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ディズニーが出資!ARで新しい価値観を提供する「Tyffon」の技術力・開発力を探る


tyffon

Tyffon(ティフォン)は、アメリカのウォルト・ディズニーが出資していることでも知られる、今注目のスタートアップ企業の一つです。

ディズニーも認めるその高い開発力を武器に、TyffonはARやMRの分野で確かな成功を収めています。

今回はそんなTyffonに関する以下の点に注目します。

  • ディズニーから出資を受けるTyffonとはどんな会社なのか?
  • Tyffonの技術力・開発力とは?
  • TyffonのAR/MR開発における実績
  • Tyffonの将来性

ARやMRの発展を考えるときに、必ず話題に上がるであろうTyffon。

そんなTyffonの「今」と「これから」について、一緒に見ていきましょう。

Tyffonの概要

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Tyffon(ティフォン)株式会社は、VR(仮想現実)とAR(拡張現実)だけではなく、それらを融合させたMR(複合現実)などの最新技術を用いて、様々なコンテンツの開発やエンターテイメントの企画・運営を行う新進気鋭の企業です。

“Enchant Your World” 

つまり、「魔法のような体験を」を企業理念とするTyffon。

VR、AR、そしてMRにおける高い開発力を最大の武器とし、クリエイティブとエンジニアリングを高度に融合した新しいエンターテイメントを創り上げています。

ディズニー・アクセラレータに選出!高いMR技術が評価

2017年にはそのMR技術を最大限に取り入れたエンターテイメント施設、「TYFFONIUM(ティフォニウム)」をオープン。

ここではまさに「魔法のような体験」を味わえる施設として人気を博しています。

 Tyffonの企業としての最大の強みは、アジアとしては唯一ディズニーが主催するスタートアップ支援プログラム「ディズニー・アクセラレーター」の第1期生として選ばれたことでしょう。  

2014年にスタートしたプログラムの募集には世界中の1000以上の企業からの応募があり、選出されたのはTyffonを含むわずか11社のみ。

もともとディズニーのアトラクション「ホーンテッド・マンション」に感銘を受けてTyffonを立ち上げたというCEOの深澤氏にとって、この「ディズニー・アクセラレーター」に選ばれたことは、願ってもないことだったでしょう。

もちろんそれはTyffonの高い技術力があればこそでしたが、それによって数多くの企業からの出資も受け、「魔法のような体験を」もたらすという夢を実現させる段階に到達しています。

「魔法のような体験」は、ディズニーが目指す世界ともまさに一致します。

AR/MRを活用してどんな驚くべき世界を我々に提供してくれるのか?Tyf

fonのこれからの仕掛けに目が離せません。

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【Tyffon概要】

  • Tyffon:ティフォン株式会社(Tyffon Inc.)
  • 所在地:東京オフィス/〒100-0011 東京都千代田区内幸町1丁目1−6 NTT日比谷ビル 9F、ロサンゼルスオフィス/1444 3rd Street Promenade. Santa Monica, CA 90401 USA
  • 設立:2011年11月11日
  • 代表取締役:創業者&CEO 深澤研
  • 資本金:200万円
  • 事業内容:VR/AR/MRを用いたエンターテインメントの企画・開発・施設運営
  • 公式HP:https://www.tyffon.com/ja/
  • 株主:創業メンバー、米ウォルト・ディズニー・カンパニー、株式会社東京放送ホールディングス(TBS HD)、テックスターズ、インキュベイトファンド、株式会社ザッパラス、株式会社アカツキ、Canal Ventures Collaboration Fund 1号、セガサミーホールディングス株式会社、株式会社オー・エル・エム・ベンチャーズ、株式会社東急レクリエーション、みずほキャピタル株式会社

では、具体的にTyffonの持つ技術力、企業としての強みを3つ見ていきましょう。

Tyffonの技術・特徴①:TYFFONIUM

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 冒頭でも紹介したTyffonが開発・運営を手掛ける「TYFFONIUM」は、MRを利用した没入型のエンターテイメント施設です。  

ディズニーの「ホーンテッド・マンション」にインスパイアを受け、MR技術を用いたお化け屋敷を作ったら面白いのではないか?というのが元々のきっかけ。

VRとARを組み合わせたMR(Mixed Reality)に引っ掛け、「マジック・リアリティ(Magic Reality)」を謳う「TYFFONIUM」では、まさに魔法をかけられたかのような不思議な世界を体感できます。

「TYFFONIUM」の楽しみ方

「TYFFONIUM」ではカメラのついたヘッドマウントディスプレイを装着してコンテンツを楽しみます。

それだけだと普通のVRでの映像体験のようですが、「TYFFONIUM」はさにあらず。

HMDのカメラから取り込まれた映像をリアルタイムでコンテンツ内の映像に落とし込み、同行する仲間の姿を確認できたり、空間内を自由に移動することが可能になります。

VR内の映像を楽しむだけではなく、自分の手や体の動きがそのまま映像内に反映されたり、複数人で一緒にプレイできるのはまさにMRならではの新体験。

魔法と現実が交わるような、不思議な体験を楽しめます。

「TYFFONIUM」で楽しめるコンテンツは以下の3つ。

❶, コリドール(CORRIDOR)

