【全文書き起こし】5つの質問から見るスタートアップ達のリアル:ARISE Startup Session


XR-Hubによる、クリエイター向けリアルイベント書き起こしコンテンツ!

本日はARISEの第2パート「Startup Session」を全文書き起こしでお届けします!

  • 第1セッション:MoguraVRの久保田氏による「Media Session」はこちら

このセッションでは、まさにAR/MRスタートアップを経営する4名が登壇!

誰もが知ってるAR界隈における新進気鋭のスタートアップ経営陣が集結し、活気盛んな対談が行われました!

そして司会はもちろんこの方!

nrealが似合いすぎですね。

MESON COOのARおじさんこと小林氏(Twitter アカウントはこちら)がお送りいたします。

それでは早速、発表内容の方にいってみましょう!

Q1:各社から見る最もインパクトのあったニュースは?

ARおじさんさて、四社四様のスタートアップにご登壇いただいました。

今回は4人の方々に経営者の視点からAR業界の業界やどういった未来を描かれているのかということをお話し聞ければと思っています。

まず一番最初の質問ですけど、経営者の視点から見て2019年最もインパクトがあったAR関連のニュース・出来事は何でしょうか?

nrealがもたらしたインパクト

梶谷氏忖度するわけではなく、nrealの発売時期と価格の発表が、個人的にも業界的にも一番インパクトがあったかなと思っていて、来年一般発売、デザインもかなりスタイリッシュで、機能面も十分で普段使いしても全然いいなと思うくらいです。

Magic Leapよりかなり綺麗に見えるというデバイスが一般販売で5万前後で売られるというのが、かなり業界にインパクトがでかいなと思っています。

シチュエーションを区切れば、実用的に使えるレベルのものが来年出るということで、色んな会社さんとnreal前提でプロジェクトを仕掛けようと色々と進めようとしています。

ARおじさん:かなり使いやすいですもんね。森本くんはnreal lightどう思いますか?

森本氏:注目してますね。

ぶっちゃけ言うと、nreal lightを触ったのが昨日だったんです。

それまでは僕「ウェアラブルまだ来ないでしょ派」だったんですけど、触ってみると思った以上に性能も良くて価格も良かったので、来年からウェアラブルありきの体験が立ち上がってくるんじゃないかなと思ってます。

ARおじさん昨日までとは話変わったんですね。

森本氏:そうなんですよ。

今日のために全然ウェアラブル来ないよねって言う話を用意してたんですけど、やっぱすぐ来るかもみたいになっちゃいました。(会場笑)

梶谷氏:ARグラスとかって1回つけて「オォ!」ってなるけど、2回目以降あんまり驚かないってなるのが結構あると思うんですが、AWEで5月に1回体験して、昨日オフィスにnreal lightの人たちが来てくれたんでもう一回体験した時に、初回と同じくらい感動したんですよね。それくらい体験がよくできてます。

伊藤氏:まだnreal lightまだ感動できてないですけど…。

さっき仰ってたようにテクノロジーが進んで色んな選択肢が出てくるという関係で、出てきたらすぐに戦略を切り替えられる素早さが重要ですよね。

外部のニュースに惑わされない、自分で経験を信じて判断する信念みたいな。

docomoのMagicLeap300億出資という衝撃

ARおじさん:ホロラボで働かれている伊藤さんからすると、どのニュースがいちばんインパクト大きかったですか?

伊藤氏:一番大きかったのがドコモさんがMagicLeapに300億投資っていうのがすごく大きかったかなと。

マクロで考えると、コンシューマービジネスを中心するドコモさんのようなキャリアが本気でARにコミットしたという、そういったメッセージ性がすごく大きいなと。

ARおじさん:nreal lightもKDDIさんと、でしたよね。やっぱりドコモさんの方がニュースのトピックとしては大きいでしょうか?

伊藤氏:順番の問題ですね。

ドコモさんの方が確か先だったので。

ARおじさん:福田さんいかがですか?

