『The Inpatient-闇の病棟-』PS4傑作VRホラーゲームの楽しみ方を徹底レビュー!
2017年にリリースされた「The Inpatient-闇の病棟-」は、2015年発売の傑作ホラー「UNTIL DAWN-惨劇の山荘-」の続編であり、前日譚にあたるVR専用ホラーアドベンチャーゲームです。
美麗なグラフィックで臨場感あふれるVRホラー体験を実現しています。
今回は、VRの特性を存分に活かしたジワジワくる新たなホラー演出に挑戦した意欲作である本作を徹底解説していきます!
Contents
『The Inpatient – 闇の病棟』とは?あらすじ・ゲームの特徴
「The Inpatient-闇の病棟-」は2015年に発売され大ヒットとなったホラーゲーム「UNTIL DAWN-惨劇の山荘-」の続編となるホラーアドベンチャーゲームです。
開発は前作と同じSUPER MASSIVE GAMESで、PS4にてPSVRでプレイする、VR専用ゲームとなっています。
今作の特徴的なシステムとして、「プレイヤーの些細な行動が物語に大きな影響を及ぼし、異なる結果を生む」という前作のシステム「バタフライエフェクトシステム」が継承されている点が挙げられます。
プレイヤーの行動により物語の結末が大きく変わるため、緊張感あふれるプレイが楽しめるでしょう。
グラフィックの面でも前作に続いて極めてクオリティが高く、VRで体験するとその臨場感に思わず背筋がゾクゾクするほどの恐怖を体感できます。前作ファンやホラーファンのみならず、上質なVR体験を求めているという人にもオススメできるタイトルです。
また、音声認識機能を搭載しており、ゲームの中で選択肢を音声によって選択する事ができます。こういった些細なポイントもVR空間への没入感を高める要素になります。
あらすじ:病棟で、失った記憶を探すホラー・アドベンチャー
物語の舞台となるのはブラックウッド診療所(Blackwood Pines Sanatorium)と呼ばれるサナトリウムで、ここは前作「UNTIL DAWN-惨劇の山荘-」でも登場した場所です。
ゲームは椅子に拘束され薄暗い部屋でプレイヤーが目を覚ますところからスタートします。
目を覚ましたプレイヤーの前に見知らぬ老人が姿を見せ話しかけてきます。「覚えていることは?」と問いかけられ、自身が記憶障害の患者である事を悟ります。
そして、老人との会話の中で、どうやら自分はこの診療所で治療を受けており、ここに来てからしばらくが経っているが、自分は何者なのかも含めてほとんど何も覚えていないという事を知ります。
そんな中で、時折ここに至るまでに自分自身で見たであろう光景のフラッシュバックが起こります。しかし、その内容は全く曖昧模糊としていて混乱をさらに深めるばかりです。
やがてその日の治療が終わり、世話役の男性が現れ、プレイヤーを車椅子に乗せ病室へと運んでいきます。その間に女性の看護師とすれ違ったり、他の患者と思しき叫び声を聞いたりしますが、意識が朦朧として途切れ途切れになり、それが何なのかをうまく理解する事ができません。
やがてベッドの置かれた薄暗い病室へと運ばれ、消灯時間となり深い眠りへと落ちていきます。
こうした極めて情報が限定された中でゲームの前半は展開していき、自分が一体何者かすらわからない状況の中、毎晩見る不気味な悪夢や、閉鎖された療養所の中で何か得体の知れない恐ろしい出来事が起こっているらしい事が少しずつ伝わり不安が募っていきます。
この先の物語は、様々な人物との会話を行いそれにプレイヤーが選択肢で回答する事で進んでいき、徐々に自分が何者であるのか、ここで一体何が起こっているのかが明らかになっていきます。
その部分は是非実際にプレイして明らかにしてみてください。
『The Inpatient-闇の病棟-』を遊んで欲しい2つの理由
続いては「The Inpatient-闇の病棟-」をぜひ遊んでほしい理由として、2つの特徴を紹介します。
1.「UNTIL DAWN-惨劇の山荘-」との関係が面白い
「The Inpatient-闇の病棟-」は前作「UNTIL DAWN-惨劇の山荘-」の60年前の同じ場所が舞台となっているため前作を遊んでいるとニヤリとできる演出や場面が数多く散りばめられています。
そのため、前作のプレイヤーなら今作をプレイしながら前作の内容とつなぎ合わせて、物語全体の真相に迫っていくという遊び方をすると非常に楽しめます。
また、前作をプレイしていない人であっても、今作をプレイした後に「UNTIL DAWN-惨劇の山荘-」をプレイする事で、同じ様に楽しむ事が出来ます。
どちらを先に遊んだとしてもジワジワと謎が解明されていく仕組みになっているので、最初はよく意味が理解できなくとも、徐々にその全体像が明らかになっていくという楽しみ方が可能です。
結論としては「前作・今作両方やる」ということが一番楽しめるポイントです。
2.グラフィックのクオリティが凄い
「The Inpatient-闇の病棟-」のVRゲームとしての魅力は何と言ってもそのグラフィックのクオリティの高さです。
前作「UNTIL DAWN-惨劇の山荘-」のグラフィッククオリティも素晴らしいものがありましたが、今作でもCGの作り込みは素晴らしく、VRの没入感と相まって素晴らしく臨場感の高い体験が可能です。
特にプレイヤーが毎晩見る「悪夢」のパートではその作り込まれた不気味な雰囲気で極上の恐怖体験が演出されており、ホラーゲームに慣れた人でも強い恐怖感が感じられるでしょう。
今作のグラフィッククオリティは既存のVRゲームの中でも屈指であり、VRファンであればこれを体験するためにだけにも購入する価値があるのではないかと思います。
ゲーム攻略のコツ:何度もプレイし、状況把握を徹底するのみ!
