VRで旅行体験!世界中を観光できるアプリ11選と観光活用事例3選


ゲームに限らず様々な分野への応用が進むVR(Virtual Reality)。

今回は『旅行』領域への応用について、その最新事情やおすすめのアプリ・動画とともにご紹介します。

VR空間上で世界旅行を体験したり東京観光を楽しめるアプリや、『VRでファーストクラスの飛行機に乗る』といった最新のサービスについて説明していきます!

VR×旅行(観光)とは?2つの活用方法

VRの旅行領域への応用としては以下の2点が挙げられます。

  1. VRによる旅行の擬似体験体験
    • VRアプリや動画・体験施設で、旅行体験をする
  2. 旅行代理店/観光会社によるVRサービスの提供
    • 旅行会社などが提供する、「旅行前等に活用できるVRサービス」(ホテルの部屋選びetc…)

最近ではVRアプリも数多く登場しており、手軽に世界を仮想空間上で観光することが可能になってきており、動画の精度も非常に向上しています。

加えて、旅行代理店や旅行会社が旅行のパッケージの付加価値としてVRコンテンツを追加することが増えつつあり、「VRで旅行に同席」「ホテルの部屋選びをVRを使う」といったサービスをリリースし始めているのです。

VRで海外旅行までできる体験施設が東京・池袋に登場

VRで海外旅行を体験できる最先端の事例として、【FIRST AIRLINESが挙げられます。

FIRST AIRLINESの特徴としては、「本物の航空体験」が可能であるところにあります。

FIRST AIRLINESは世界初のVR航空施設であり、110分の海外フライトに加えて一流シェフの機内食まで楽しめるといった点でVR海外旅行の中でも超本格派になります。

フライトのコースは、アメリカやフランス、イタリア、フィンランドといった海外の観光名所から、タイムスリップ世界観光といったVR旅行ならではのコースまで、選択の幅は実に様々です。また、機内の座席はファーストクラスとビジネスクラスから選べます。

行きたいけどなかなか海外旅行に行けていない、という方は是非池袋から110分の海外旅行を楽しんでみてはいかがでしょうか。

コース 価格 フライト時間
First Class ¥6,600(現在キャンペーンで¥5,980) 110分
Business Class  ¥6,200(現在キャンペーンで¥4,980) 110分

 

VRで旅行を擬似体験!観光気分を楽しめる360度アプリ・動画8選

London VR

イギリス・ロンドンの様々な観光地に行けるアプリ・London VR

ウエストミンスター寺院、トラファルガースクエアを始め、話題の観光スポットは基本的に観光可能です。今後も対応可能なスポットは増えてきますので是非チェックしてみてください。

Google Earth VR(Googleストリートビュー)

Google Earthの機能の一つで、世界各地のまさに「ストリート」をweb上から画面の越しに散策できるサービス『ストリートビュー』にVR機能が追加されました。

VRゴーグルをつければもうまるで別世界、一瞬で国内や海外の名所にひとっ飛びで、Googleならではの臨場感ある旅行体験になっています。Google Earth ストリートビューに関しては以前こちらの記事で詳しくご紹介していますので、良ければ参考にしてみて下さい。

※関連記事:Google Earth VRのストリートビューで世界を旅行する – 使い方など徹底解説!

VRゴーグルさえあれば世界中を旅行できるのもまた魅力ですね。

GoogleストリートビューのiOSでのダウンロードはこちらから

GoogleストリートビューのAndroidでのダウンロードはこちらから

Tokyo VR 東京バーチャルリアリティ

東京の様々な観光名所で、360度見渡して楽しめる東京特化型VR体験アプリ・Tokyo VR 東京バーチャルリアリティ

東京の26箇所の名所をVR空間で堪能できます。現在はAndroidのみのOS対応で、dualモードの体験にはGoogle Cardboard、ハコスコ、Samsung Gear VRといったゴーグルが必要になります。

360Channel

PSVRに対応し、バラエティ・映画・音楽・旅行といった様々な動画を楽しめるプラットホーム・360Channel

「日本の旅」というVR観光シリーズでは、歴史的な建造物が美しい岡山・倉敷市の360°動画を始め、多くの観光名所を体験できます。

世界が認めた藤の花 2017」「紅葉の京都2016」など日本の風情ある美しい情景動画が数多く用意されています。PSVRユーザーの方は是非一度確かめてみてはいかがでしょうか。

A Guided City Tour シリーズ

あらゆる世界の名所を英語のガイド付きツアーに招待してくれるのが、このA Guided City Tourシリーズ。VRゴーグルさえあれば世界各地を回れます。

A Guided City Tourは、ビッグベン(時計台)を始め様々な歴史的建造物をめぐるロンドン、博物館などの施設や地元のイベントといった非常にローカルな話題にまで触れてくれるアムステルダム、地元の路上ののリアリティある風景から始まり、歴史的聖堂や夜市の様子まで体験できるタイ・バンコクなど数多くのシリーズがあります。

このチャンネルではそういった世界各地の都市部を回ることも、スイスのアルプス山脈をスキーで駆け降りることも可能です。

お好きな動画をチョイスし、海外の観光地や美しい情景を堪能する旅に出てみては?

