fbpx

ASMR動画で話題、「バイノーラルイヤホン」とは|選び方、おすすめまで徹底解説


YouTubeで最近人気のASMR動画で使用され、VR開発者も注目する音響技術、「バイノーラル」。

3D音響とも言われるバイノーラルをVRにうまく組み込めば、ユーザーの没入感をさらに高めることが可能です。

今回はそんなバイノーラル音響の概要と、バイノーラル音源を手軽に録音できるおすすめのバイノーラルイヤホンを3つご紹介します。

「バイノーラルってどういうこと?」「イヤホンのおすすめ・選び方が知りたい」という方はぜひ読んでみてください!

バイノーラルイヤホンとは?

バイノーラルイヤホン

もしかすると、「バイノーラル」には馴染みがなくても、「ASMR」という単語は聞いたことがあるかもしれません。

ASMRは「Autonomous Sensory Meridian Response」の略で、「人が聴覚や視覚への刺激によって感じる、心地良い、頭がゾワゾワするといった反応・感覚」と定義されています。簡単に言うと、「聞いていて気持ちが良い音」といったイメージです。

最近、YoutubeでASMR動画が非常に話題を呼んでおり、こちらの動画をご覧ください。

そしてこのASMR動画で用いられているのが、「バイノーラル録音」というわけです。

 バイノーラルとは、人間が実際に自分の耳で聞いているかのような音を再現する録音技術のことで、スピーカーから流れる音とは異なり、立体的で感覚的な音響を生み出すことができます。  

こちらが、そのバイノーラル音源を用いたASMR動画。まずPCでやスマホのスピーカーでそのまま聞いてみてください。では次に、イヤホンもしくはヘッドホンで音を聴き比べてください。

スピーカーから聞こえる音とは違って、立体的でよりリアルな音に驚かれるのではないでしょうか。

スピーカーから流れている音は平面的でいわば2Dの音響ですが、バイノーラル音源はまるで自分がその空間の中にいるかのような、自然で立体的な音を体験することができます。いわば3Dの音響。

 YouTubeで火が着いたバイノーラルですが、実はVRとの相性もとても良いんです。  

専用のVRゴーグルを装着して360°広がる仮想空間に飛び込めるVRに立体的でリアリティな音を再現するバイノーラルが加われば、その没入感は圧倒的なものになることは自明の理。

VRをさらに極めたい、より楽しみたい、というVRユーザーは決してスルーできない技術がバイノーラルなんです。

YouTubeで話題のASMR動画「なごみの耳かきVR」

例えば、YoutubeのASMR動画で人気のコンテンツが、「耳かき動画」。

動画と言っても実際には音声がメインですが、 バイノーラルで再現される耳かきのときのゴソゴソといった音や、声優さんが耳元でささやく声や吐息は、まるで本当に耳かきしてもらっているかのようなゾクゾクとした体験をもたらします。 

でも、それをVRで再現したら…

はい、それがVRユーザーにはすっかりおなじみ(?)の「なごみの耳かき」ですね!

「なごみの耳かき」ではバイノーラル音響を採用することによって、圧倒的なまでの没入感と臨場感を生み出しています。

イヤホンを装着して「なごみの耳かき」をプレイすると、本当になごみちゃんに耳かきをしてもらっているかのような感覚に陥ります。現実世界に帰れなくなりそう…

立体的なビジュアルとバイノーラルの3D音響がもたらすVRは、ASMR動画の一歩先を行く体験をもたらしてくれます。これこそ、VRユーザーの特権ですよね。

録音されたバイノーラル音源を楽しむだけなら、通常のイヤホンやヘッドホンで全く問題ありません。しかし、自分でバイノーラルを録音しようと思うと、専用のバイノーラルイヤホンが必要になります。

そう、実はバイノーラルは決して難しい録音技術ではなく、専用のバイノーラルイヤホンさえあれば素人でも簡単に録音することができるんです。

では、ここからはバイノーラル初心者にオススメのバイノーラルイヤホンを紹介することにしましょう。

バイノーラルイヤホンの選び方 – 録音環境・機材で選ぶ!

