【Virtoba X5・X6徹底レビュー】2000円台のスマホVRヘッドセットは実際使える?
PS VRやOculus Rift、HTC ViveなどのハイスペックなVRヘッドマウントディスプレイは、性能自体非常に優れているものの値段も高くなかなか出が出しずらいのが現状。
そんな中、スマホで手軽にVRを楽しめる「スマホ用VRヘッドマウントディスプレイ」の需要が高まっており、手軽にVRを楽しむ人が増えてきています。
「手軽にVRを楽しみたいけど性能やクオリティにも拘りたい」という人におすすめなのが、今回紹介する「Virtoba X5」ならびに「Virtoba X6」です。
安価かつ高機能なスマホ用HMDの性能やスペック、評判やそれぞれの違いについて詳しく解説していきますので、気になる方はチェックしてみましょう!
※この記事を読んで欲しい方:
- まずは手軽にVR体験してみたいという方
- スマホでのVR体験に興味のある方
- 安価で高性能なスマホ用VRゴーグルを探していて、どれにしようか迷っている方
Contents
『Virtoba X5 VR BOX』とは?価格やスペックについて
『Virtoba X5 VR BOX』(以下、Virtoba X5)はVirtoba社が開発した、2000円台という安価な価格で購入できるスマホ用VRヘッドマウントディスプレイ(以下、HMDと表記)です。
現在、スマホ用のHMDは各社様々な製品が出回っていますが、この「Virtoba X5」がどんな特徴を持っているのか、どういったスペックなのかを見ていきましょう。
「Virtoba X5」の注目すべき4つの特徴
1.ヘッドホン一体型
「Virtoba X5」の最大の特徴が、本体とヘッドホンが一体化した設計となっているという点です。
スマホ用VRゴーグルの中にはヘッドホンが付いていないのもある、その場合自前のイヤホンやゴーグルを使用することになりますが、いちいちイヤホンをセットするのは意外と面倒なものです。
そういった点を加味しても「Virtoba X5」ではより手軽にスマホでVRを楽しめます。
2.近遠視対応レンズでピント調節自由
「Virtoba x5」ではPMMAレンズを採用しています。
PMMAとはポリメチルメタアクリレートのことで、透明の合成樹脂の一種です。防風ガラスやドアなどに利用されることから、クリアで透明感のある映像を楽しめます。
マタ本製品は近視度数-8.0、遠視度数+4.0までに適用しており、近視や遠視の方でもしっかりとピント調整が可能です。
3.音量調整、受話やタッチ可能
「Virtoba x5」には受話機能がついているため、万が一電話が来た時でも即座に対応可能です。また、音量調整ボタンを押すとアプリのストップ、スタート等の操作も可能です。
4.散熱設計
VRコンテンツをプレイ中、スマホに熱がこもらないように、6つの散熱ポートを設計。熱気をVRの内部から逃がすことができます。
VR映像をスマホで見る場合通信データ量が多く熱を持ちがちですが、こういった配慮によりスマホの性能保護はもちろん、HMD着用中に蒸れたりするのを防げます。
Virtoba X5基本スペック
- 価格:2189円
※現在Amazonでは品切れ中 - 視野角:120°
- IPD調整:可
- 眼鏡の使用:不可
- 対応スマホ:4-6インチのスマートフォン
「Virtoba X5」の装着方法 / メガネは装着できない?
「Virtoba x5」を利用するする際には、本体のカバーを外してスマホをはめ込むようにセットします。
ベルトは
- 頭を横に一周するベルト
- 頭の頂点を半周するベルト
の2本構成。
安価なスマホ用HMDだとヘッドバンドが備わっていないものもありますが、「Virtoba x5」はしっかりと頭部に装着することができるため、VRコンテンツにしっかりと集中することができます。
ピント調節機能があるので、メガネは外して楽しめる!
ちなみに、メガネをかけたまま「Virtoba x5」を装着することはできないためピント調整機構を利用してください。
本体の上部中央に瞳孔間距離(IPD)用のダイヤル、左右に焦点距離を調節するダイヤルが備わっています。
「Virtoba x5」近視度数-8.0、遠視度数+4.0まで対応していますが、乱視の方は残念ながら使用が難しいかもしれません。
「Virtoba X5」のスペック~「視野」「聴覚」の視点から徹底解説
2000円台で購入できるに関わらず、イヤホン一体型、視野角120°、近遠視対応などの高いスペックを誇る「Virtoba x5」。スマホ用HMDの入門編としては文句のつけようのない製品です。
メガネと同時に装着できないという点がありますが、そうした心配が不要の方には自信を持っておすすめできます。
では具体的に
- 映像の質 / 広さはどうか
- 音はどうか
という2つの観点から解説していきます。
1.視野角・映像 – ハイエンドVRHMDを超える120度
VRにどれだけ没入できるかを左右するのが、視野角の広さ。
この点、Virtoba X5の視野角は120度。これはOculus RiftやHTC Viveの110度よりも上のスペックです。とはいっても、もちろんハイエンドHMDであるOculus RiftやHTC Viveほどの画面の広がりは感じられませんが、スマホ用HMDとしてはかなりの高水準。リアルで美しいVR体験を楽しめます。
2.音質 – 高くはないが、手軽に楽しむには十分程度
「Virtoba x5」の大きな特徴の一つが、ヘッドホン一体化型という点。では実際の音質はどの程度のものでしょうか?
