に物理的な没入感以上に心を深く本作へ沈めていくことになりました。
これほど作品への関心を高めていこうと働きかけるVRホラーゲームは珍しく、続編も含めて今後も期待を持って追い駆けていきたいところです!
できれば、日本語対応か英語字幕があったらなお良いと感じますが現在は英語版のみのようです。。
続編など発表がある場合はまた皆さんにお知らせします。ぜひ今のうちに『KOBOLD: Chapter I 』をプレイしてみてください。
※VRホラーゲーム/アトラクションはこちら:
【2019最新VRホラー総集編】ゲーム・アプリ・体験施設をプラットフォーム・デバイス別で解説!
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