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【さえもんGO!】新感覚!AR技術による横浜みなとみらいの観光案内「RESHAPE YOUR VIEW」を体験してきた!


こんにちは! NTTドコモのさえもんです。

今回の「さえもんGO!」では、横浜ランドマークタワー 69 階展望フロア「スカイガーデン」にて、 2021年4月9日(金)~4月18日(日)に開催された、

AR技術を活用した観光案内イベント「RESHAPE YOUR VIEW in Minatomirai ~ 展望台の風景があなただけの『地図』になる ~」を体験している様子をご紹介します。

体験の様子に加えて、技術要素についても細かく紹介していきますので、ぜひご一読ください!

最新のSLAM技術を使って開発されたRESHAPE YOUR VIEW

本イベントは、株式会社NTTドコモが開発を進めている AR クラウド 技術を活用しており、体験可能な観光コンテンツは株式会社 MESONによって体験設計やコンテンツ開発がなされています!

ARクラウド技術とは、現実空間にひも付く様々な仮想コンテンツをクラウド上に保存・保持し他者へ共有するための技術です。

例えば今回の「RESHAPE YOUR VIEW」では、三菱地所プロパティマネジメントが運営する横浜ランドマークタワー 69 階展望フロア「スカイガーデン」にて、横浜みなとみらいの実空間に合わせて、横浜赤レンガ倉庫や横浜スタジアム などの人気観光スポットのARコンテンツが登録されています。

そして、ARグラスやタブレットを通して、現実空間に重畳して表示されたARコンテンツを閲覧でき、展望台にいながら横浜の様々な観光スポットを発見することができます。

ARクラウド技術のより詳しい内容については、前回の記事「【さえもんGO!】お台場ARクラウドの実証実験に参加してみた!」に記載してありますので、そちらも併せてご覧ください!

RESHAPE YOUR VIEW を体験!

それでは、「RESHAPE YOUR VIEW」を体験していきましょう!

こちら展望フロア「スカイガーデン」の入口。「RESHAPE YOUR VIEW」のポップがありますね!

そして、まず一番に目に入ったのは何といってもこの絶景!この日は天気もよく、最高の景色を見ることができました!

展望フロアは広々としていて、感染対策をとりながらも多くの人が楽しめる空間となっていました!

展望窓から後ろを振り返ると、「RESHAPE YOUR VIEW」ロゴが!

「RESHAPE YOUR VIEW 」に込められたメッセージ。展望台から見える絶景が、ARグラスを通すことでどのように変化していくのでしょうか!ワクワクしてきました!

それでは、ここから体験のスタートです!

ARグラス「Magic Leap 1」を装着し、準備完了!

まずはMESON小林さんに「Magic Leap 1」の使いかたや操作方法を動画を使いながら教えていただきます。

操作説明と初期設定を終えたら、展望台から見える素敵な景色をMagic Leap1越しに眺めます。

すると、Magic Leap 1を介して、展望台から見える横浜みなとみらいの観光スポットが表示されます!

横浜赤レンガ倉庫、横浜スタジアム、山下公園や横浜中華街など、有名な観光スポットが並んでいました。

また、表示されている観光スポットは、コントローラで触れることで拡大され、目の前に引き寄せることができ、歴史的な建物の生い立ちやその場所の見どころなど、各スポットをより深く知ることができます!

例えば、横浜スタジアムを選択するとこのように表示されます。

スタジアム周辺の写真をみることができ、実際に足を運んで野球観戦に行きたくなります!

ちなみに、写真から既にお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、

今回の体験はMagic Leap 1だけでなくタブレット端末を通しても体験することが出来ます!

Magic Leap 1の使用は14歳以上と制限されているのですが、タブレット端末には年齢制限はありません。これで小さいお子さんも楽しむことができますね!

また、ユーザが体験しやすいようにタブレットの背面には手を入れるバンドがついていました。

これで落とす心配もありません!

