週3日フリーランスSEの単価相場や営業のコツ・働き方の実態について
フリーランスエンジニアとしてこれから働く人の中には
- 「週3日で稼働したいけど、どれくらいスキルあれば良いのか?」
- 「週3日で働く場合の月収相場ってどれくらい?」
- 「週3日で働くメリット・デメリットは何?」
- 「どうやって案件を探すのが効率的なのか?」
といった疑問を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は上記の質問に全てお答えすべく、フリーランス・業務委託SEの【週3日稼働】の実態について徹底的に解説していきたいと思います!
Contents
どれくらいのスキルなら週3日でも働けるのか?未経験の場合は?
まず「週3日で働く上で、どれくらいのプログラマーとしてスキルがあれば受け入れてもらえるのか?」という点について解説していきましょう。
未経験プログラマーを週3日で受け入れてくれる企業は「ほぼ」無い
まず知っておいて頂きたいのは、未経験の場合、週3日稼働で受け入れてれる企業はほぼ無いという事実です。
企業の期待値としては「フリーランスSE採用=即戦力の採用」です。
「週5日稼働して、死ぬ気で1からプログラミングをキャッチアップします!」というスタンスであればまだしも、未経験で週3日稼働は、企業側としても
- コミュニケーションコストが高い
- 育成に時間がかかりすぎる
というデメリットしかないため、受け入れてくれる企業は皆無と思っておいた方がいいでしょう。
【バックエンド開発の場合】ベースとして開発経験2~3年間は欲しい。
CSSやHTMLといったフロントエンド開発のケースは後述するとして、PHPやRuby・Python、Javaといったバックエンド開発の場合、結論から言うと最低でも2年間以上のプログラミング開発は必須です。
バックエンド開発エンジニアのスキルは本質的には「開発期間の長さ」ではなく「業務の難易度」や「コードの量や質」を基準にすべきですが、経験年数の足切りとして2年を設定している企業は多くあります。
また2年以上の実務経験に加え、特殊技能として下記のような経験を積んでいると、より企業から好まれる傾向があります。
- 誰かが書いた大量のソースコードをレビューした経験がある
- 炎上した案件を鎮火した経験がある
- バックエンドだけでなくフロントエンドからサーバーサイド設計まで実装した事がある
このような特殊な経験があれば、その経験を欲している企業はどこかしらあり、特殊スキルと採用ニーズが合致すれば、より高単価で雇ってくれるケースもあります。
【フロントコーディング開発の場合】開発経験が1~2年でも週3日OKな場合もある
バックエンドプログラマーの場合開発経験として2年以上は必要ですが、HTML/CSS・Javascriptなどを用いたフロントエンド開発の場合、1年以上経験があれば週3日稼働でもOKというケースはあります。
これはバックエンド開発の難易度と比較して、フロントエンド開発は比較的習得しやすい領域であり1年以上あれば一定のクオリティの成果物が作れるからです。
特にPhotoshopやイラストレーター、Sketchなど使ったデザインが出来るという方であれば、フロントコーディングのスキルは1~2年だとしても十分受け入れてくれる企業はあります。
フリーランスエンジニアが週3日稼働する時の年収相場
業務委託SEで週3日稼働の場合の経験年数別の月額単価の相場はこちらです。
※金額は税抜価格
※週3日常駐する前提
こうやって見るとバックエンド開発は企業側の採用ニーズが常に存在し、人材不足の影響から給与高騰している職種である事が分かります。
また、デザインが出来るかどうかでフロントエンド開発の単価は単月で5万円ほど変動します。
ただこの表は
- その人の特殊スキル
- 時期変動する企業の採用ニーズの強さ
といった要素によっても価格は変動するため、あくまで目安です。とは言え、概ね上記に記載している金額の誤差10~20%ほどを想定しておけば間違いないかと思います。
より高単価で契約するためには?単価を決める要素について
要素❶、常駐できるか出来ないかで月額単価は5万円ほど変動する