本体の価格が価格だけに、高性能ヘッドホンほどの音質を望むことはできませんが、音声を聞いたりするには十分な性能。
本体下部にあるレバーを操作することによって使用中でもボリュームの調整が可能ですし、なによりやはり別途イヤフォンやヘッドホンを用意しなくても良いのがとても便利です。スマホでVRを手軽に楽しめるという点では◎ですね。
ちなみに、「Virtoba x5」とスマホを接続するオーディオケーブルは一般的な3.5mmイヤホンジャック。Lightningケーブルには対応していないため、iPhoneユーザーは変換アダプタが必要です。
Virtoba X5の評判・レビュー
では、実際に「Virtoba x5」を利用しているユーザーの評判や口コミをチェックしてみましょう。
Amazonには340件のカスタマーレビューが寄せられていて、平均評価は5つ星のうち4.0。これはかなり高い評価です。
代表的ないくつかのレビューを見てみましょう。
ずっとVR関連が気になっていたのですが、ガチなHMDのメジャーどころといえばPSVRですが、とても高い上にPS4本体も買わなければならず流石にお試し買いはできません。その点こちらの製品は2000円台と大変お安く、スマホさえあれば気軽に試せました。
使ってみた感想は、動画アプリのズームや縮小機能やメガネのピントを調節するとかなりリアルに3D体験ができ、6インチでフルHD以上の解像度が有ったらもっとリアルに見えるんだろうなとスマホを買い替えたくなるほどでした。
PSVRなどをすでに持っている方であれば買う価値は無いでしょうが、VR未体験の方で5インチフルHD程度のスマホを持っているのであれば試してみて損は無いと思うレベルのクオリティでした。
(参考)
スマホと2000円台のゴーグルだけで気軽に没入感の高いVR体験が出来る点は非常に魅力的です。
ピント調整やズーム機能も付いており、スマホVRの中でも最高水準に近いVRゴーグルであることは間違いありません。
この価格で没入できるVR体験ができるなら安いものです。また、ボリュームコントロール系やピント合わせなど安い作りの割にはしっかり操作できるので感心しています。頭の大きい自分にもうまくフィットする構造やヘッドフォン部分の当たりは感心しています。
やはり、値段の安さの割に性能が良かったり調整機能の使いやすさによる『コスパの良さ』を高く評価している人が多いようです。
スマホでVRを楽しむ入門編としてはかなり期待ができますね。
一方で、ピントが合わなかったという意見も。この方はもしかすると乱視が入っているでしょうか?メガネ着用者は注意が必要ですね。
Virtoba X6とは?価格やスペックについて
続いて紹介する「Virtoba X6」は「Virtoba X5」と同じVirtobaが開発したVR用HMDの別モデルです。
では、この「Virtoba x6」の特徴やスペック、「Virtoba x5」との違いなども見ていきましょう。
「Virtoba X6」の注目すべき4つの特徴
1.高品質光学レンズ
透光率99.7%の日本製PMMA五層光学レンズを採用。クリアで美しい映像が楽しめます。さらに、レンズに対する歪み補正技術が加わり、超VR映像効果をお楽しみ頂けます。
2.高音質
PET材質と40mmダイアフラムを採用することにより、透明感のある高音質を実現しました(98デシベル)。また音量調整ボタンがついているため、装着中の再生/一時停止も可能です。
3.超軽量&取り外し可能
通気性、耐久性、手触りに優れた素材と人間工学設計を採用し、超軽量(重量320g)を実現しました。長時間で装着しても疲れを感じません。なお、長時間の着用による汗臭いを防ぐ為、取り外し可能な布張りを採用し、洗うことも可能です。
4.対応機種
4.7~6.2インチのスマホ対応、近視度数-6.0、遠視度数+4.0までに適用。また、瞳孔間距離(60-72mm)と焦点距離を外部より別々に調節も可能です。
(以上、商品説明より抜粋)
【Virtoba x6スペック】
- 価格:¥ 2,999(現在Amazon Japanでの取扱はなし)
- 素材:ライクラ生地(ナイロン+スパンデックス)+布+ ABS + プラスチック
- レンズ(球面/非球面):非球面
- レンズ径:42mm PMMA
- 視野角:120º
- プライマリボタンのタイプ:N / A
- メガネ着用:可能
- IPD&フォーカス調整 IPD:60-72mm
- フォーカス:0-10mm
- 互換性/対応デバイス:
- SmartphonesSupportデイドリームスマートフォン
(Pixel / Pixel XL / Huawei mate9ポルシェバージョン/ ASUS Zenfone AR / ZTE AXON 7など)
- SmartphonesSupportデイドリームスマートフォン
- 対応サイズ:4.7-6.2inch
- 外形寸法:26.2 22.4 X X 11.7cm
- 重量:350g
「Virtoba X6」の装着方法におけるVirtoba X5との違い
「Virtoba X6」と「Virtoba X5」の一番大きな違いがHMD本体とスマホの装着方法で、
- 「Virtoba X5」:本体カバーの中にスマホをセット
※対応スマホサイズ:4~6インチ - 「Virtoba x6」:は剥き出しの状態で装着
※対応スマホサイズ:4.7~6.2インチ
となっています。そのため、「Virtoba X6」は「Virtoba X5」よりも大画面のスマホを利用できます。
スマホを内蔵しないことで本体サイズにも余裕がうまれ、「Virtoba x6」はメガネを装着したままでも利用可能。これはメガネ着用者には嬉しい仕様ですね。
一方で、スマホによっては本体にうまくフィットせず、使用中にズレてしまうことがある、というデメリットもあります。この機能の違いはちょっと悩ましいですね。
また、ヘッドバンドはABS樹脂を採用。ゴム製ヘッドバンドの「Virtoba x5」よりも高級感が漂います。
「Virtoba X6」のスペック~「視野」「聴覚」を「Virtoba X5」と比較!