現状のウェアラブルはスポーツでの実用が難しい

福田氏nreal lightもそうですが、ARkitが気になることが多かったですね。

オクルージョンとかハンドトラッキングとか注目しているんですけど、やっぱり「まだここか」という感覚はありまして。

僕も6年くらい前からずっとARを見ているんですけど、4年前に来るだろうなという思った未来が、まだ全然先だなという感じです。

ARおじさん:逆にどういう機能が欲しいですか?HADO的に。

福田氏:今後使いたいのは、やはりシースルー型のARデバイスなんですけど、HADOの場合特に広い視野角が求められるんです。

90度〜100度欲しいんですけど、まだまだなので、そこをいかに広げていくかというところが注目かなと。

普段使いする上では、必ずしも100度なくてもユースケース作れると思うんですけど、僕らの場合、スポーツとして求められるスペックは非常に高いので、そこを作っていって欲しいなっていうのはありますね。

ARおじさん:今のウェアラブルグラスだと、あまりHADOの動きに耐えられるものはないですもんね。

福田氏:色々試してはみたんですけど、動きに耐えられずに外れちゃうとか重すぎるという点もありますし、やはり視野の問題は大きいですね。

Q2:2019年後半に注力すべきはスマホARか、グラス型ARか?

ARおじさん:みなさんグラス型を注目されている等お話しだったんですが、その中で次の質問ですが、「2019年後半注力すべきはスマホにすべきかグラスにすべきか?」という参加者から頂いた質問ですが、森本くんいかがでしょう?

来年、スマホARの普及率が7割台に?

森本氏:僕はコンシューマー系にフォーカスして、2017年から参入させていただいてるんですがやっぱり立ち上がりが難しかったイメージがありますね。

ようやくスマホのARの普及率が今年で60%くらい、来年で70%くらいになってくる中で、昔LINEが流行った時のスマホの普及率と大体同じになってくるのが来年くらいかなというところです。

Mincraft Earthであったり、そういったプロダクトがARで投入されていく中で、僕らはようやくtoCで、さらにマルチプレイみたいなもののユースケースが今年から来年にかけて出てくる時代になるかなと思っています。

僕らはtoCのコンシューマーにこだわっているからこそ、引き続きスマホARにフォーカスした事業展開をやっていきたいですね。

ARおじさん:確かに最近だとマイクロソフトやアップルも空間共有系のSDKとかを出してますもんね。

森本氏:それが、nreal lightがきちゃったので。

ただ僕らもグラス時代に面白いアプリを出していきたいと思っているので、R&Dとしてnreal lightを使った違うプロダクトは作っていきたいと思っています。

ARおじさん:福田さんいかがでしょう?

福田氏:うちの会社はメインはスマホARなんですけど、スマホ単体で使うのではなく、ゴーグルにスマホを入れて使用しています。それとは別にホロレンズも使ったコンテンツも同時に展開しています。

実際にカートを運転し、ホロレンズ被ってマリオカートみたいにコイン取ったり魔法を打ち合ったりするコンテンツです。

このようにゲームっぽいコンテンツもあるのですが、事業の軸はスポーツ競技の開発・展開としています。

スポーツのユーザーというのは、プレーヤーとそれを観る観戦者って言う2つの層がいるんですよね。

プレーヤーは基本的にデバイスを頭に装着するんですけど、観戦者は特に何も掛けずにテレビで見てもスマホを見ても良く、その層は圧倒的に多様であるべきかなと。

戦略としては、プレーヤーが1万人でもいいので、観戦者ユーザーを10億人に増やすというのを考えてます。

その10億人がどのメディアを見ても対応できるようにしていきたいなと思います。

ARおじさん:HADOさんは初期から見せ方がうまいですもんね。ARで重ねたものをちゃんと見せるという。

ではカジくんいきましょう。

グラス前提のUXデザインノウハウをいち早く蓄積していく

梶谷氏:やるのは、結論両方なんですけど、フォーカスするのはグラスでいこうかなと思っています。

理由としては、まず1つがnreal lightみたいなシチュエーションを限定すれば実用的なデバイスが全然出てきてるっていうこと。

僕らはいきなりコンシューマーに出すっていうよりも、ブランドだったり百貨店さんみたいな場所を持ってる企業とパートナーを組んでコンシューマー向けのサービスを作ってるので、そういう状況であれば十分使えるなというものが出てきてるなと。

もう1つは、グラスネイティブなUX構築ってまだグローバルで正解が誰も見つけられていなくて、そこを試行錯誤してより知見を溜めたところが実際市場が立ち上がるときにかなり有利なラインに立てるなっていうのを実感していて。

実際今グラスARサービスの設計もしてるんですが、やっぱりスマホARのUX前提だと、設計できないところがかなりあって、その試行錯誤の時間があとあと活きてくるなと思って今はそっちに寄ろうとしてます。

ARおじさん:ホロラボさんって、そこらへんの作り分けとかってどうやってやってるのでしょうか?

