週4日フリーランスSEの単価相場・高単価で受注するコツを解説!


フリーランスとして働く時「週4日勤務で働きたいけど、単価の相場やメリット・デメリットをちゃんと把握しておきたい」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこでこの記事では週4日勤務を希望するフリーランスエンジニアの方向けに、フリーランス歴7年を超える筆者が

  • 週4日勤務フリーランスエンジニアの年収相場
  • 高単価で受注するための方法
  • 週4日勤務のメリットとデメリットと実態
  • 営業のコツや高単価週4日案件の効率的な探し方

を徹底解説していきたいと思います。

フリーランスエンジニア週4日勤務の年収相場

それでは早速ですが、業務委託SEの週4日勤務の場合の単価の相場観を見てましょう。

一口にフリーランスエンジニアといってもフロンドエンド開発なのか、バックエンド開発なのかで大きく変動するため、区別して考えます。

横軸はエンジニア開発の経験年数です。

求人検索エンジン「スタンバイ」プログラミング言語別年収ランキングより算出

※金額は税抜価格
※週4日常駐する前提

単価の相場は大きく分けて

  • バックエンド開発(Ruby、Python、PHP、Java、GOなど)
  • フロントエンド開発(JavaScript、TypeScript、Reactなど)

の2つに整理して考えます。

上記の表から分かるようにバックエンド開発は開発人材の慢性的な不足から、給与が高騰している職種です。

一方フロントエンド開発はバックエンド開発より低いものの、デザインが出来るかどうかで単価は単月で5万円ほど変動するのが特徴。

その人の技術レベルや、採用ポジションとの適合度によっても単価は変動しますので、上記はあくまで目安ですが概ね記載単価の誤差10~20%ほどを想定しておけば間違いないかと思います。

高単価で契約するためには?単価を決める要素について

それでは次に、単価を高めるために出来る3つの要素を解説いたします。

コツ❶、常駐できるか出来ないかで月額単価は5万円ほど変動する

一定スキルがあり、週4日稼働で常駐出来る業務委託プログラマーであれば、引く手の多い市況ではありますがフルリモートを希望する場合になると、「受け入れは難しい」と言われるか、上述の月額単価から5万円前後下がる傾向があります。 ※時給目安300円〜500円の減少

なぜかと言うと、ソフトウェア開発の現場には

  1. 事業戦略の前提
  2. サービス仕様の前提
  3. カスタマージャーニーの前提

などなど、数々の前提情報が存在するのですが、そういった前提認識は暗黙知化されている事が多く、現場コミュニケーションや雑談によって認識統一していくケースが殆どです。(特にベンチャー企業などはドキュメントが無い事も多く、認識のズレが起きやすい傾向があります)

常駐であれば口頭のコミュニケーションですぐに確認できる事も、Slackコミュニケーションではタイムロスする事もありますし、テキストコミュニケーションでは解釈の齟齬が発生するため、企業はこれを嫌がるのです。

このような背景がありフルリモートワークの場合は単価が下がったり、そもそも受け入れないという企業が多いのが現状です。

コツ❷、推薦者を紹介する

これはシリコンバレーなどではよくある話ですが、前職の人などに自身の働きぶりを第三者目線で評価してもらい、推薦者リストや紹介文を持って面接に臨むという方法は実は効果的です。

会社の立場からすると、一緒に働いたことのない人に対して、いきなり高い給与を支払うことはリスクですが第三者からのお墨付きがあれば、そういったリスクも軽減できます。

推薦者を選ぶ時のコツですが、 もし可能であれば「誰もが知る企業の人」からの評価を提出するのがミソ です。

  • 「元オラク●のソフトウェアエンジニアが高評価している」
  • 「リクルー●の人事に確認したところ、社内評価が高かった」

というように企業のブランドを活用すると企業の受ける印象もだいぶ変わります。

もし前職にそういった繋がりがあるのであれば、ぜひ与信の協力を打診してみるのも1つの手段です。

コツ❸、信頼を獲得後、契約更新時に単価交渉する

また最初に提示された単価をUPさせるコツですが、業務委託の特徴は正社員と違い、給与設計がフレキシブルなので、契約更新のタイミングで交渉をするという方法があります。

企業側からすれば前述したように「一緒に働いた事がないエンジニア」に対して、いきなり高い給与を払うことはリスクですが、3ヶ月ほど一緒に働けばその人の生産性やレベル感を把握する事ができます。

契約更新時に、フェアに報酬UPしてくれるか見極めよう

あまり実践されてない考え方ですが、 「最初に提示された単価で案件を選ぶのではなく、入社後のパフォーマンスや社内評価に応じてフェアに単価を上げてくれるか?で選ぶ」 という考え方もあります。

業務委託プログラマーの契約更新は基本的に3ヶ月更新が殆どなので、そのタイミングで交渉するようにしましょう。

「単価交渉を自分からは言いづらい」という人もいらっしゃるかもしれませんが、その場合はフリーランスSEに特化したエージェントを間に挟み、交渉の代理人として矢面になってもらうのも手段の1つです。

