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MRで新しい価値観を提供する「ホロラボ」の技術力・開発力を探る


株式会社ホロラボは、Microsoftの認定パートナーとしてHoloLens向けのアプリ開発、MRの研究開発や啓蒙に力を入れている企業です。

主にtoB向けにMRアプリ・サービス開発に注力しており、設立以降数々の導入・共同開発実績を残しています。

今回の記事では

  • ホロラボのMRにおける実績
  • 技術力や特徴
  • ホロラボ将来への展望

といった点について取り上げます。

MRで新しい価値観を創造しようとするホロラボ社の魅力をたっぷりとお届けしますので、ぜひ最後まで読んでみてください!

ホロラボとは – 企業概要、事業領域など

ホロラボ

株式会社ホロラボ(以下ホロラボ)は、2017年に創業された開発会社です。

特にWindows Mixed Realityなどの最新技術に注目し Microsoft社の自己完結型ホログラフィックコンピューター「HloloLens」用のアプリケーション開発を事業の柱としています。 

そして本社はアプリ・サービス開発だけではなく、MRの研究や啓蒙活動にも力を入れてるのも特徴。

というのもこの会社、実は「TMCN」というテクノロジーコミュニティーでMRやHloloLensの革新性や将来性に魅力を感じた技術者たちが、会社の垣根を超えて設立して生まれた会社なのです

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そのため、ホロラボは業務の中心となるアプリ開発だけではなく、調査研究やセミナー、トレーニング、執筆などのMRの啓蒙活動も行い、MRを使った新しい社会の実現を目指しています。

会社の設立は2017年とまだ新しいですが、設計や製造、建築、医療など幅広い分野におけるMR、HoloLensのアプリ・システム開発において多くの実績を残しています。

そのことはMicrosoftが認定する、「Microsoft Mixed Reality パートナー プログラム 認定パートナー」に指定されていることからも分かるでしょう。

Microsoft Mixed Reality パートナー プログラム 認定パートナー
確かな開発スキルや知識に基づいて、法人のお客様に Microsoft HoloLens や Windows Mixed Reality 対応デバイスを用いたソリューションを提供できることを目的として、日本マイクロソフトおよびマイクロソフト コーポレーションが、認定したパートナー企業のことです。パートナー企業に対してはトレーニングや技術情報を提供し、実際に法人のお客様との実証実験を通してスキルを高めることを目的としています。

https://www.microsoft.com/ja-jp/biz/hololens/partners.aspxより一部抜粋)

【ホロラボ会社情報(資本金、社長など)】

  • 正式名称:株式会社ホロラボ
  • 英語名:HoloLab Inc.
  • 所在地:東京都品川区西五反田2丁目
  • 電話: 
  • 設立:2017年1月18日
  • 代表取締役:中村 薫
  • 資本金:17,000,000円 (2018/8増資)
  • 事業内容:アプリケーション開発
  • 公式HP:https://hololab.co.jp/
  • パートナー企業:一般社団法人TMCN、株式会社デザイニウム、株式会社システムフレンド

MR開発のリーディングカンパニー、「ホロラボ」の3つの特徴・強み

では、ここからホロラボの持つ技術力、企業としての強みを3つ見ていきましょう。

①, MR領域の調査研究

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ホロラボは単なるソフトウェア開発を行う会社ではなく、Windows Holographicやその他のプラットフォーム、ARやMRについての調査や研究を実施しています。

最先端デバイスやプラットフォームの評価や研究を行うことによって、VRやAR、そしてMRの普及に努めているわけです。

特に「AR CAD CLOUD」として設計・製造向けにCADデータの活用システムの開発に力を入れていて、HoloLensやMRの技術を生かした設計・製造向けのCADデータの活用方法を模索しています。それは実際に「mixpace」として成果になっています。

②, MRシステム・アプリの企画開発

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もちろん、ホロラボは本業であるMR向けのシステム・アプリ開発にも抜かりはありません。

ホロラボはMicrosoftが提供するHoloLens向けのアプリやシステム開発を行っており、3D設計データをAR・MRに自動変換する「mixpace」を「SB C&S(ソフトバンク コマース&サービス)」と共同開発しました(これについては後述します)。