伊藤氏:そうですね、なるべく楽してやりたいので、基本はスマホもグラスも共通化するようなやり方でやってます。

僕らはマイクロソフトさんとガッツリな関係なので、マイクロソフトさんの提供しているUIで進めていくっていうのを中心にやってます。

結構すごいんですよ、モジュール並べると勝手に空間に配置してくれたり。AIに「〇〇してー」ってお願いすると動くみたいな。

「シュリンダー」って言うと認知してくれたりですね。そんなのがちょっとずつ出てきてるんです。

梶谷氏:結構うちでもグラスとスマホでどうデザインを変えていくかっていう話をしていて、情報の提示の仕方とインタラクションが明らかに違うので、そこをどう設計を切り分けていくかはかなりの議論してますね。

Q3:将来、どう自社プロダクトを普及させていくか?

ARおじさん:では次のお話にいきたいんですけど、皆さん自社プロダクトとかいろんな会社さんと一緒にプロダクトを作ってますけど、それらをどうやってマーケットにプロダクトを普及させていこうと考えてますか?

グローバルで共感されるビジョンを描く

まずmeleapの福田さん、まさに今東南アジアでHADOを広められてると思うんですけど、どうやってさっきの1万人プレーヤー10億人の観客の方々を獲得していくのかと言う戦略をお聞かせいただければと。

福田氏観戦ユーザーを増やすやり方としては参加型のコンテンツ・競技を作っていこうかなと考えています。

ドラゴンボールを見てる人はわかると思うんですけど、孫悟空がカメハメハを打って戦うシーンもあれば、世界中の人からパワーを集めて元気玉を打つというのもありますよね。

あれはある意味、世界中の人たちがバトルに参加しているんですけど、そういう仕組みを作って観客を巻き込んでいけるような競技にしていきたいなと思ってます。

あと、これはスタートアップ全般に言えると思うんですけど、やりたいことを実現するために、ビジョンの魅力を伝えて人を巻き込み、世界を動かしていかないといけません。どれだけ魅力的なビジョンを持っているのかは重要ですね。

5年後の未来を想像するのは難しくないですが、大きなことを成し遂げるにはもっと時間がかかります。

さらに先の10年後にどれだけワクワクする未来を描けているのが大事だと思っています。

ARおじさん:HADOって日本で描くビジョンも、海外で描くビジョンも基本的には一緒なのでしょうか?

福田氏一緒ですね。

ARおじさん:国によって文化とか違うじゃないですか、その中でもビジョンを伝えていく上で難しかったりする部分ってあるんですか?

福田氏そうですね、多少は違うところはあるんですが、結構共通していくところもあって。

僕らのプロダクトを海外の人が見たときに最初にイメージするのは「かめはめ波」や「波動拳」なんですよ。

これってどこに行っても通用する万国共通のキーワードで、それが南米だろうがアフリカだろうが北米だろうが通用するので、そこは非常にありがたい。

誰でも共感できる魅力っていうのをちゃんと入れているのが大事なのかなと。

ARおじさん:似たアプリケーションでいうとペチャバトも向かい合って打ち合うというところですが、森本くんはどうお考えですか?

ARエンタメ時代の任天堂へ

森本氏:ビジョンでいうと、世界的なARカンパニーになっていきたいなというのがあって、グローバルにそういったサービスを展開していきたいなと思ってます。

グーグルのように何億のユーザーを抱えるアプリを何個も持っている、そういった状態にしていきたいと思いつつ、まずミッションとしては「ARで、リアルを遊べ。」って言ってるんですけど、AR×エンタメにフォーカスしております