今回は私1人での体験でしたが、マルチプレイに対応しているため、複数のMagic Leap 1やタブレットを使うことで皆さんで一緒に楽しむことも出来ます。

複数の観光スポットを同時に引き寄せて並べたり、家族や友人と一緒に見ることができますね。

自分の地図を作成!

今回の「RESHAPE YOUR VIEW」では、観光スポットを5つまでお気に入りに登録することができます。

お気に入りに登録し終わると、最後には選択した観光スポットが1本の観光ルートとしてつながり、展望台の風景が自分だけの地図が完成します!

展望台を降りた後、各スポットのめぐり方が可視化されていて、これからの観光がよりワクワクするものになりますね!

Instagramでの体験も可能!

今回のイベントでは、MagicLeap 1やiPadの体験だけでなく、Instagramで「RESHAPE YOUR VIEW 」のオリジナルARフィルターで写真撮影することも出来ました!

専用のQRコードを読み取ってInstagramを起動すると、、

ARフィルターが表示されました!

さきほどMagic Leap 1で表示されていたものと同様に、横浜中華街や横浜スタジアムなどの観光スポットがARフィルターとして用意されています。

横浜中華街を手の平に乗せて、記念に撮影してみました。

見て楽しむだけでなく、こうして写真として残せるのもARならではのいいところですね!

「RESHAPE YOUR VIEW 」の開発背景!

「RESHAPE YOUR VIEW 」では、横浜みなとみらいの観光スポットが展望台の風景の中に3Dモデルとして表示されるという、AR技術ならではの体験が出来ました。

ARの最新技術が活用されており、技術面が気になる方もたくさんいるかと思います。

なんと今回は、RESHAPE YOUR VIEW の開発を行ったドコモさん、MESONさんのメンバーにインタビューを実施し、開発背景をお聞きしてきました!その様子をお届けします!

Q.今回の実装における技術的なハードルがどのようなところにあり、どうやって乗り越えましたか?

最も大きなハードルは、広域AR体験における正確な位置合わせと、展示環境を想定したリアルタイムのAR体験の開発でした。

今回のイベントで展示したコンテンツは、観光スポットの3Dモデルをそれぞれ現実の観光スポットの上空に正確に表示するなど、広域を舞台とした正確な位置合わせが求められました。

そこで、現実世界の観光スポットの上空に出現するコンテンツの座標の特定には、横浜地域の3Dモデルを活用しています。

また、ARマーカーでの位置合わせの際、2つのARマーカーを併用しそれぞれを補正値として使用することで、安定したコンテンツ配置のための最適化を行いました。

また、本体験では複数人での同時体験を行うことができるように、展示環境で想定される様々なケースへのネットワーク対応を行いました

途中からの体験の開始やネットワークの接続が不安定になった場合の共有体験の切断などの体験フローのケースを細部まで洗い出し、必要となるネットワーク機能を洗い出しました。

ARコンテンツの位置やステータスのリアルタイム同期だけでなく、体験中のネットワークエラー対応を施すことにより、状況変化への柔軟性の高い体験共有システムを構築しました。

Q.実際にイベントがスタートし、ユーザーが体験する中で得られた気づきなどありますか?

ARクラウド技術による共有体験を実現することで、体験者間のコミュニケーションが促進できたと考えています。

例えば、複数の体験者が同一の観光スポットを共有することで、発見した観光スポットの紹介するなどのコミュニケーションが生まれました。

さらに、タブレット端末での体験も併せて提供することにより、友達や家族、そしてMagic Leap 1の装着推奨年齢未満のお客様にもARコンテンツをお楽しみいただけました。

これにより幅広い年齢層の方にAR体験の面白さと可能性を知っていただけることができました。

また、UIやUXの重要性にも気づきがありました。Reshape Your Viewの体験では、コントローラーによる操作方法を可能な限りシンプルにし、アプリ内UXとUIにも工夫を施しました。