バイノーラルイヤホン

バイノーラル音源は耳元で聞こえる音を再現するため、録音も人間の耳もしくはダミーヘッドにマイクを設置して行います。そのマイクが内蔵されているイヤホンが、バイノーラルイヤホンという仕組みです。

見た目は通常のイヤホンですが、このバイノーラルイヤホンを利用すると誰でも簡単にバイノーラル録音が可能です。

バイノーラルイヤホンのメリットは以下の通り。

  1. 機材がシンプル
  2. 初心者でも簡単にバイノーラル音源が録音できる
  3. 一人でも録音が可能
  4. 野外で録音しても目立たない

バイノーラル録音は実はとてもシンプルで、基本的には耳元で聞こえる音を録音するだけです。録音スタジオや高価な機材も必要ないため、YouTubeにも気軽にアップできるわけですね。

バイノーラルイヤホンを使ってバイノーラル録音を行うには、次の2通りの方法が挙げられます。

  1. バイノーラルイヤホン+レコーダー
  2. バイノーラルイヤホン+iPhone

なんとたったこれだけの機材で、バイノーラル録音ができちゃうんです。

もちろん、ダミーヘッドや高価な機材を使って本格的なレコーディング環境を整えることも可能ですが、今回はあくまでも初心者目線でオススメのバイノーラルをご紹介したいと思います。

*具体的に立体音響の録音や作成方法が気になるという方は、以下の記事を参考にしてみてください→

iPhoneで簡単録音が可能なものまで!バイノーラルイヤホンおすすめ3選!

では、ここから実際に初心者にもオススメのバイノーラルイヤホンを紹介していきましょう。

(1)手軽さが魅力!Roland バイノーラルイヤホン CS-10EM

バイノーラルイヤホン

「Roland ローランド バイノーラルCS-10EM」はAmazonでの販売価格が7,580円、楽天市場での販売価格が8,900円(税別)と、バイノーラルイヤホンの中でも最も価格が安い部類の商品で、とりあえずバイノーラル録音を試してみたい、という人におすすめです。

安いとはいっても性能的にはしっかりしていて、バイノーラル録音の効果を十分に実感することができます。

「Roland ローランド バイノーラルCS-10EM」はイヤホン一体型コンデンサーマイクのため、別途レコーダーを用意する必要があります。上で紹介した『1.バイノーラルイヤホン+レコーダー』タイプの製品ですね。

レコーダーは例えば、「TASCAM リニアPCMレコーダー DR-40VER2-J」などと組み合わせると良いでしょう。Amazonでの販売価格は15,000円ほどなので、両方合わせても25,000円前後でバイノーラル録音の環境を整えることがでできます。

ご覧のとおり見た目は普通のイヤホンなので、屋外での録音にももってこいです。他にもコンサートを録音すれば(録音が禁じられている場面での使用はお控えください)、臨場感あふれるサウンドで、その日の感動をふたたび味わうことができます。

【Roland ローランド バイノーラルCS-10EMスペック】

・マイク
  • 形式:エレクトレット・コンデンサー型
  • 指向性:無指向性
  • 周波数特性:20~20,000Hz
  • 音圧感度:-40dB (0dB=1V/Pa,1kHz)
  • S/N比:60dB以上
  • 出力インピーダンス:2.2kΩ
  • 消費電流:500μA
  • 動作電圧:2V~10V
・イヤホン
  • 形式:ダイナミック型
  • ドライバー:φ12.5mm
  • 感度:102dB (1mW , 500Hz)
  • 最大入力:200mA
  • 再生周波数帯域:15~22,000 Hz
  • インピーダンス:16Ω
  • 質量:約4.5g(コード、プラグ含まず)
  • コード:1.5m(Y型)
  • プラグ:Φ3.5mm ステレオ・ミニプラグ(金メッキ)×2
  • 付属品:イヤ・ピース(S/M/L)、キャリング・ポーチ

Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B003QGPCTE
楽天市場:https://item.rakuten.co.jp/auc-mhfriend/356871/

