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【3分で分かる!】モーションキャプチャの仕組みやツールを解説!


モーションキャプチャという技術が脚光を浴び始めたのは、映画『アバター』がきっかけでした。

2009年当時、3Dの映画はほとんど存在せず、その脚本もさることながら、映像美やまるで人がそのまま演技しているかのようなリアル感が脚光を浴びて、世界興行収入歴代1位を獲得しました。

近年では、そのモーションキャプチャが様々な分野に生かされ、CGキャラクターの作成などにも利用されています。

今回はその活用事例と、モーションキャプチャにはどういう手法のものが存在するのかを紹介していきます。

モーションキャプチャとは?

(TDK Techno Magazine https://www.tdk.co.jp/techmag/knowledge/201103u/index.htm より引用)

モーションキャプチャとは、3次元グラフィックスにおける開発手法のひとつで、人間などの動きを測定してコンピューターに取り込む技法のことです。

コンピュータグラフィックスの動作データや各種シミュレーションに用いられ、ソフトウェアでそのデータを処理することで、生身の人間の動きを再現するので非常にリアルな動作をさせることができます。

これにより、ゲームなどに登場するCGキャラクターの動きも、ロボットのような動きではなく、よりリアルな人間の動きになります。

動きをデジタル化するので、主に次のような目的で使用されています。

  1. スポーツパフォーマンスやリハビリテーション等の医療分野における身体の動きのデータ収集・評価・フィードバック
  2. 映画やアニメーション、ゲームなどの映像制作において、CG(コンピュータグラフィックス)で作られるキャラクターの動きを、人間らしく再現
  3. 自動車部品や機械製品の挙動、ゴムや布等の素材の伸縮や反応のデータ化・評価

例えば、映画『アバター』は、モーションキャプチャを利用して収録し、これまで不可能だったほどの詳細なレベルまで表情や筋肉の動きを表現しています。

これはエモーションキャプチャという技術を導入することで、役者の些細な動き、表情、感情を3DCGに還元することを可能としています。

ロード・オブ・ザ・リングでもこの技術が活用されました。

最近では、最新のモーションキャプチャ・システムにより伝統芸能や民俗芸能の継承へも活用されています。

たとえば、八戸法霊神楽、東北各地の民俗芸能、ハワイアンフラ、韓国伝統舞踊、中国雑伎や太極拳などなど…多岐に渡ってモーションキャプチャを実施してそのデータを蓄積しています。

蓄積されたデータは、3DCGやアニメーションなどを駆使し現代的で魅力的な映像として再現しており、次世代への伝統芸能や民族芸能の技術の継承と発展に役立っています。

また昨今ブームとなっているバーチャルユーチューバー(Vtuber)を制作するための技術としても様々な応用事例が生まれています。

関連記事)バーチャルYoutuberになるための手順や機材を解説

モーションキャプチャの仕組み、製作方法

このモーションキャプチャを行うには、人体の各関節にセンサーをとりつけ、センサーの感知した情報をコンピュータに取り込んでデジタルデータに変換する方式がとられます。

各センサーの動き方をそれぞれコンピュータ上の人物データの各関節に割り当てれば、実際の人間の動きをそのまま行わせることができ、CGの開発に活かすことができます。

モーションキャプチャには光学式、機械式、磁気式など、複数方式があります。

機械式

ポテンショメータ、エンコーダといった機械的に回転角や変位を測定するセンサを利用して各関節角等の計測を行う手法です。

身体に装着する際は各センサを剛体リンクで支える外骨格形状となるため、動きの記録のみを目的とする装置としてよりもパワードスーツの内部で用いられることが多いです。

光学式

複数のカメラと反射マーカーをトラッカーとして用い、撮影および計測空間周囲にカメラを設置して利用します。

このため比較的広い範囲が必要となり、専用のスタジオや大学・研究機関で使用することが多いです。

また、「光学式」にも厳密にはパッシブ方式、アクティブ方式があります。パッシブ方式は反射マーカーを使用したMAC3Dのようなシステムです。

アクティブ方式は主にLEDマーカーを使用したシステムです。アクティブ方式ではLEDマーカーの数やバッテリー装着の必要性などの制限があるため、パッシブ方式に比べて普及していないというのが実情です。

モーションキャプチャは自宅でも可能に?

モーションキャプチャは、かつて数百万の機材を必要とし、時間も手間もかかるため、専門の有識者のもと行われるプロフェッショナルな技術でした。

しかし、3DCGに関する技術の発展が目覚しい今日では、モーションキャプチャはもはやCGクリエイターだけのものではなく、一個人が手軽に扱えるものとなってきています。

誰でもvtuber

2013年に、米YEI Technologyの「イェイ立体空間モーションキャプチャシステム」の販売を開始しました。

個人で本格的にモーションキャプチャをするならPerception Neuronがおすすめ

こちら、当時の価格は54万8000円で、なかなか手に入りにくい値段ではありましたが、2018年3月2日に株式会社アユートから発売された全身モーション・キャプチャーデバイス「PERCEPTION NEURON 2.0(パーセプション・ニューロン 2.0 )」は価格は20万9800円(税込)で販売されています。

実際に使用した動画がYouTube にアップされているので、こちらで共有しましょう。

こちらの「PERCEPTION NEURON 2.0」は、VR空間やゲームに自分の動きを反映させる用途としても活用でき、従来モデルと比べると、激しい動きでも精度の高いキャプチャーを行うための加工や、ストラップを上下に分けることで装着性の向上などが図られています。

2013年当時の販売価格よりも半額以下になっておりますが、なかなかまだ一般ユーザーが手軽に買えるもの…にはなっていません。

ただ、今後も値段は徐々に下がっていくだろうと予測されているので、より身近なものになっていくのではないでしょうか。

PERCEPTION NEURONの使い方、購入方法、評判などについてはこちら→)Perception Neuronとは?モーションキャプチャの最前線に迫る

モーションキャプチャの活用分野

アバターから始まったモーションキャプチャの技術を活かした映画を皮切りに、いまや映画やゲーム制作ではモーションキャプチャが当たり前の時代になっています。さらにこれが、今後はVRシステムを代用して活用していく時代へと変化しています。

「よりリアルに感じられる没入感を求めて!!」

今後、VRやAR(拡張現実)での活用の幅が広がっていくのではないでしょうか。

特に最近のモーションキャプチャは非常に自然な動作の読み取りができています。ソフトウェアも進化しており、素人の僕には、びっくりな精度で再現されていて、今後の更なる技術の進歩が楽しみでなりません。

活用分野はVRだけでなく、他にも、既に記述したようにスポーツや医療だったり、芸能などにも幅広く利用されていて、今後さらに利用の用途は拡大していくでしょう。

スポーツ界ですと、例えば野球の投手の投球フォームのチェックに、モーションキャプチャが活用されています。

モーションキャプチャでの三次元データが取得できるため、視点を即座に変更してフォームの変化を確認しやすいのが新鮮で評判がよいそうです

今後は、例えばシーズン前後のデータを見てフォームがどのように変わったかを比較したり、手術を受ける選手の手術前後のフォームを比較したりして活用することが考えられています。

またこの技術を応用することで、他にも例えばジャンプして着地でケガをした場合に、通常のケガなく着地した場合とケガが発生した場合との比較や状況分析などより細かにデータ化することができます。

そういったケガの予防にも役立つと思います。

今後様々な分野に応用され、かつ個人でも気軽に扱いが可能になっていくであろうこのモーションキャプチャの技術を今後も注視していきたいと思います。


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