イメージでいうとARエンタメ時代での任天堂みたいなポジションを作っていきたいと思っています。

その中で僕らのペチャバト自体は課題もあって、目の前にいる人としか遊べないという点です

やっぱり一般的なゲームと比べるとリテンションがすごく低くなってしまう。

そう言ったところが大きな課題としてあって、新しいビジネスモデルだったり、リニューアルしていかないといけないなと思っています。

実は来年にペチャバト2(仮)を出す予定なんですけど、あとはHADOさんを見てて思うんですけどグローバルの方がウケると思うんですよね。

おそらく最終的な売り上げの着地の海外比率の方が多いし、僕らはグローバルを意識した戦略を引いています。

国内ではあくまでも僕らがホームベースとしておいている実験みたいな立ち位置としてしっかりここで事例を作っていって海外に送っていくような形ですね。

最終的には自社IPを作っていきつつ、スプラトゥーンさんであったりモンスターハンターさんであったり絶対ARと掛け合わせたら面白いものが日本にはたくさんあるので、そういったものを海外に一緒にできればという戦略も描いています。

福田氏ARの魅力として言語がいらないというところがあって、僕らも言語はローカライズしないんですけど、見ればわかる、やれば分かる、説明は少しするけどそんな頑張らなくていい。

これって大事かなと思っていて、僕らも日々いろんな国から問い合わせをいただくんですけど、見てすぐ面白さを分かってもらえるっていうのはARの良いところとしてありますね。

ARおじさん:梶くん的には、うちのプロダクトの普及のさせ方としてはどうでしょう?

「あえて道筋を描かない」という戦略

梶谷氏:5年後10年後のビジョンを描くだったり、、グローバルを狙うっていうのは大前提としてありつつ、道筋としては、正直あえて描いてません。

それはスタートアップは道筋よりも入り口とタイミングで全て決まると思っているからです。

特にARみたいな不確実性が高い業界は、いつ、どういうユースケースでアクセルを踏むかが全てだと思っているので、今道筋を引いてもどうせ変わるし間違えるので、どういうユースケースで刺していくか、いつアクセル踏むかっていうのをそこだけは間違えないように、いろんなブランドさんやデータを持っている会社さんと組んで、ひたすら検証を回して、そこだけ間違えないようにしているっていうのが僕らが今やってる戦略です。

ARおじさん:ホロラボさんも結構パートナー企業さんと組んで作られたりしてますけど、それはどういったスタンスで作られているんですか?

伊藤氏:そうですね、、皆さん世界を目指されていてすごいなっていうか、僕らは「ホロレンズ面白いから会社作ろうぜ」って始まった会社なんですけど、今梶谷さんが仰った未来が分からないっていうところが面白いところですよね。

具体的なストラテジーというかブレイクダウンはあまり決めてないんですけど、必要なパートナやパートナー候補はちゃんと周りにいるんです。

(ドラクエ風に言うと)「仲間になりたそうにこっちを見てる」ってことが多くて、やりましょうという形になります。

僕は前の会社だと完全にPDCAで新規事業をやってたんですけど、おそらくそれだと生き残っていけないので、OODAとか言いますけど短いスパンで探索をかけて、わからない中で動くことをやる上でパートナーシップは不可欠だと思っています。

梶谷氏:ビジョンは決めるけど、決めるネクストアクションは2、3手くらいで。あんまりゴールまでの道筋を描くことにそんなに意味はないなと思いますね。

ARおじさん:お二人に聞きたいんですけど、そういう考え方ってそれがARっていう最新技術では正しい方で、いわゆる大企業とかパートナー企業さんの文化に沿わない可能性もあるじゃないですか、そういうときにどういう付き合いをしたりどういう説明をしてるのかというのを教えていただければと思います。

伊藤氏:大体、パートナーには仲間がいるんですよ、そういう方とはもう同志なので、結託してどうやったら向こうの文化に合うか?ってところまで考えます。

一緒に作るみたいなスタイルですね。

梶谷氏:自分たちが気をつけてるのは、そういう思考性に合う会社さん、バイブスが合う会社さんとしか付き合わないようにしているのと、その中でもビジョンはディスカッションしてここに向かっていこうっていうのはきちんと合意をとって、そこに目指して動いていくっていうのはかなり強く意識してます。