(2)iPhoneに差し込めばOK!Scenes Lifelike VR録音イヤホン

バイノーラルイヤホン

「Scenes Lifelike VR録音イヤホン」は、iPhoneに挿すだけでバイノーラル録音ができるスグレモノ。『2.バイノーラルイヤホン+iPhone』タイプの製品になります。

 「Scenes Lifelike VR録音イヤホン」は特別なアプリも特に必要なく、iPhoneやiPodなどのiosデバイスに接続し、iPhone標準のカメラアプリやボイスレコーダーで録音するだけでバイノーラル録音が行えます。  

さらに録音した音声や映像のシェア、YouTubeへのアップもとても簡単。とにかくバイノーラル初心者にとってその手軽さは抜群です。

アマゾンでの実売価格は12,600円ですので、iPhoneユーザーでバイノーラル録音を試してみたい、という方にはとにかくおすすめの製品。

ただし、ライトニングケーブルで接続するため、アンドロイド端末では利用できませんのでご注意ください。

【Scenes Lifelike VR録音イヤホンスペック】

  • インピーダンス:1kHz 16Ω
  • 再生周波数帯:20Hz-18kHz
  • 感度:110dB(1kHz)
  • Mic感度: -32dB
  • プラグ:USB micro-B
  • 長さ:90cm
  • サンプリングレート:44.1kHz/16bit
  • 再生周波数帯:5Hz-40kHz
  • 最大出力:200mW
  • プラグ Lightning
  • ポート micro-B

Amazon:https://www.amazon.co.jp/Scenes-Lifelike/dp/B078SQWJ8V/

(3)Sennheiser ambeoスマートヘッドセットEar Canal Headphones

バイノーラルイヤホン

「Sennheiser ambeoバイノーラルEar Canal Headphones」はドイツのオーディオメーカー、「Sennheiser(ゼンハイザー)」がリリースするバイノーラルイヤホン。

こちらも「Scenes Lifelike VR録音イヤホン」と同じく、iPhoneに接続するだけでバイノーラル録音が可能です。イヤホン単独で見ても、パリッとした音質、抜けるような高音の伸びなどゼンハイザーの特徴をしっかりとこの製品も引き継いでいます。

アマゾンでの実売価格は約33,000円。「Scenes Lifelike VR録音イヤホン」よりも値段が張るのは、それだけの性能を備えているから。

 「Sennheiser ambeo」はアクティブノイズキャンセリング機能を備えているため、周囲の邪魔な雑音をシャットアウトして、必要な音だけを録音することができます。 

野外で使うことも多いバイノーラルイヤホンにはありがたい機能ですよね。

またカナル型のイヤホンのため、密閉性が高く、より再現性の高いバイノーラル録音が期待できます。

「Scenes Lifelike VR録音イヤホン」よりもさらに音質にこだわりたい方におすすめの製品ですね。

【Sennheiser ambeoバイノーラルEar Canal Headphonesスペック】
  • 周波数特性(出力側):15Hz~22,000 Hz
  • 機能:ノイズキャンセル
  • 最大音圧レベル:112dB
  • 長さ:1.16m
  • 対応IOS Version:10.3.3以降
  • 同梱物:AMBEO SMART HEADSET、イヤーピース(S,M,L)、キャリーケース、クイックスタートガイド

Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B0744PC5J8

まとめ

VRの迫力と没入感をさらに増大させるバイノーラル音源。そのバイノーラルを自分で手軽に録音できるおすすめのバイノーラルイヤホンを3つご紹介しました。

臨場感あふれる体験を味わうには、映像だけではなくリアルな音も欠かせません。バイノーラルイヤホンを利用して、自分だけの3D音響を楽しんでくださいね。

※関連記事:


バイノーラルイヤホン

この記事はいかがでしたか?
もし「参考になった」「面白かった」という場合は、応援シェアお願いします!

株式会社x gardenが運営するXR-Hubの記事編集部です。

読者の皆様に役に立つ情報を発信いたします。

シェアする