視野角は変わらず120度だが、レンズが改善され美しくなった
「Virtoba x6」の視野角は「Virtoba x5」と同じ120°。
広い視野角度を確保する一方で、42mmの非球面光学レンズを搭載することによって、よりクリアで美しい映像を楽しめます。
音質の面でも進化!
「Virtoba X6」も「Virtoba X5」と同じようにヘッドホン一体型の構造ですが、音質は「Virtoba X6」のほうが一歩上をいきます。
「Virtoba x6」のヘッドセットには、ゲームなどで特定の方向性のアクションに反応して振動する6触感モジュールを採用。ヘッドホン一体型スマホ用HMDの中ではピカイチのサウンド・クオリティを誇ります。
「Virtoba X6」の総評
素材や性能などを比較すると、「Virtoba X6」は「Virtoba X5」よりもハイエンドなスマホ用HMDと言えるでしょう。
メガネを装着したままでも使用が可能、「Virtoba x5」よりも1サイズ大きなスマホも対応するなど、「Virtoba X5」の性能面に不満がある方はこの「Virtoba x6」を選択すると良いですね。
一方で、スマホをむき出しでセットするために、どうしても安定感という点では不安を感じます。まさにこの辺りは『帯に短しタスキに長し』ですので、自分の使用しているスマホのサイズや、利用シーンを想定して選択して下さい。
virtoba x6の評判・レビュー
「Virtoba x6」は現在、日本のAmazonでは取扱がありません。そのため海外(アメリカ)のAmazonサイトのレビューを参考にしてみましょう。
ちなみに、平均点は5つ星中3.4となっています。
Virtoba x6は最高のスマホ用ヘッドセットです。サムソンのNote8を利用していますが、ヘッドセットに完璧にフィットします。一番の利点はヘッドセットに十分なスペースがあるために、メガネをしたまま装着できるということ。私にとってこれはベストな選択でした!
音質も素晴らしい。唯一の欠点がちょっと重いところかな?でもこれはスマホのせいかもしれません。メガネユーザーにはおすすめのヘッドセットです。
(※参考)
やはりメガネユーザーの圧倒的な評価が目立ちました。メガネをしたままHMDを被れるというのは大切なことなんですね。
私がこのVirtoba x6を評価するのは、第一にヘッドホン一体型ということ。音質もグッドです。その2、調整可能なヘッドバンドで安定かつしっかりとした装着ができること。HMDでこの点は無視できません。その3、コントローラがなくても映画が楽しめること。これも素晴らしい!
一方、欠点もあります。それは長時間使用するとスマホがズレてくるという点です。そのため、ひんぱんにスマホをセットし直さなければなりません。これさえなければ最高だったのに
(参考)
一方、やはりスマホがズレてしまうという指摘も。スマホとの相性もありますが、もっとしっかりと固定できるといいですね。
まとめ
ハードなゲームや映画をじっくりと鑑賞するために利用するPC用のハイエンドHMDと違って、スマホ用HMDは手軽にVRの映像を楽しんだり、ライトなゲームをプレイするために用います。
そのため、クリアで美しい映像が見られるか、そして手軽に使用できるかが一番大切なところ。
その点、今回紹介した「Virtoba x5」と「Virtoba x6」は視野角の広さがもたらすクリアな画像と、ヘッドホン一体型という手軽さから、VR初心者のための入門機種としてはもちろん、スマホVR愛好者にも自信をもっておすすめできる製品です。
惜しむらくは、2019年2月現在、両方ともAmazonでの取扱がなく入手が困難だということ。
メルカリやヤフオクで出品されていることも多いため、今回の記事を読んで気になった方は、ぜひ探し出してゲットしてくださいね!
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