一定のスキルがあり、常駐出来る業務委託エンジニアであれば週3日でも受け入れてくれる企業はありますが、週3日稼働で常駐が難しい(=フルリモートを希望)となると、上述した月額単価から5万円前後下がる傾向があります。 ※時給目安としては300円〜500円
というのもITサービス開発の現場では
- 事業戦略の前提
- プロダクト仕様の前提
- カスタマージャーニーの前提
などなど、数々の前提情報が存在しますが、その認識のズレが修正されないまま開発を進めた場合、プロダクトのバグや仕様間違いの温床になります。
常駐であれば口頭コミュニケーションで認識を同期させ易いのですがフルリモートワークの場合、「その場で話しかける」といったことが難しく、情報伝達コストが高くなりますので企業側はこれを嫌がるわけです。
このような背景がありフルリモートワークの場合は単価が下がったり、そもそも受け入れないという企業は多いのが現状です。
変数❷、採用ポジションとの適合度と需給による変動
また、フリーランスの単価は「企業が求める人材像との適合度」によっても変動します。
例えば私が、Rubyエンジニアとして下記2社の選考を受けていたとしましょう。
- A社のニーズ:Rubyでバックエンド開発のみお願いしたい
- B社のニーズ:Rubyでバックエンドから、フロントコーディングまでお願いしたい
上記のように採用ニーズに差があった時、私にフロントコーディングのスキルがあれば、B社の方が高い価格を提示してくれます。
これはフロントコーダーとバックエンド開発担当を1名ずつ採用するよりも、1人に任せた方が開発効率が高まるため「よりお金を出してでも採用したい」と採用ニーズが高まるのと、バックエンドとフロントエンドが両方出来るエンジニアは希少なので、需給曲線的に高単価で提示せざるを得ないためです。
エンジニアの開発スキルは非常に多様性がありますが、その人独特のキャリア・スキルがぴったりハマる適合度の高い企業であればあるほど、より高単価で雇ってもらえるのです。
変数❸、契約更新のタイミングで給与交渉しよう
また最初に提示された金額から給与をあげるコツですが、フリーランスの特徴は正社員と違い、給与設計がフレキシブルなので、契約更新のタイミングで交渉をするという方法があります。
企業側からすれば「一緒に働いた事がないエンジニア」に対して、いきなり高い給与を払うことはリスクですよね。
しかし3ヶ月ほど一緒に働けばその人がどれ程パフォーマンスを発揮する人か判断することができます。
そのため、最初の3ヶ月でしっかり社内の信頼評価を重ね「この人がいないと困る…!」という状況を作り出すことが出来れば、月額単価は5~10万円、場合によってはそれ以上の単価交渉は十分可能なのです。
契約更新のタイミングで、フェアに報酬UPしてくれるか確認しよう。
意外と知られていない考え方ですが最初に提示された金額で参画プロジェクトを決めるのではなく、パフォーマンス次第でフェアに報酬を上げてくれるか?という点を事前確認しておくのは重要なポイントです。
フリーランスの契約更新はだいたい3ヶ月であることが多いので、節目節目に交渉するようにしましょう。
「給与交渉は自分で言い出しづらい」という場合は、後述しますがフリーランスエージェントを活用し、交渉の代理人として矢面になってもらうのも手段の1つです。
週3日の場合、フルリモートワークで働ける?
社内の信頼を得た後なら可能なケースが多い
週3日稼働でフルリモートワークが出来るかどうか?という質問をよく受けますが、「いきなりは難しいが、信頼を得た後なら可能」というのが筆者の結論です。
上記で説明したように、フルリモートワークではコミュニケーションが取り辛く、前提認識に齟齬が生まれやすいため嫌がる企業は多い傾向にあります。
しかし3か月ほど常駐で働くことで、プロジェクトの方針やチームの状態など把握し、「この人ならリモートでも任せられる」という信頼を獲得出来ていれば、許容してくれる企業もあります。
そのため週3日稼働でリモートで働きたい人は面接で「数ヶ月は常駐するが、現場に慣れて来たらリモートで働かせてもらえないか?」と期待値を伝えておくと良いでしょう。
週3日案件で働くのメリットは?