「The Inpatient-闇の病棟-」は、キャラクターとの会話中に発生する選択肢によって物語が変化していきます。
エンディングもそれによって変化するため、はっきり言って一度のプレイでは謎は解明しきれず、よく分からないまま終わってしまいます。
全ての謎を知るためには何度か繰り返してプレイする必要があります。
アクション的な要素はなく何らかの操作ミスによってゲームオーバーになってしまう事は無いので、様々な選択肢や行動を試してみましょう。そして、それぞれの選択肢が物語のどの部分に影響を及ぼすのかをプレイしながら徐々に把握していく事が重要です。
また、本作のみであれば状況や環境の把握に限界があり、前作もプレイすることで全体の世界観の理解につながります。
初回プレイの評価が低い今作なのですが、実は噛めば噛むほどに旨味が出てくるゲームなのです。
ユーザーレビュー・評判は?
最後に、ネット上での「The Inpatient-闇の病棟-」の評判や感想、レビューを紹介します。
実際の感想として多いのは
- 正直本作だけだとストーリーの理解が相当難しい
- グラフィック・音といった演出から怖さが来る
- 結局「前作と両方やるのがおすすめ!」
といったところになっています。
本作は派手なクリーチャーがガンガン襲ってくるわけでは無いのですが、雰囲気でジワジワ恐怖を煽る系のホラーになっています。割とジャパニーズホラーが好きな人向けの作品かもしれません。
既存のVRゲームの中でも屈指の美麗なグラフィックは本作の大きな魅力の一つとなっています。
やはりVRは品質の高いグラフィックで楽しんでこそでしょう。
今作を100パーセント楽しむためにはやはり前作「UNTIL DAWN-惨劇の山荘-」をプレイするべきでしょう。
本作をプレイする事で傑作と言われる前作がより楽しめると思います。
まとめ:前作と併せてプレイしよう
今回はVRホラーアドベンチャーゲーム「The Inpatient-闇の病棟-」を紹介しました。
大ヒットしたホラーゲーム「UNTIL DAWN-惨劇の山荘-」の前日譚にあたり、前作同様のクオリティの高いグラフィックによって極上のVRホラー体験を実現しました。
また、ホラーゲームとしても独特な雰囲気の中進む物語はジワジワとした恐怖感が煽られ、雰囲気で怖がらせる系のホラーゲームとしてなかなか秀逸な出来であると思います。
その情報量の少なさと曖昧な説明から評価の分かれているゲームですが、VRにおけるホラーの新しい表現に挑戦した意欲作であり、VRでの恐怖演出における新しい可能性を示した作品である点は間違いなさそうです。
ただ、ストーリー・状況から全体を把握していく上で「本作だけでは情報が不十分」という声が多く、ストーリー性も楽しみたいという方は前作「UNTIL DAWN-惨劇の山荘-」もプレイすることを念頭に置いた方がよいでしょう。
ゲーム概要(価格・開発元など)
最後に、「The Inpatient-闇の病棟-」の基本情報は下記になります。
タイトル | The Inpatient-闇の病棟- |
ジャンル | ホラー・アドベンチャー |
開発元 | SUPER MASSIVE GAMES |
発売元 | ソニー・インタラクティブエンターテイメント |
発売日 | 2017年1月25日 |
プラットフォーム | PS4/PSVR |
価格 | 4,212円(税込) |
プレイ人数 | 1人 |
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