アムステルダムツアー

アムステルダムの情緒ある美しい街並みが印象的です。

バンコクツアー

バンコクの様々な観光名所から水上ツアーまで、VRでも十分に模擬体験できます。

アルプス山脈などをめぐる世界絶景ツアー

自然に囲まれた絶景をはじめ、全国の美しい観光名所をVRで旅行できます、

このように、A Guided City Tour シリーズはYouTubeVRで全世界の様々な観光名所を回ることができますので、Oculus Rift・HTC ViveなどのハイエンドVRデバイスだけでなく、GearVRなどのスマホVRやOculus Go・Oculus Questなどのスタンドアロン型VRデバイスを持っている方は1度体験されることを推奨します。

Ascape VR

アプリ内で表示される世界地図から場所を選択することで、あらゆる世界の名所旧跡を体験できる、Ascape VR。

海や山脈といった迫力ある自然から歴史的建造物まで、様々なスポットを回るツアーが用意されています。

リスト登録すればオフラインでも体験できるとのことです。

iOSのダウンロードはこちらから

Androidのダウンロードはこちらから

360度だけじゃない!インタラクティブなVR観光ゲームの事例も

このVRゲーム「WELLTWON」では、ニュージーランドの首都ウェリントンを観光することができます。

都市のいくつかの場所でコントローラーを使ってゲームを楽しむことができ、ストリートパフォーマーとの掛け合いや「市民にボールをぶつける」「釣り」などのコンテンツが用意されています。

また、ウェリントンの大自然をVR体験することができる本作。

実際にWELLTOWNをプレイすれば、ウェリントンに行きたくなること間違い無しです。

※WELLTOWNのダウンロードはこちら(Steam公式/無料)

旅行代理店・自治体による観光でのVR活用事例3選

ここからは、旅行代理店や地方自治体といった、観光業界のVR導入事例をいくつかご紹介します。

観光地を実際に回るサービスやツアー予約に際する活用など、様々なシーンでVRが利用されています。

自治体のVR活用|北海道美唄市が作成した模擬観光体験アプリ

自治体が観光促進の文脈でVRを活用した例として、北海道美唄市が挙げられます。

自治体が展開した「VR観光体験-北海道美唄市-」というアプリでは、美唄市の観光名所やおすすめスポット、ご当地料理などを360度パノラマカメラを通じて模擬体験することができます。

スポットとしては、

  • 桜の名所「東明公園」
  • 美唄の青の洞窟、と親しまれる「ピパの湯」
  • 渡り鳥が来る「宮島沼」
  • 美唄市が誇るソウルフード「美唄焼き鳥」
  • 炭鉱の遺構「炭鉱メモリアル森林公園」

の合計6スポットを楽しむことができます。

(写真は、美唄の青の洞窟、と親しまれる「ピパの湯 ゆ〜りん館」)

H.I.SがVRを導入!観光地の下見をVRで

 

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関東の全営業店舗にVRコンテンツを導入をする、株式会社H.I.S

実際に旅行に行った際に顧客が感じる「予想とのギャップ」を埋める為に導入され、具体的には「ホテルの下見」で利用されています。

実際にいくつか部屋を見ていく中で、オーシャンビューの部屋をVRで確かめた結果グレードアップするお客様もいるようです。VR下見は、ハワイから始まり今ではバリやアメリカ、ドイツ・イギリス・イタリア等ほとんどの国の観光において可能になっています。

また、ナーブ株式会社のVRシステム「CREWL」を利用しているため、PC・iPadとの画面の共有も可能で且つ眼鏡装着中でも利用できるなど、機能面も好評なのだとか。

ANAバーチャルトリップ – VRで旅行に疑似体験!

