Pythonの案件は高単価?フリーランスで稼ぐコツ・未経験からの受注方法
PythonはWebサービスのシステム開発やAI、機械学習など、多くの分野で活用されている言語です。
言語需要の高さから高額案件の受注も可能ですが、一方で案件ごとのばらつきが大きいことも特徴です。
今回はPythonのエンジニアの方や、これからPythonを習得していこうと考えている方向けに、
- 言語の単価や年収の相場
- 将来性
- 年収を上げるために習得しておくべきスキル
- 未経験でもフリーランスになる方法
- 活用すべき案件獲得方法、おすすめエージェント
について徹底的に解説します!ぜひ最後まで読んでみてください。
Contents
Pythonとは?言語の特徴・用途、開発環境などをおさらい
Pythonは、以下の特徴を持つ言語です。
- ブロック構造にインデントを用いているため見やすく、全体を把握しやすい
- 誰が書いても同じコードになるため、可読性が高く担当者が交代しても保守が容易
- ソースコードの量が少なく、効率性が高い
- ライブラリが多数。そのため、多くの処理は標準ライブラリの組み合わせで実現可能
- どのような処理でも実現できるが、特に数値の処理が速い
このため初心者でも学びやすく、上達しているかどうか判断しやすい点がポイントです。
少ないコードの量でより多くの処理ができる点も、メリットといえるでしょう。
PythonはDjangoやTornadoなど、さまざまなフレームワークがあることも特徴です。Djangoといった、初心者でも簡単に扱えるフレームワークもあります。
Webサービスだけでなく、AIや機械学習の用途で多く使われる
Pythonは、どのような処理にも対応可能な言語です。そのなかでも、主に使われる分野は以下の通りです。
- クラウドやSNSなどのWebサービス
- AIやロボット、IoT
- 機械学習やディープラーニング
- データ解析や画像解析
上記はいずれも、現在もしくは近い将来に多く使われると見込まれるサービスです。
特にAIや機械学習などは現在非常にホットな技術トレンドで、この点でPythonは今後主流と十分になりうる言語と言えます。
※参考記事:フリーランスエンジニア必見!言語別年収・案件数とおすすめ言語を解説
Pythonは比較的在宅案件が多い
Pythonは在宅・リモートワーク案件が多いのも特徴。前提として、Pythonの
- 文法の可読性の高さにより開発スピードが高い
- 学習コストの低さ
の2点から「Web系のベンチャー企業(働き方の許容度が高い)が多く取り入れている」
という点が大きく寄与しています。アジャイルで小規模な開発を行いたいベンチャー企業には非常に相性が良いのです。
*参考記事: フリーランスエンジニア必見!在宅・リモートで働きやすい言語
Pythonエンジニアの需要は?言語の求人数と将来性予測
上述した通りPythonを用いる案件は需要が高く、今後もフリーランス含めPythonエンジニアの求人も増加が期待できます。
では、具体的に高い需要が見込まれる業界やその背景に関して解説して行きます。
需要の多い業界とその理由
Pythonは企業規模の大小を問わず、幅広い業界のシステムで使われています。
中でもEC向けや消費者向けサービスの割合が多く、広告系がこれに続きます。これらのサービスは、Web広告と密接な関係があります。
Web広告では顧客の好みや行動などを分析し、最適な情報を表示することが効果をあげるポイントで、そのためには短時間で大量のデータを分析する必要があります。
Pythonは「数値計算」や「グラフ描写」のフレームワークが豊富に存在しますので、toC向けサービスで取得可能な膨大なデータの計算でもコンパイラ型言語レベルで計算処理可能なのです。
Pythonは、以下の著名なサービスで用いられており、中でもGoogleはC++やJavaに並ぶ開発言語として扱っています。
- YouTube
- Google App Engine
- Alexa(AIスピーカー)
結論、Pythonの将来性は高い
これまで解説した通りPythonはAIや機械学習との相性が良い言語で需要が拡大傾向にあり、AIや機械学習は今後の産業を支える基幹技術となることが期待されています。
加えて、ソフトウェアライブラリが充実している点もあげられます。例えばGoogleが公開しているTensorFlowはオープンソースの機械学習ライブラリで、これにより機械学習を容易に活用できるようになりました。