週3日案件を選ぶメリットは「自分の時間が作れる」という点に集約されるでしょう。空いた時間を使えば
- 空いた時間で他のプロジェクトに携わる事ができる
- 家族と過ごす時間を増やせる
- 自分の趣味に時間を投じられる
といった事が可能になります。
常に納期や仕事に追われがちな現代人にとって、ゆとりを持って生活できることは何よりも貴重で、幸せなことですよね。
しかも週3日稼働のメリットは時間だけじゃありません。
精神面のゆとりも生まれる(責任の重い仕事に携わらなくて済む)
これは開発スキルを伸ばす上ではデメリットにもなるかもしれませんが、週3日稼働の人に重要な開発ミッションを一任する企業はあまり多くありません。
それは何故かというと、何かトラブルや重大なエラーが発生した時に、週3日稼働の人だと対応しきれないリスクを背負うからです。
つまり裏を返すと「多少失敗しても問題のない範囲の仕事」を切り出して依頼するというのが企業側の週3日フリーランスの活用方法となります。
この結果として「ミスが許されないような責務の重大な仕事」から解放されるため、時間以上に精神面でのゆとりが生まれるというのもメリットとしてあるのです。
週3日案件で働くデメリットは?
それでは、ここからは週3日稼働で働くデメリットを説明したいと思います。
❶、案件が絞られるため、選択肢は狭くなる
週3日稼働の案件数は週5日稼働で探す場合と比較すると、感覚的に10~20%程に減少します。
【週5日だったら働ける会社も、週3日の場合だと受け入れて貰えない】ということも発生するため「働き方」というメリットと引き換えに「チャレンジしたい言語」や「金額」など他の希望が多少なりともトレードオフになる事は覚悟しておきましょう。
❷、部分的な仕事になる事がある
週3日稼働の傾向としては、任されるタスクが部分的な開発になり、全体像が掴みづらかったり、難易度の高い開発タスクには携わりづらいという傾向があります。
先述したように企業側からすれば、コアな部分の開発を週3日の人に任せると、何かトラブルがあった場合対応しきれないリスクを背負うため当然の判断でしょう。
これは逆に言うと責務から解放され、精神的なゆとりが出来るというメリットとは引き換えにはなりますが、もし週3日でもチャレンジングな開発環境が良い!という人は、そういう環境を用意してくれる企業もありますので、自分がスキルアップしたい職務環境を探す事をお勧めいたします。
フリーランスエンジニアの週3日案件に強い人材エージェントは?
「自分で週3日の案件を持った企業に営業する時間もエネルギーも無い…」そんな方におすすめしたいのがフリーランス特化の人材エージェントの活用です。
フリーランスの求人をインターネットで探す手段もありますが、フリーランス求人を専門に扱ってるサイトは少なく、効率性の観点からあまりオススメしません。
エージェントを活用するメリットは営業の効率化
フリーランスSEに特化したエージェントの何が便利なのかで言うと下記3点が挙げられます。
- 何百社というクライアントの内情をリアルタイムで知っているため、すぐに希望にあった案件を紹介してもらえる。
- エージェントの信頼値があるため、内定や高単価条件を獲得しやすい。
- 市況感を把握しており、フラットな立場で価格交渉してくれる。
このようなメリットがあるため数多くのエンジニアがエージェントを活用しています。
またエージェントには仕事を探すエンジニアが集まるため結果として、フリーランス案件も集まるという好循環スパイラルが生まれています。
- 「月額単価として50万円は欲しい」
- 「開発言語はRubyが良い」
- 「週3日稼働がいい」
フリーランスとして働く場合「開発言語」や「単価」「働き方の柔軟性」など様々な軸からプロジェクトを選びたいですよね。
そんな場合、いかに多くの案件量の中から選べるか?というのはマッチングの精度を高める上でも重要なポイントです。
数多くのクライアントとのコネクションを持ち、リアルタイムで社内事情、求人特性を把握しているのが人材エージェントの役割ですので、業務委託SEにとってはぜひ使い倒して欲しいと思います。
それでは早速、オススメのフリーランスエージェントを2つ厳選してご紹介しましょう。
役員クラスが対応?週3日稼働に強い少数精鋭エージェント【Tech Lance】
クライアントとの直請けに拘り、かつ最低週2~3でOKという案件やリモート案件を多数抱える「Tech Lance」。
「フリーランス・副業エンジニア」にフォーカスした数少ないエージェントです。
もちろん週4~5の常駐案件もカバーしていますが、「週3程度でフレキシブルに働きたい」という方や、「週2日であとは勉強したい」という方にとっては非常にフィットするでしょう。