週4日勤務で働きやすい会社の特徴

それでは次に週4日勤務を希望する業務委託プログラマーにとって、おすすめの企業群をご紹介したいと思います。

5,000万円以上、資金調達した後のスタートアップ

変化の激しいITの世界では「株式会社●●が1億円調達!」というような記事を見かけますが、そんな資金調達をしたばかりのスタートアップは週4日稼働したいフリーランスにおすすめしたい企業です。

なぜかと言うと、スタートアップは下記のような内情を抱えているからです。

スタートアップの抱える内情

  • 投資家から調達したお金でサービスを磨きたい。
  • しかし企業の認知度が低く、エンジニアの採用力がない。(エンジニアを選べる立場にない)
  • 投資家の目もあり、早くエンジニアを採用しなければならない
  • そしてお金はある。

このような社内事情を抱えるが故に、資金調達後のスタートアップには「投資家の目もあるのでエンジニアを早く採用しなければ!」という意識が働きます。

しかしスタートアップは得てして企業ブランドが弱く、採用力がないため必然的に他の部分でエンジニアを魅力しなければなりません。

そのため

  • 高単価を提示する
  • 働き方の自由度を担保する(リモートワークを認める)

といったように、エンジニアに迎合する形になるのが実情です。

 エンジニア>企業というパワーバランスの関係上、資金調達後のスタートアップに対しては強気な単価提案や働き方の要求が通りやすい傾向がある というのは知っておいて損はありません。

受託開発ではなく、自社サービスを保有している企業

受託開発は納期が厳しいためフリーランス特有の「自由な働き方」というメリットを享受できない場合がありますが、 自社サービスをビジネスの基盤にしている企業は、納期意識が受託開発型に比べると薄く、ゆとりを持って働くことが出来る傾向があります。  

受託開発会社への紹介に強い人材エージェントは多くありますが、なるべく受託案件では無く、自社サービスを保有する企業とのコネクションが強いサービスを利用しましょう。

週4日の場合、リモートワークはできる?

信頼を得た後なら可能なケースも多い

「週4日稼働でリモートワーク出来るか」というのは気になる人も多いかと思いますが「参画時は難しいが、3ヶ月ほど働いた後なら実現は可能」というのが筆者の結論です。

大前提としてフルリモートを許容してくれる企業は少ないのですが「週4日勤務のうち例えば50%(週2日)をリモートにしたい」という程度であれば調整してくれる企業はあります。

リモートワークは上述の通り、コミュニケーションコストが増加するため企業側としてはデメリットが多いのですが、面接の時点で 「最初の3か月は常駐で働きつつ、サービスの仕様や事業戦略、チーム内の仕事の進め方に慣れたら、一部リモートワークにさせてもらえないか?」 という伝え方であれば、許容してくれる企業は一定数存在します。

このあたりの期待値は面接の時点で確認しておきましょう。

週4日勤務のメリットと実態

週4日勤務のメリットですが、時間にゆとりができるという点に尽きます。

また、週4勤務でフリーランスとして契約する場合、契約時の労働時間幅として単月112時間〜144時間です(1ヶ月16日稼働×1日7~9時間)

週4日勤務契約で、1日5時間労働に抑えるという働き方も

また意外と知られてない事実ですが、フリーランスを採用する企業はフレックス制度を導入する企業も多いため、週4日勤務だとしても「いつ働いてもらっても構わない」というクライアントは多くあります。

となると、実質週5日働き1日あたりの労働時間を5~6時間に抑えるという働き方も可能になります。

そうすると「朝9時に稼働を開始して、15時に退社出来る」という訳ですから必然的に

  1. 空いた時間で他の技術のインプットに充てられる
  2. 子供の面倒を見たり、恋人と過ごす時間が増える
  3. 趣味に費やす時間を増やせる

といった事も可能になります。

もちろん週4日働いて、週休3日を謳歌するということも可能です。仕事に追われがちな私たちにとって、余暇が増えることは何よりも幸せなことですよね。

週4勤務のデメリットと実態

週4日勤務のデメリットですが、結論から言うとほぼありません。

もし週3日勤務だったの場合は

  • 「受け入れてくれる企業が少ない」
  • 「依頼される業務が、部分的になり技術的チャレンジが減る」

などのデメリットが出てきますが、週4日の場合ですと受け入れてくれる企業は多いですし、チャレンジングな業務を任される可能性も週3日と比較すると高いと言えます。

唯一のデメリットは副業がしづらいという点。

唯一のデメリットを挙げるとすると、副業がしづらいという点です。

週4日勤務の場合、他のプロジェクトに使える時間は必然的に週1日〜2日くらいになる人が殆どだと思いますが、週1~2日勤務のフリーランスを受け入れてくれる企業はあまりありません。

一方で「週3日勤務」であればまだ受け入れ可能性が高いのため、「2つのプロジェクトに関わりたい!」という好奇心が旺盛な方の場合は「週4勤務 + 週1~2日勤務」ではなく「週3日勤務×2プロジェクト」の方が、自分の望む組み合わせを実現できる可能性は高いでしょう。

コラム:正社員で週4日勤務は可能か?