まさにMR版のお化け屋敷を体験できるのが、この「コリドール」です。

美しくも恐ろしい、廃墟になった洋館コリドールで、参加者は恐怖のどん底に叩き落されます。果たして無事に生還することはできるのか?幻想と現実が溶け合う、世にも不思議な恐怖体験をお楽しみください。

Tyffonを代表するコンテンツでもあるこの「コリドール」は、2017年に催された「第21回文化庁メディア芸術祭」で、エンターテインメント部門 審査委員会推薦作品に入選しました。

【コリドール基本情報】

  • 体験人数:1〜4人
  • 所要時間:約30分(準備時間/約15分、体験時間/約15分)
  • 対象年齢:13歳以上
  • 料金:2,400円
  • 注意事項:グロテスク・虫・強い光・激しい音・閉所・暗所のような表現があります

❷, フラクタス(FLUCTUS)

気がつくと、そこは霧に包まれた船の上だった。

「フラクタス」で参加者は、不思議な世界を体験します。自分の感覚と異世界が一体になったかのような感覚はこれまでにないもの。

不思議さと美しさが入り交じるこの世界で、Tiffonが目指す魔法のような世界をお楽しみください。

【フラクタス基本情報】

  • 体験人数:最大5名
  • 所要時間:約20分(準備時間/約10分、体験時間/約10分)
  • 対象年齢:7歳以上(※13歳未満の方は保護者の同意の元、保護者と一緒に体験して頂く必要があります)
  • 身長制限:110cm以上必要
  • 料金:お台場/1,800円、渋谷/2,000円

❸, タロットVR:ボヤージュ・オブ・レヴリ 〜幻想の旅〜

占いコンテンツ市場シェア世界No.1の「ザッパラス」と共同開発した「TYFFONIUM」の最新コンテンツが、この「タロットVR:ボヤージュ・オブ・レヴリ 〜幻想の旅〜」です。

通常のタロット占いでは、占い師がカードの意味を解き明かすに対し、この「タロットVR」では、参加者自身がストーリーを体験することによって、カードの意図を読み解いていきます。

古代から連綿と受け継がれていた占いの世界と、最新技術のMRとの融合も見逃せません。

【タロットVR:ボヤージュ・オブ・レヴリ 〜幻想の旅〜基本情報】

  • 体験人数:1〜2人
  • 所要時間:約10分(準備時間/約4分、体験時間/約6分)
  • 対象年齢:7歳以上(※13歳未満の方は保護者の同意の元、保護者と一緒に体験して頂く必要があります)
  • 料金:1人プレイ/800円、2人同時プレイ/1,500円(1人750円)

上記の3つのMRアトラクションが楽しめる「TYFFONIUM」は、2017年にお台場のダイバーシティ東京にオープン。さらに2018年には東急リクリエーションとも提携し、渋谷にもフランチャイズ展開を果たしました。

今後は世界中への施設展開も視野に入れているという「TYFFONIUM」は、Tyffonが目指す魔法の世界を、MRを利用して具現化したものと言えるでしょう。

【TYFFONIUM基本情報】

(1), TYFFONIUM ODAIBA

  • 所在地:ダイバーシティ東京 プラザ 5F
  • 住所:〒135-0064 東京都江東区青海1-1-10
  • 最寄駅 :ゆりかもめ 台場駅・南出口(徒歩5分)、りんかい線 東京テレポート駅・B出口(徒歩3分)
  • 営業時間:10:00〜21:00 (ダイバーシティ東京 プラザに準ずる)

(2), TYFFONIUM SHIBUYA

  • 喜山ビル(ソフトバンク渋谷入居ビル)6-8F
  • 住所:〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町27-4 
  • 最寄駅 :各線・渋谷駅
  • 営業時間:10:00〜21:30(最終受付21時)

Tyffonの技術・特徴②:ARモバイルアプリ

TyffonはMRアトラクションだけではなく、ARを利用したモバイルアプリも開発しています。

その一つが、自動顔認識技術を活用したゾンビ変身アプリ「ゾンビブース2」です。

 「ゾンビブース2」は自分の顔写真を元に、リアルなゾンビに変身できるARアプリ。  

ハリウッドレベルのゾンビ特殊メイクを気軽に体験できます。

Tyffonが「ディズニー・アクセラレーター」に選ばれたのも、このアプリのおかげと言っていいでしょう。

2013年にiPhone向けに配信された当アプリは、そのインパクトと手軽さから累計3500万ダウンロードという大ヒットを記録しました。

しかも、「宣伝らしい宣伝は全く行っていなかった」という点が驚きです。

「ゾンビブース2」はディズニーの出資を加速させた

このアプリのヒットと、AR/MRに対する先見性や開発力の高さから、アプリ発表翌年の「ディズニー・アクセラレーター」選出という快挙を果たしたわけです。

また、Tyffonは「ディズニー・アクセラレーター」の支援を受け、ディズーキャラクターに返信できるアプリ「Show Your Disney Side」も開発。

このアプリはその年のアメリカAppStoreで総合8位を獲得する人気アプリとなりましたが、日本では残念ながら未発表だったため、あまり知られていないのが残念です。

どちらのアプリも現実世界にCGを拡張させて新しい世界を表現するARの機能を十分に活かしており、かつ2013年の時点で行っていたことは衝撃的です。

「ポケモンGO」のヒット後の今でこそ「AR」は一般にも知られるようになりましたが、2013年と言えばGoogleの開発したARツール「Google Glass」のベータ版のテストが始まったばかりの頃。