またPythonは、人工知能に関するライブラリも多いです。
従って、Pythonエンジニアも求人の増加が見込まれます。この意味で、Pythonの将来性は高いといえるでしょう。
PythonにはVer.2系とVer.3系がある
PythonはVer.2系とVer.3系があります。双方は互換性が低いこともあり、どちらも開発プロジェクトに使われています。
ただし2019年時点では、Ver.3系のプロジェクトも増えてきています。案件によってはVer.3系の経験が求められる場合がありますから、その点ではVer.3のほうが有利と言えます。
経験年数別フリーランスPythonエンジニアの年収・単価相場
まず前提としてエンジニアの年収や単価は、募集する企業の予算に大きく左右されますので、Pythonの開発経験が少なくても月収80万円(≒年収1,000万円)といった高額案件に携われる可能性はあります。
ただ、Pythonエンジニアの年収や単価は経験年数や職務内容による相場があります。
開発担当として受注する場合の単価相場
まずは開発担当として入る場合の金額です。目安となる数字は、以下の通りです。
開発経験 | 2年未満 | 2年以上 |
単月の単価相場 | ¥500,000 ~¥700,000 |
¥600,000 ~¥850,000 |
経験ありの段階では、月収50万円程度となる可能性があります。
一方で2年以上になると、能力次第で月収80万円を超えることも可能です。ただし開発だけのスキルでは、月収90万円を超えることは難しくなります。
職務別の単価相場
一方で職務内容が異なると、年収や単価は以下の通り異なります。
担当領域 | 設計も担当 | データ分析 | 設計〜運用 |
単月の単価相場 | ¥650,000 ~¥1,100,000 |
¥700,000 ~¥900,000 |
¥600,000 ~¥750,000 |
設計ができると、開発よりも月収は高くなり、中には月収100万円を超える案件に入れる可能性もあります。
またPythonエンジニアの特徴として「データ分析」という職種もあります。データサイエンティスト職は開発エンジニアよりも多少高額になる傾向にあります。
なおPythonエンジニアの案件には、設計から運用までトータルで任されるものもあります。このような案件は単価が高くなるように思えますが、実際はそうではありません。月収60~75万円程度と、経験2年以上のエンジニアと大きく変わらない額となっています。
高年収のために!Pythonのフリーランスエンジニアが持つべきスキル3点
Pythonエンジニアがフリーランスで年収をあげる場合、持っておくべきスキルがいくつかあります。主なスキルは、以下の3点です。
- AIエンジニアとしてのスキルセットを高める(ビッグデータ・機械学習)
- フロントエンド開発の基礎知識
- Pythonエンジニア認定試験の合格
それぞれのスキルについて、どのような点が求められるかを解説していきます。
1.AIエンジニアとしてのスキルセットを高める(ビッグデータ・機械学習)
Pythonは、しばしばAIを活用するシステムに用いられます。このため、AIエンジニアとしてのスキルも欠かせません。
ここでは更にビッグデータと機械学習、エンジニアの姿勢の3点に分けて、解説していきます。
1-1.ビッグデータの解析・運用
現代では多くの属性かつ大量のデータを持つ「ビッグデータ」でも、AIを使って解析し、業務に活用できるようになりました。これらのデータを解析するために、統計学の知識やデータマイニングツール、BIツールといったスキルが求められています。
またビッグデータは、どのように保管して運用するかという知識も重要です。この観点では、HadoopやNoSQL、インメモリーデータベースなどの知識が求められます。
1-2.機械学習の基礎知識
ビッグデータは、「機械学習」の場面でも用いられます。これはAIの主たる機能の1つで、入力された情報を機械が学習することで、未知の情報でも分類や識別、判定ができるものです。
とはいえ、データだけ与えておけばうまく学習するのかというと、そうでもありません。上手に学習させるためには機械学習の仕組みを踏まえた実装と、パラメータの設定が必要です。この点において、Pythonエンジニアは機械学習の基礎知識も求められます。