特に、一般的な体験者、ARに慣れていない体験者を想定して、初めての人でも素早く操作に慣れてもらうことができるようなUXとUIの作り込みをしました。

シンプルかつわかりやすいUXとUIを採用することにより、操作ハードルを下げつつ、体験者の体験への満足度を上げることができました。

Q.その他技術的にチャレンジしたことがあれば教えてください。

街スケールのAR体験にするための、オブジェクト表示とインタラクションデザインです。

RESHAPE YOUR VIEWの展望台で行われる街スケールのAR体験では、屋内向けのAR体験とは異なるオブジェクト表示とインタラクションデザインが求められました。

コンテンツの表示形式に関しては、展望台の景観の価値を損なわせない環境に溶け込ませるAR演出を施し、インタラクションデザインでは、50mから2.5kmの広範囲に配置されたオブジェクトを均一に扱うことのできるインタラクションを考案しました。 

また、今回の開発では、Magic Leap 1、Oculus Quest、タブレット端末でのマルチデバイス対応を行いました。

展示では、子供から大人まで幅広いお客様に体験をいただくことが想定されたため、本コンテンツはMagic Leap 1やタブレット端末を含むマルチプラットフォームでの体験の提供が前提に置かれました。

これに対応するため今回の開発プロセスでは、ドコモが開発を行うARクラウド技術やMESONが開発を行うARアプリケーション開発用フレームワーク「Conekton」を使用しています。アプリケーションのマルチデバイス対応を行い、Magic Leap 1だけでなくiPadでも同等の体験を実現することにより、展示において幅広い体験者の方にご体験をいただくことができました。

また、Oculus Quest向けにも並行して開発を進めることにより、展望台に行かずともUX/UI検証を行う環境を整え、PDCAを高速で回しつつ、体験の設計することができました。

Q.もう一度似たようなプロジェクトがあった場合、どのような点を改善しますか?

次回同様のプロジェクトがあった場合、コンテンツフィルタリングの機能を取り入れたいと考えています。

RESHAPE YOUR VIEW の体験では、「初めて横浜の街に来た観光客」をターゲットに体験の設計を行いました。横浜の街を詳しく知らない体験者の方には十分に満足をしていただけてたのですが、一方で横浜をよく知る体験者の方には、コンテンツ内容が一歩物足りないものになってしまったかと思います。

そこで、今後の取り組みでは、体験者の背景・希望に合わせたコンテンツのフィルタリングを盛り込んでいければと思います。

コンテンツフィルタリング機能に合わせ、「現地の様子を見てみたい」との意見もいただいたので、各観光スポットと連携をしたリアルタイム情報も体験内に取り入れたいと考えています。

また、「体験の最後に表示される観光ルートを持って帰りたい、街歩きでも見たい」とのご意見をいただきました。

今後の展望として、展望台内だけの体験に閉じず、VPSなどを活用した街歩き体験との連動を目指して行きたいと考えています。

今回は、持ち帰り体験の価値の検証として、Spark ARを使ったInstagramフィルターも併せて提供しました。

Magic Leap 1・タブレット端末で見た観光スポットを自分のスマホでも楽しむことができ、多くの体験者の方に満足していただき、持ち帰り体験の価値を確かめることができました。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回の「RESHAPE YOUR VIEW 」では、横浜みなとみらいの観光スポットが展望台の風景の中に3Dモデルとして表示されるという、AR技術ならではの体験が出来ました。

展望台からみなとみらいの街を一望し、観光スポットを写真つきの解説で見ることができたり、自分だけの地図を作ることができたりと、新たな観光のスタイルを感じました。

また、その開発の裏側には、ARコンテンツの配置やマルチデバイス対応など、最先端の技術が使用されていました!

インタビューのご回答からも分かるように、まだまだ多くの可能性が感じられ、これからの発達が楽しみなジャンルですね!

以上、さえもんより、「RESHAPE YOUR VIEW 」の体験レポートでした!

NTTドコモのXR業界への取り組みの詳細はこちら


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株式会社x gardenが運営するXR-Hubの記事編集部です。

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