その当時からすでにARの可能性に目をつけ、開発を行ってきたTyffon。

AR/MRこそが「魔法のような体験」を生み出せるという、しっかりとしたビジョンに基づくものだったのでしょう。

Tyffonの技術・特徴③:「MR×ディズニー」が生み出す可能性

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ヴァーチャル世界を利用したエンターテイメントや各種コンテンツは、今のところVRやARが主流ですが、これからはそれらを融合させたMRの時代が到来すると言われています。

Tyffonは「TYFFONIUM」の開発・運営からも分かるように、このMRへの取り組みを進めており、しっかりとした実績も残しています。

さらにTyffonは近未来を見据え、MRへの長期戦略を掲げています。

現実世界と仮想現実を結びつけるMRの可能性はこれからどんどん拡大していきますが、Tyffonの強みは、なんと言ってもディズニーとの結びつきがあることです。

仮想現実においても、キャラクターコンテンツが大きな強みになることはかわりありません。

例えば、自宅にいながらにしてディズニーのアトラクションをリアルに体験できるとしたらどうでしょうか?

もしくは、ミッキーやミニーと一緒に買物や散歩を楽しめるとしたら?

そんな夢のような世界も、MRであれば可能になるかも知れません。

日常と非日常を融合させるMRは、まさに我々の生活に魔法をかけたかのような、驚くべき世界を実現させることが可能です。

「TYFFONIUM」によってすでにMRを使った新しいエンターテイメントの楽しみ方を提供しているTyffonは、その開発力と技術力、そして「ディズニー・アクセラレーター」としての強みを活かして、さらなる飛躍を遂げようとしています。

TyffonのAR制作事例・実績

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「TYFFONIUM」や「ゾンビブース2」など、すでにARやMRの開発において様々な実績を残しているTyffonですが、ARを使った新たな試みとして今まさに行われているのが、「Tyffoniumu Cafe(ティフォニウム・カフェ)」です。

ティフォニウム・カフェはなんとARとスイーツを組み合わせたという、新機軸のカフェ。

エンターテイメントやコンテンツを開発するTyffonがカフェの運営に乗り出すというのも驚きですが、スイーツとARとの組合わって一体?

 スイーツファンはもちろん、ARに関心がある人にもとっても気になるこのティフォニウム・カフェは、11月下旬に新生「渋谷パルコ」の地下1階、「CHAOS KITCHEN」内にオープン予定。  

「さぁ、極上の魔法を召し上がれ」

このキャッチコピーを元にTyffonがARを使ったどんな新しい魔法をかけてくれるのか、今から楽しみです。

Tyffon社の魅力 – ユーザーや企業、求職者からみたTyffon

Tyffonが「TYFFONIUM」の「コリドール」や「ゾンビブース2」などのホラー系コンテンツを多く手掛けるのは、創業者でCEOの深澤氏がホラーが好き、という単純な理由によるそうです。

しかし、好きこそものの上手なれ。

Tyffonが手掛けるそうしたコンテンツは、VRやAR、そしてMRとホラーコンテンツの融和性が高いということに加え、好きなことを実現したい、自分の思い描く世界を創造したい、という強い思いが働いているのでしょう。

VRを使った体験型のコンテンツと言うと、敵を倒したりミッションをこなすというものが大半の中、Tyffonが手掛けるものはあえてゲーム性を排し、その世界に没頭することを主な目的としています。

それは、深澤氏が「見てきたものや表現したいものを実現したい」という理念によるものに違いありません。

単なるディズニーファンやホラーファンだけにとどまらず、ARやMRを使って魔法のような世界を創り出したいという深澤氏の理想に共鳴できるかどうかが、Tyffonを応援する大きな理由となるかもしれません。

そしてもちろん、そうした深澤氏の理念に共感し、出資という形でTyffonを応援している企業も数多く存在します。

アメリカのウォルト・ディズニーを始め、TBSやセガなど、多くの大企業から出資を受けているTyffonは、これから来るMR時代の旗手として大きな注目を浴びているのです。

まとめ

MRはVRやARに比べても開発や運用に関するコストがかかると言われてますが、Tyffonはディズニーを始めとした多くの企業やファンドからの出資を受けることによって精力的な開発を行い、既にそれは「TYFFONIUM」として形になっています。

これからは「TYFFONIUM」のアメリカ展開などのさらなる飛躍が期待されているTyffon。

ディズニーが認め、AR/MRを使って魔法のような体験という新しい価値観を提供してくれるTyffonの活躍に今後も目が話せません。

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