1-3.技術を追いかける姿勢が重要
AIは新しい分野であり、日進月歩で進化を続けています。このため、プロジェクトで必要なことだけを学んでいたのでは、時代の流れに遅れてしまいます。今の仕事に直結しないことでも、技術を追いかけることが成功への秘訣です。
2.フロントエンド開発の基礎知識
PythonはSNSなどのWebサービスや、ECサイトなどで使われることが多い言語です。
これらは画面の見た目や表示内容が重要ですが、その多くは「フロントエンド開発」で行われます。 このためWebのデザイン、UIやUX、APIやSEOについてのスキルや知識が求められます。
現在では技術力を客観的に証明する手段として、ポートフォリオを作成したり、保管したりできるサービスがありますが、一例として、「Strikingly」があげられます。
このため事前にPythonでプログラムを作っておき、ポートフォリオとして保管することがおすすめです。これにより案件に応募した際に、企業はあなたのスキルレベルを把握できるため、案件の獲得に近づきます。
3.Python エンジニア認定試験に合格する
スキルを証明するという観点では、Pythonエンジニア認定試験を受けることも有効な方法です。
基礎試験では「Pythonチュートリアル 第3版」(オライリー・ジャパン)のテキストから基礎的な文法の部分について出題されます。これに合格することでPythonエンジニアとしての基本的な能力を証明できます。
試験に合格することで実務経験がなくてもフリーランスとして働ける可能性が上がりますし、 他の言語に精通している方は、Pythonエンジニア認定試験に合格することで年収のアップが期待できます。
また、フリーランスとして活動されたい場合の「失敗しないための注意事項」に関してはこちらにまとめましたので、良ければ参考にしてみてください。
危険!フリーランスエンジニアの実態と失敗しない方法 | 現役フリーランスが解説
フリーランスのPythonエンジニアのに未経験から転向する方法
未経験でもフリーランスのPythonエンジニアになれるかどうかは、他の言語の経験があるかにより異なります。
それぞれについて、解説していきます。
他の言語で豊富なエンジニアリング経験があれば、Python未経験でも可能
もしあなたがRubyやPHPなど、他の言語で豊富な経験があれば、Python未経験でも参画できる案件はあります。この場合は仕事をしつつ、Pythonのスキルを磨くことが可能です。
また単価についても、Python未経験だからといって下がるとは限りません。豊富な経験が評価され、逆にPython経験者よりも上がる可能性もあります。
開発未経験からの学習方法(スクール、本のおすすめはコレ!)
あなたが業界未経験・あるいはプログラミング未経験の場合、フリーランスとして参画できる案件は非常に少なくなるため、事前にPythonの学習をしておくことを推奨します。
学習方法としては、以下の3通りがあげられます。
- 集合研修で学ぶ
- プログラミング教室で2~3ヶ月ほど学習する
- 独学で学ぶ
それぞれの特徴は以下の通り。
手段 | 費用 | 学習速度 | 特徴 |
---|---|---|---|
集合研修 | 数万 〜数十万 |
短期 | 質問相手がいる |
スクール | 〜数十万 | 長期 | 質問相手がいる 学習後案件をスクールが提案することがある |
独学 | 〜数万 | 学習者に依存 | 初期学習の低コストなインプットに推奨 |
集合研修で学ぶ場合、レベル別にいくつかの講座に分かれていることが多いです。
それぞれの講座は1~3日間で完結し、費用は1日当たり4~8万円という場合が相場になりますが、全ての講座を受講すると期間も1週間から10日前後となり、費用も数十万円となります。
プログラミング教室で学ぶ方法には、週1~2回スクールに通って講義を受ける方法と、Webで学ぶ方法があります。どちらも期間は2~3ヶ月程度、費用15~30万円前後が多くなっています。スクールに通う方法は勉強できる環境に身を置けることが、Webの場合は場所や時間を選ばず学べることがメリットです。
*筆者おすすめプログラミングスクール(Tech Camp)を見てみる
筆者おすすめのPythonh学習書籍4選
一方、独学で学ぶ場合は読書による購入がメインとなりますが、代表的な書籍は、以下の通りです。