伊藤氏:結構そういう仲間も最近は増えてきたりしてますね。

Q4:一緒に働くチームメンバーの採用について

ARおじさん:次はチームメンバーのお話に移りまして、一緒に働くチームメンバー、採用で意識していることを教えてください。ではカジくんからお願いします。

自分のスキルの幅を広げられる人 かつ 適応力の高い人

梶谷氏:はい、チームの採用という意味でいうと、意識しているのは2つあって、1つ目は自分のスキルの幅を自分で広げられる人。

なんでかっていうと、ARサービスのデザインって空間的なデザインになってくるので、今までのスマホ、PC、webみたいなスキルだと対応しきれない範囲がものすごく広いんですよね。

建築的な素養が必要だったりとか、空間のUX設計の新しい知識とかだったり、っていうのを自分でキャッチアップできる人っていうのを資質の1つとして強烈に見てます。

もう1つは、先ほど道筋を描かないという話にも共通しているんですけど、かなり戦略やプロダクトが変わる前提で経営をしているので事業が変わっても付いてきてくれる、かつ事業が変わっても活躍できる人しか採らないようにしてます。

なのでビジョンへの共感度とか、そもそも良い奴とか、地頭が良くて事業が変わってもキャッチアップできるか?というのをかなり見てます。

もうすこし広げてチームっていうのでいうと、フリーのクリエイターをゆるくチームに入れるっていうのをかなり意識的にやっていています。

ARの空間的かつ五感のデザインなので、例えばサウンドエンジニアが必要になったり空間デザインが必要になったり、かなり特殊スキルが必要になるシーンがあって、むしろそういうところで差がつくと思っているので、個人のクリエイターをチームに巻き込んで、プロジェクトごとに一緒にコラボレートしていくっていうのを意識的にやってます。

ARおじさん:そういう人を採用するのに工夫とかあるんですか?

梶谷氏:それは1つで、面白いプロジェクトを持ってくることです。

個人のクリエイターって、面白いものしかやらない、そういうことしかやりたくないからフリーになってるっていう人が多いので、まずはできるかわからないけど面白いプロジェクトを持っていって、それをできる人たちを気合いで集めるというのをやると、結果的にいい人たちをいいものができるということになりますね。

ARおじさん:福田さんはどうでしょう。

ビジョンとバリューへの共感性

福田氏:うちの会社はビジョンを一番大事にしています。その次に大事なのがバリュー。これはビジョンをどうやって実現するかという思想を言語化したものです。

それぞれに共感してくれる人を採用したいと思っています。

事業と働き方に共感できない人は取らないという感じですね。

うちの会社は今設立5年ちょっと、採用ですごいいろんなチャレンジをしていろんな失敗をしたんですよ。

それで学んだのは、少しでも違和感を感じたら採らないということですね。

絶対に妥協しないというのは大事だなという風に思います。

ARおじさん:同じ自社プロダクトを持っている森本くんはいかがでしょうか。

森本氏:僕らもすごいビジョンフィット、ミッションフィットみたいなのを意識しつつ、バリューも直したので最近です。

(同社のコアバリュー)

僕らは2年間のコミュニケーションアプリをやってたんですけど、最終的にスマホARでコミュニケーションみたいなところが実験した結果、めちゃくちゃ難しいということがわかりました。

将来的には会話の代替とかコミニュケーションの代替になってくるんですけど、それはスマホだと起きづらいなという事が分かり、ゲーミフィケーションという形で楽しんでもらうっていうようなことをしました。

ただインターフェースはゲームなので、やっぱりゲームを作っていくという方針にミッションが変わるという時にメンバーが離脱してしまったことがありました。

そのときに感じたのが、お二方が仰ったようにビジョンにちゃんとフィットしていた人じゃないと事業が変わったときに一緒にやれなくなってくるみたいなことがあるので、そこは本当に大事なことだなと思っています。

僕らの場合、ARという未来に懸けてくれてて、さらにARの中でもエンタメ領域好きだよという方は非常に合うかなと思っています。

うちの3つのバリューの中でも特に1つあげるとイノベーションに取り組みたいなという人は超絶ウェルカムです。

ARの技術知っていてかつもう1つの領域、ゲームだったりエンターテイメントを知っているという2つが混ざると、ペチャバトのようなイノベーティブだけど滑らかな、中高生のユーザーが使ってくれるようなプロダクトに仕上がってくるなと思っています。