ANAが提供する新たな形のVR旅行サービス・ANAバーチャルトリップ。国内旅行とセットでこのVRコンテンツを予約すると、VRゴーグル越しに旅行に同行できるサービスです。

お孫さんと旅行に行きたかったけど実際には行けない祖父母の方や、お土産選びで旅行に来れなかった人に選んでもらいたい方、リゾート挙式で遠く離れた方にまでその様子を届けたい方等様々な方にとって嬉しいサービスになっています。価格も4日間で7980円と比較的手ごろなので、旅行に行く際は是非検討してみて下さい。

ドイツの旅行代理店・TUIグループもInstaVRを導入

ドイツ・ハノーファーに本社のある大手旅行代理店TUIグループも、VR体験を用いた旅行販売を開始しています。

TUIグループVRソリューション「InstaVR」を導入し、接客のカウンターなどにVRゴーグル(Gear VR)を置いたり、InstaVRの【遠隔VR接客機能、同時視聴・案内機能】を活用し「複数の人が同時にVR体験可能なVR体験」を旅行領域に活用していくことを決めています。

現に90を超えるVR体験アプリを制作し、結果としてもホテルの売上向上などで成果を上げているそう。

考察|観光領域でのVR/AR活用のポイントと、実施メリット

最後に、ツーリズム領域におけるXR活用方法を考察します。

観光客のカスタマージャーニーと、各フェーズにおけるXR(AR/VR)の活用を考えると、大きく以下の4つに分けて企画可能です。

  1. 認知・関心の喚起:XRを活用したプロモーションによる現地の認知向上
    – Oculus QuestをはじめVRデバイスが普及しつつあり、完成度の高いVR旅行映像は観光客に観光地の魅力を発信することに繋がる
  2. 購買強化:VR旅行アプリケーションの普及や、店舗での体験促進による購買率改善・ミスマッチ削減
     – 店舗で観光地やホテルをVRで下見することで購買意欲を促進、旅行後のミスマッチも減らすことができる
  3. 移動のエンタメ化:移動中の時間をXRを使ってコンテンツ提供することで旅行満足度を向上
     – バスでの移動時間をはじめ、現在の観光の課題を解消するコンテンツを企画すればユーザー満足度向上が期待できる
  4. 現地コンテンツ:現地でしか体験できないXRのコンテンツを体験してもらい、リターン率を改善する
     – 「旅先で撮影したムービーをVR映像化」などの取り組みにより、再度観光に来るモチベーションを刺激することが可能

TUIグループの例は、AIDMAモデルにおいても、VRが果たす役割は最初の【認知・注意】(カウンターにVRゴーグルを置く)→【欲求】(VR動画によるモチベート・購入意欲喚起)まで非常に上手くVRを活用している例と言えそうです。

※参考:国内外の観光業界におけるAR活用事例

*企業様向け:XR-HubではVR・ARに精通した起業家による事業創造のコンサルティングも行なっております。旅行領域への「VR・AR導入サポート(市場動向の調査やビジネスモデル・戦略策定など)」も承りますので、興味ありましたらこちらからお気軽にお問い合わせ下さい。

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VR旅行は高齢者向けのソリューションにもなり得る

若干ビジネスにおける活用とは異なりますが、VR旅行体験は高齢者の方々にとって大きなメリットがあるのではないか、という研究も行われています。

  • 世界中の美しい風景や新鮮な映像、懐かしい映像による感動の創造(精神的な価値提供)
    (普段立ち上がることもなかった方が、VR映像を見て立ち上がってVRを体験することがあったとのこと)
  • 観光動画によるリハビリへのモチベーションを刺激(身体への価値提供)
    (実際に旅行に行きたくなり、リハビリを行うようになる、という流れ)

の2点から、「VRによる旅行体験」が高齢者の方に良い影響がある、という研究やサービス開発を行う研究室が東京大学に存在。

すでにサービス化されており、シニア層の生活を豊かにするサービスを目指していくとのことです。

参考記事1  参考記事2

観光業界へのVR導入支援事業を展開している会社は?

XR-Hubを運営している株式会社x gardenはXR事業導入コンサルティングを展開しており、国内の大手観光会社を始めとした実績が多数あります。

国内外の観光×XRの事例収集や事業規模の産出・新規事業の企画・計画書の策定からアプリ・デモの開発まで幅広く支援を行っています(自社でエンジニアを採用しています)。

  • AR観光アプリの開発やパンフレットへの導入を検討している
  • ARやVRを現地のプロモーションで活用したい
  • ARやVRをつかった何かを企画し、人を呼び込みたい

こんなニーズがある観光業界の方には、初回無料でXRの事業創造コンサルティングを行なっております。

もし「話だけでも聞いてみたい」と興味がありましたらこちらからお問い合わせください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回はVRコンテンツを旅行領域に応用した事例をご紹介しました。今回ご説明した通り、VRと旅行・観光系は非常に相性が良いです。

VRゴーグルを使えば世界旅行も自宅にいながらできてしまいますし、自分は行けないときでも家族や友人の同行気分を味わえるのは嬉しいですよね。ただ、こういったことで旅行業界がシュリンクしていくとは考えられません。

旅行の前段階で行く先をVRで下見して決めたり、あるいはVRデバイス上で海外を探検しているうちに、より一層行きたくなってしまうのではないでしょうか。

※関連記事:3分で分かる!VRビジネス最新事例8選 – 業種別の利用ケース解説


FIRST AIRLINES

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