当然、それ以外にもHoloLensやWindows Holographicを使った様々なアプリやシステム開発を行っており、ユーザーの要望に合わせたサービスを提供しています。

後でも述べますが、ホロラボのこうした姿勢は様々な企業とのMRの共同開発を行うという点によく表れています。

自社開発にこだわるのではなく、多くの企業と手を携える事で、MRの開発や普及のスピードアップを図っているわけです。

③, MRの普及・啓蒙活動

ホロラボの活動の中で特に興味深いのが、MRの普及・啓蒙活動でしょう。

ホロラボは講演やセミナー、トレーニング、執筆活動などを通してHoloLensやWindows Holographicが実現させる、MRがもたらす未来の社会を伝えています。

こうした企業としての取り組みは、ホロラボが様々な企業や会社から人材が集まっていることが大きいでしょう。

それぞれの得意分野を活かしながら、MRの普及に取り組んでいるわけです。

ホロラボが行うコミュニティ活動やセミナー、ワークショップなどは普通の会社のオフィスなどでも開催していますので、興味がある企業はぜひ一度問い合わせてみてください。

ホロラボの MR制作実績例を2つご紹介

ではここからさらに具体的なMRアプリ・システムの制作実績を通して、ホロラボの実力に迫っていきましょう。

実例①, SB C&Sと共同開発した「mixpace」

 「mixpace(ミクスペース)」は3D設計データをAR・MRに自動変換できる3Dデータ可視化ソリューション で、ホロラボがSB C&Sと共同開発しました。

「mixpace」を利用することで、設計や製造、建設、施工、保守、配置シミュレーションなど多くの場面で、データの活用が簡単に行えるようになります。

通常は3Dの設計データといっても、2Dの画面で表示したり、たくさんの種類の図面を持って現場で話し合うというのが、これまでの建築業界の常識でした。

ところがこの「mixpace」を使えば、 リアル空間内にMRで表示された実物大の建築イメージをHoloLensなどのデバイスを通して複数人で同時に共有することができるようになります。 

2Dの画面上で3Dデータを認識するのと、目の前にリアルスケールで表示されることの違い、作業現場への貢献度の大きさは素人でもすぐに理解できますよね。

更にこの 「複数人で同時にイメージを共有できる」 というところがミソ。多くの人間が一つの作業に打ち込む建築現場では必要不可欠な要素です。これこそ、HoloLensを使う大きなメリットと言えるでしょう。

しかも3D設計データをAR・MRに変換するのはクラウド上にデータを上げるだけ。あとは自動で最短10分(データ量によって変わります)という時間で変換可能。

これまで手作業で何日もかかっていたデータ変換作業を考えると、非常に大きな作業効率の変化です。これなら修正したデータをすぐに、現場で実物大のスケールで確認することができるため、全体的な工期も大幅に短縮できるようになるでしょう。

SB C&Sは2019年2月末から、契約している全国約1万社もの販売店を通してこの「mixpace」の販売を開始しました。

これからの建築現場では、「mixpace」で建築イメージを共有することが常識になるかもしれません。

「mixpace」についてのさらなる詳細は、こちらから確認してください。

実例②, NTTドコモとの5G実証実験に参加

2020年からスタートする、次世代通信技術の「5G」。

5G時代によって多くのデータを必要とするARやMRのさらなる普及・活用が見込まれています。

そんな5G時代を見据えて、ホロラボはNTTドコモと協力してグアムに設置された「ドコモ5GオープンラボR GUAM」での実証実験に参加しています。

どうしてグアムなのか?

それは、5Gでは、日本とグアムの約2500kmという距離をものともしないリアルタイム通信が可能になるからです。

ホロラボは「ITOKI」と共同開発する、3D立体映像をリアルタイムで遠隔地に送信し、双方向でのコミュニケーションを実現させる「HOLO COMMUNICATION」の実証実験を行っています。

そうした技術の実現に、5Gが欠かせないのです。

↓「HOLO COMMUNICATION」デモ映像

実際、「ドコモ5GオープンラボR GUAM」のオープンセレモニーでは、日本とグアムのそれぞれでHoloLensを装着した人間同士が、3Dホログラムを通して対面で話し合う、というデモンストレーションが行われました。