企業への参画時にお祝い金が贈呈される仕組みも何気に嬉しいポイントです。
保有案件数 | ★★★☆☆ |
収益性(高単価) | ★★★★★ |
サポート体制 コンサルタントの質 |
★★★★★ |
サービス (福利厚生・保険等) |
★★☆☆☆ |
数少ない「副業、週3日案件メイン」エージェント
上述した通り、副業案件を数多く取り揃え、かつ「単価・スキルアップ」を両軸で目指せる優良案件の多さがTech Lance最大の特徴。
リモート可、という案件も豊富にあり、週3以上の常駐が難しいため「平日の18時以降メインで作業したい」「土日メインで稼働したい」という方にはもってこいのサービスです。
実際のユーザーからは、このような声が上がっています。
「1ヶ月後くらいに副業やってみようかなー」という人もひとまず登録しておいて、話だけしておくと時期が来た時に案件を紹介してくれるので登録しておいて損はありません(登録しておかないとむしろ損かも)。
具体的に僕が紹介を受けた案件は「週2日、土日リモート稼働、渋谷のITベンチャー、C向け自社サービス、Webサービス」や「月32時間、稼働はいつでも、東京駅のIT企業、リモートのみ、新規サービスの立ち上げ補助」などです。
今すぐに副業の案件が欲しいという方は是非チェックしてみましょう。
役員クラスのサポートにより、業務の質が高い
Tech Lanceは創業以降、少数の精鋭社員で運営しているため基本的に役員・取締役クラスがエンジニアの方のヒアリングを行います。
他の企業では一般社員が「キャリアカウンセラー」としてカウンセリング・仲介業務を行うことが多い中で、取締役クラスがキャリアサポートを行うことは非常に珍しく、【少数精鋭でサービス運営する】というTech Lanceの最大の特徴であると言えます。
役員クラスの面談・支援であるためサービスや質の高さは折り紙つきで、面談以降、企業面接まで安心して支援してもらえるでしょう。
業界トップの低マージンでエンジニアに還元【Midworks】
Midworksは中小企業だけでなく大手企業案件も取り揃えており、中には週3日からの案件も含んでいるため企業準備をしたい方にはぴったりです。
また、登録者が納得して仕事を進められるよう、Midworksはクライアントからの発注単価やマージン率を公開しており、業界のマージン率が25%〜30%なのに対し、Midworksの実質マージン率は10%〜15%。
業界トップクラスの低マージン率もにもかかわらずサポートも比較的厚い点は魅力でしょう。
保有案件数 | ★★★★☆ |
収益性(高単価) | ★★★★☆ |
サポート体制 コンサルタントの質 |
★★★★☆ |
サービス (福利厚生・保険等) |
★★★★★ |
サポート体制
Midworksはキャリアコンサルタントを下記3つに分けることでそれぞれが質の高いアウトプットが出るような体制にしています。
- カウンセリング担当:フリーランスエンジニアの方のスキルや志向性のヒアリング、それぞれに合わせた提案
- 企業担当:法人窓口として、現場にあったエンジニアの方をご提案
- サポート担当:案件受注後の契約更新・新規案件獲得をサポート。月に1度はLINEにてヒアリングを実施
それぞれの窓口を分けることで専門性を高めているのが特徴です。
安心の給与補償制度
案件終了後に案件が途切れてしまった場合に備え、Midworksでは給与補償制度を完備しています。
この制度は、お仕事が途切れることがリスクのフリーランスにとってとてもありがたい制度で、万が一お仕事が見つからなかった場合でも、月額契約単価の80%を日割りで受け取ることができます。
注意事項:地方フリーランスエンジニアの方には向かない?
一方で、Midworksが取り扱う案件は東京の企業が多いようです。
リモートワークの案件もありますが、キャリアカウンセリングや企業面接などで東京に足を運ぶ手間がかかってしまいます。
東京周辺にお住まいの方であれば良いかもしれませんが、地方の方には少し苦労があるかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。本日はフリーランスエンジニアの週3日稼働の実態を丁寧に解説してみました。
週3日の案件を探している人にとって、何かしら学び・発見があれば幸いです!
フリーランスの強い味方、人材エージェントの選び方、口コミ情報はこちら→)フリーランスエンジニア必見!プロがおすすめする真の優良エージェント5選
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