↓書籍名をクリックすると購入可能なサイトに遷移できます↓
書籍名 | 出版社 | おすすめのポイント |
Python チュートリアル 第3版 |
オライリー・ジャパン | Python 3 エンジニア認定基礎試験のテキスト |
独学プログラマー Python言語の基本から仕事のやり方まで |
日経BP社 | Pythonだけでなく、 プログラミング全般の知識も身に着く本 |
Pythonスタートブック | 技術評論社 | プログラミングの知識ゼロでも理解できる敷居の低い本。 Webアプリケーション開発やデータ処理の基本も解説する |
いちばんやさしい Python入門教室 |
ソーテック社 | Pythonの基礎的な知識と、基礎的な文法が身につく。 最初の1冊目としておすすめ |
尚、Pythonエンジニアの募集要項には、しばしば「手を動かせる人」が含まれています。
このため、テキストを読み講義を受けて満足するだけではいけません。ご自身で実際にプログラムを組み、動かすことが重要です。
未経験からのフリーランスエンジニア転向手順に関しては、下記記事に詳しくまとめているので参考にしてみて下さい。
プログラミング未経験でも大丈夫?エンジニアにキャリアチェンジする方法
騙されないで!フリーランス向けPython案件に強いおすすめエージェント
筆者はフリーランスエンジニアですが、Pythonにおいてもエージェント経由で案件を探すことを推奨します。
エージェントを活用するメリットとして
- 営業代行の役割から豊富に案件を揃えている
→求職者に適した案件の提案が可能 - 客観的視点で相場にあった単価を提示してくれる
- 納得感がない場合、単価交渉を行ってくれる
- 職場アンマッチだった際の再提案を依頼できる
(職務継続のリスクヘッジが可能) - 福利厚生を揃えているエージェントもある
- 事務作業代行機能もある
などが挙げられます。
*詳しくはこちら: フリーランスエンジニアはエージェントは使うべき?利用するメリット4選
Web上では様々なメディア・ブログが「エージェントのマージン批判、注意喚起」を訴求していますが、 現在フリーランスエージェント市場も比較的プレイヤーが多いため競争は激しく、基本的に「高いマージンを搾取する」というエージェントは少ないです。
(最低限「エージェントにマージンや本来の受注単価を尋ねる」「単価が多少上がらないか交渉する」程度のスタンスはあっても良いでしょう)
*関連記事:搾取要注意?「マージンと手取り」収入の関係と、複数登録のすすめ
エンジニアが最大限本来の職務に集中することができ、一定の収益性も問題ないのであればエージェントを活用しない理由はないでしょう。
Pythonのフリーランスエンジニア案件は「Tech Lance」がおすすめ
そこでおすすめのエージェントは、クロスガーデンが運営する「Tech Lance」です。Tech Lanceは、以下のメリットがある人材エージェントです。
- 直接取引にこだわっているため、マージン率が低く、支払いも迅速に行われる
- Pythonの案件が豊富
- 週3日などの案件にも対応できる
- 少人数運営につき、担当エージェントを執行役員クラスが務める
- 金額交渉や債権管理を丁寧にサポート
- 面接時のポイントも事前に説明してくれる
- 入社決定後、即日3万円のお祝い金が得られる
- 万が一早期に案件から離脱しても、お祝い金の返金は不要
せっかくプロジェクトに携わるなら高額の報酬を得ることはもちろん、安心して仕事を進めたいものです。
Tech LanceはPythonのエンジニアが安心して働けるよう、全力でサポートいたします。
*関連記事:フリーランスエンジニア必見!プロがおすすめする真の優良エージェント5選
まとめ
PythonはAIや機械学習などの需要が多く、将来性も見込める言語です。
特に設計も任されるフリーランスエンジニアならば、月額100万円以上の案件も可能です。また誰が書いても同じコードになることから、スキルアップの成果が見える言語ともいえます。
一方でPythonは、案件ごとの金額がばらつく言語です。このためTech Lanceにご相談の上、できるだけ高額案件の獲得に努めることをおすすめします。
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