そういうようなことがやりたいし自分も得意だと思っている人はうちと相性がいいなと思って採用させていただいてます。

ARおじさん:ホロラボさんはいかがでしょうか?外から見てると物作りが好きな人が多いなという印象なんですが。

「マイホロレンズ所有」という試金石

伊藤氏:うちは募集要項に、マストじゃないんですけどホロレンズ所有って書いてます。(会場笑)

半分冗談で半分本気なんですけど、まず我々のデバイスの技術はないですけどデバイスが好きな人と一緒に仕事がしたいと思ってて。

それに共感できるという人に来てもらいたいのですが、その表れがマイホロレンズ所有という。

よく社長の中村と話をしていて、ホロレンズみたいなデバイス、nreal lightみたいなのが出来たってなると、もう居てもたってもいられず、自分のお小遣いで買っちゃうみたいな。

そういう人が今ホロラボに集まってきていると思っていて彼らはモチベーションが中にあるので、こっちから細かな指示をせずに勝手にやっていってくれるんです。

新しいデバイスが出た、新しいデバイスのSDKが追加された、それと繋がるクラウドの機能は追加された、っていう。

自分から地雷を踏みにいってるんです。「俺が先にバグ見つけた!」っていうそういう人たちがいて、そういう人たちがイキイキできる会社にしていかないといけないなと思ってます。

そこにちょっと受け身型の方に入られちゃうと雰囲気も変わってきちゃうので、そういう意味で違和感を持ったら雇わないというのはすごく僕らも意識してます。

ARおじさん:我々の業界って日々ニュースですからね。新しい話題が出てくるので、そこにキャッチアップしていく気概がないと。

伊藤氏:1回応募された方に説教したこともあります。(会場笑)

ホロレンズとかXR興味あるって、でも何もデバイス持ってないみたいな人が居て、おいおいみたいな感じで。

Q5:経験やノウハウの蓄積をどのように強みとしているか?

ARおじさん:次の質問に移りますが、ARの経験とか知識を蓄積して強みにするために取り組んでいることについて教えてください。

ホロラボさんは、様々なパートナーの方とお仕事されてると思うんですが、開発の知見を蓄積して強みとするために取り組んでいることについて教えてください。

伊藤氏:蓄積するほどまだ長く会社やってないんですけど、日々戦いというか工夫してる感じです。

まだ小さな会社なので案件を取るときのコスト審査が厳しいわけですよ。

ただ、そのコストをちょっと目をつぶってもやるってときには、何かホロラボっていう会社に学びが残るプロジェクトを優先してますね。

どんどん新しいことに挑戦して会社に残していくっていうのは意識してます。

ARおじさん:カジさんいかがでしょう。

梶谷氏:自分たちが意識しているのは、2つで、1つは海外の一次情報にあたるっていう当たり前のことです。

もう1つは自分たちで教科書を作るっていうのはかなり意識してます。

やっぱりARの開発やサービスデザイン、コンセプトメイキング、どれにもまだ正解がないじゃないですか、それを自分たちで作っていかなきゃいかなくて。

もともと自分がデザイン思考でそういうのを海外でやってたんですけど、そういうのをうまく取り込んでARサービスのサービスブランディングのプロセスをチームで整備したりとかはかなりやっていて、かつそれを記事とかでチームがAR業界に向けて発信するっていうのは意識的にやってます。

ARおじさん:一方で森本くんとか福田さんの会社は、自分たちで自社サービスを作って改善していくというとこだと思うんですけど、そういうところでの知見の貯め方みたいなのはいかがでしょうか?

森本氏:僕らが作っているのは、toCの人が使うサービスなのでとにかくユーザーに触ってもらわないといけないというのがあります。

僕らは2週間に1回はヒアリングを女子高生とか男子高生にやってもらってるんですけど、10個くらい改善点が見つかってくるんですよね。

なので2週間に10個だったら4週間で20個で、年間で240個くらい見つかるんです。

この失敗とか試行錯誤っていうのが会社のナレッジと思っていて。

このヒアリングっていうのは意識しているし、これからARのスタートアップされる方はまず触ってもらわないと分からないし、僕らも昔はサボってヒアリングしなかったこともあったんですけど、これダメだなと思いました。