ホロラボ

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000023638.html

ホロラボは「5G✕MR」が実現する新しい社会の実現に向けた挑戦を、日本だけではなく海外でも発信しています。

※ドコモ5Gオープンパートナープログラムウェブサイト

ホロラボのMR制作実例③:人気バーチャルアーティスト「IA&ONE」とのコラボ

ホロラボ

ホロラボが夢見るMRによる新しい社会は、ビジネスシーンのリソースに限定されるのではなく、一般ユーザー向けのエンターテイメントシーンにも向けられています。

その一端を見せてくれたのが、リクルートテクノロジーズと共同で行った、人気バーチャルアーティスト「IA&ONE」のトークライブの開催です。

このイベントの実現のために、ホロラボとアドバンスドテクノロジーラボ(ATL)が共同開発する「ATL-MRイベントシステム(※)」が使われました。

※ATL-MRとは、現実空間とそれを模したVR空間の情報を同期させ、空間を超えて現実側とバーチャル側の参加者のコミュニケーションを実現するシステムのこと。

「IA & ONE」は姉の「IA(イア)」と妹の「ONE(オネ)」の二人からなるヴァーチャル・ユニット。

音声や歌声は全て合成ソフトウェアから生み出され、音楽アーティストとして活動しています。

その「IA & ONE」のトークライブでは、MCを交えたトークイベントのあとライヴも披露されました。

参加者はHoloLensを装着して、目の前に現れた「IA & ONE」のライヴを楽しむだけではなく、別の場所からも同時にライヴに参加。時空を超えたライヴ空間を実現させました。

これまでのライヴは文字通り「LIVE」、つまりリアルタイムでの生体験を楽しむものでしたが、今回行われた「ATL-MRトークライブ」では、『タイムマシンに乗って過去に戻る』をテーマの一つにし、ライヴ当日参加できなかった人もその場所にいるかのような感覚でプログラムを楽しむことができました。

時間と空間を超越させるMRの可能性を肌で感じられるイベントとして、参加者からも大好評だったようです。

このようなMRのエンターテイメントシーンでの活用はこれからますます拡大していくでしょう。

MRが生み出す新しいエンタメの楽しみ方に期待が膨らみます。

MRの普及に高い熱量をもち、積極的に共同開発を行うホロラボ社

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ホロラボは今回紹介したMRのシステム開発例以外にも、

  • 熊本県環境センターで行われた「地球温暖化と気象変動シミュレーション」コンテンツ開発への参加
  • リクルートテクノロジーズ・アドバンスドテクノロジーラボとのMRイベントシステムの共同開発
  • 株式会社LiberawareとのHoloLensによるドローンナビゲーションの共同開発

などをはじめ、数多くの実績を残しています。

会社の設立が2017年ということを考えると、ホロラボのシステムやアプリ開発のスピードの早さ、そしてMRへの取り組みに対する熱意には本当に驚かされます。

さらに、ホロラボの実績を見て気がついた方も多いと思いますが、この会社の特徴は様々な企業との共同開発やコラボを積極的に行っていることでもあります

MRやHoloLensを使った新しい取り組みを考えている企業であれば、ホロラボの力を借りるのが一番の早道と言えるかもしれません。

※関連記事:

国内と海外のAR/VR市場規模予測と本格普及への課題

3分で分かる!VRビジネス最新事例8選 – 業種別の利用ケース解説

まとめ

ホロラボの中村社長は以前、HoloLens向けのアプリ開発を進める理由について、インタビューで次のように答えていました。

「(近未来に)ゼロからスタートするのか、それとも今からやって、50%でも積み上げておくのか、どちらを選ぶかということ。要は『どのくらいスタートダッシュしたいのか』ということです。今のやり方でも、検証の方法さえ分かっていれば、この先の技術で作るときにも慌てる必要はありません。」

引用元

このインタビューの時点ではHoloLens2はまだ発売されておらず、HoloLensの実用性や将来性に対して不安の声も多く聞こえていた状況でしたが、そんな中でも中村社長はきっぱりとHoloLens向けのアプリ開発を進めていくことを断言していました。

そしてその先見の明が正しかったことは、現時点でも「mixpace」の開発などで証明されていますし、これから先MRの普及が進む中でさらに明らかになっていくでしょう。

MRで新しい価値観を提供するホロラボの動きに、これからも目が離せません。

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