いろんなシチュエーションがARだとあるんですよね、屋内と屋外とかで全然違うんです。

いろんな変数を加えながらヒアリングをして、そのヒアリング自体をブラッシュアップしていくのが非常に価値があるかなと思っています。

あとは、カジさんと同じなんですけど一次情報。

僕らはAIっていう技術がバックグラウンドで強かったんですけど、その時からすごく海外の論文を追っていて、2015年にディープラーニングがきて、3〜4年後とかにスマホに入ってくるみたいな流れになってます。

AIと同じで、どれくらいの期間で技術がスマホに入ってくるみたいなロードマップを作っていて、それをベースに戦略に落として、この時代にこのこの技術がくるなというのを考えて社内のナレッジ化してます。

梶谷氏:ユーザーテストやると面白いのが「ARやってる側からすると当たり前にやる行為」が、初めてARを触るユーザーからすると、分かってもらえないってことがよくあるんです、

実際にあったのが、ARって近づいていろんな角度から見るって当たり前のことじゃないですか、でもAR初めての人ってその最初に起動した場所から動いてくれないんですよ。

なので、ファッションにARを使う時は、店舗に置いといてユーザーが勝手に使えるように設計してるので、ユーザーが動いてないのを検知して近づいていろんな角度から見てみようっていうサジェストを出したり、結構そういう細かいリテラシーのギャップを埋めるのもかなり大事で、そういう意味でもユーザーテストは定期的にやるようにしています。

ARおじさん:ARアプリケーションって、今までのwebとかスマホに比べると失敗とかユーザーインサイトを見つける術が、目の前でやってもらうしかないっていうのが、手間もかかるので結構難しいなと思いますね。

HADOさんとかどうなんですか?プレイしまくってる感じですか?

福田氏やりますね、デバッカーを採用して、週に3回くらいきてひたすらプレイをするという最高の仕事を(会場笑)

スポーツなので、デバッカーの採用基準が高くて、反復横跳びとかすごくて、身体能力を見てますね。

そういう人たちが目の前で何時間もやって、まぁ僕も混ぜてもらってヘトヘトになって帰るんですけど。

そういうのを目の前で見たり自分でやったりするのは重要かなと思います。

ARおじさん:HADOさんのあれってAIというかCPUを動かすモードもありますよね?

福田氏:そうですね、コンピューター対戦ですね。

ARおじさん:1人だとデパックできないから、CPU動かしてやるということなのでしょう?

福田氏:いろんな目的はありますが、その目的も1つあります。

あとは店舗に1人で来たお客さんがコンピューター相手に練習するみたいな使われ方ですね。

ユーザーテストって重要なんですけど、もうちょっと長期的な目線でいうと研究開発チームがいた方がいいなと思っていて、うちの会社もそれを大事にしていて、3人目の正社員は研究開発に特化したメンバーとして採用しました。

今は事業部を切り離してそれぞれやってもらってることもあるんですけど、そこはもっと強化していきたいですね。

ARおじさん:他の3社で研究開発部門はあるんですか?

梶谷氏:うちはやってて、それこそハードウェアを作っている人とかを研究開発チームに入れてオリジナルでARデバイスを作ってもらったりとか。

ソフトウェアの会社なんですけど、ハードウェア側の知見をためながらやるのは大事だなと思ってやってます。

あとは面白いプロダクトを試しに作ってみたりとかもやってますね。

ARおじさん:森本くんとかどうですか?

森本氏僕らもプロトタイプめちゃめちゃ作成してまして、ペチャバトを出す前に2つ、ペチャバトリリース後も7つほど作りました。

その中でユーザーヒアリングベースでいいものを残していったみたいな経緯もありまして、プロトタイプとか最先端の技術を使ったプロトタイプみたいなものは作ってみないと使えるかもわかんないんで。

この作ってみたけど意外に使えなかったみたいなのも結構インサイトとしてあるので、そういうのをすぐ着手できるの体制は作っていますし、今後もやっていきたいなと思っています。

ARおじさん:では、時間も来てしまったのでセッションの方は締め切らせていただきます。

ありがとうございました!

まとめ

いかがでしたでしょうか?

スタートアップセッション内容をサマリでお届けしました。

ARの最前線で戦うスタートアップならではのセッションで、これから起業する方や社内事業としてARに携わる方にとっても非常に興味深いコンテンツだったのではないでしょうか。

明日は、第3パート「デベロッパーセッション」をお届けしますのでお楽しみに!


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XR-Hub 編集部