最後によくある質問ですが、正社員という立場で週4日の稼働は可能か?という疑問に簡単にお答えしましょう。

「正社員=週5日勤務」の期待値なので案件は少ない(=希望する職場を選べない可能性が高い)

まず結論から言うと可能なのですが、ポイントとしては

 週4日OKのフリーランスプログラマーの求人案件数を100%とすると週4日OKな正社員の案件数は10~20%ほどに減ります。 

昨今、時短勤務による正社員雇用は増えていますが、企業側の正社員に対する期待値はまだ週5日勤務が一般的です。

そのため正社員で週4日勤務を探すよりも、フリーランス・業務委託で週4日勤務を探す方が案件数としては多く自分の望む職場環境とマッチングする可能性は高いと言えます。

給与面もフリーランス・業務委託の方が高給

正社員の場合とフリーランスの場合よりもフリーランスの方が給与がフレキシブルかつ高い傾向があります。

そもそもフリーランスや業務委託の方が正社員より価格が高いのは何故かというと、経営者の立場で考えると開発コストの変動費化によるリスクヘッジ分がフリーランスの単価に乗っているためです。

経営の先行きが見えない企業の場合、無闇にエンジニアを正社員で雇いすぎると固定費を増やすことになり、財務的なリスクを背負うことになります。

一方で、即戦力級のエンジニアをフリーランスで採用する事は「企業の都合で契約を切れる」というメリットがあるため、多少人件費が高くなっても構わないのです。

フリーランス側からすると「給与が安定しない」というリスクを背負いますが、そのリスクプレミアム分が月額の単価に乗っているのです。

フリーランスエンジニアの週4日案件に強い人材エージェントは?

「週4日案件を開拓する営業リソースが無い…」そんな方におすすめしたいのがフリーランス特化の人材エージェントの活用です。

求人をインターネットで探す手段もありますが、週4日稼働でOKなフリーランス求人をピンポイントで探せる求人サイトは少なく、効率性の観点からあまりオススメしません。

エージェントを活用するメリットは営業の効率化

フリーランスプログラマーに特化したエージェントの何が便利なのかで言うと下記3点が挙げられます。

エージェントの活用メリット
  • 何百社というクライアントの内情をリアルタイムで把握しているため、週4勤務の案件をすぐに紹介してもらえる。
  • エージェントの実績信用があるため、内定や高単価条件を獲得しやすい。
  • エンジニアの市況感を把握しており、第三者立場で単価を代理交渉してくれる。

上記のような活用メリットがあるため多くのフリーランスSEがエージェントを活用しています。

そしてエンジニアが集まると結果として、フリーランス案件も集まるという好循環が生まれているのです。

  • 「月額の単価は70万円(税抜)は欲しい」
  • 「プログラミング言語はPHPが良い」
  • 「週4日稼働で、業態はフィンテックがいい」

などなど、フリーランスとして働く場合「開発言語」や「給与」「チームの雰囲気」など様々な視点から案件を選びたいですよね。

そんな時、どれくらいの案件量の中から選べるか?によってマッチングの精度が変わります。

人材エージェントの役割は数多くのクライアントと取引しつつ、リアルタイムで社内事情や経営状態を把握していることですので、業務委託SEにとってはぜひ活用して頂きたいと思います。

それでは早速、オススメのフリーランスエージェントを2つ厳選してご紹介しましょう。

役員クラスが対応!週4日勤務に強い少数精鋭エージェント【Tech Lance】

クライアントとの直接取引に拘り、かつ週3でOKという案件やリモート案件抱えるTech Lance」。

「週3日〜週4日」といった時短案件にフォーカスした数少ないエージェントです。

「週4日勤務で自由度高く働きたい」という方には強い味方になってくれるはずです。

企業への参画時にお祝い金が贈呈される仕組みも何気に嬉しいポイントです。

保有案件数 ★★★
収益性(高単価) ★★★★★
サポート体制
コンサルタントの質
★★★★★
サービス
(福利厚生・保険等)
★★☆☆

数少ない「週3~4日案件メイン」のエージェント

「週4日の自由な働き方」かつ「高単価」を両軸で目指せる優良案件の多さがTech Lance最大の特徴。

「リモート可」という案件も豊富にあり、フルリモートOKという貴重な案件も保有しているようです。

実際のユーザーからは、このような声が上がっています。

「1ヶ月後くらいに副業やってみようかなー」という人もひとまず登録しておいて、話だけしておくと時期が来た時に案件を紹介してくれるので登録しておいて損はありません(登録しておかないとむしろ損かも)。

具体的に僕が紹介を受けた案件は「週2日、土日リモート稼働、渋谷のITベンチャー、C向け自社サービス、Webサービス」や「月32時間、稼働はいつでも、東京駅のIT企業、リモートのみ、新規サービスの立ち上げ補助」などです。

今すぐに週4日勤務の案件を紹介して欲しいという方は是非チェックしてみましょう。

特徴:役員クラスのサポートにより、業務の質が高い

Tech Lanceは創業以降、少数の精鋭社員で運営しているため基本的に役員・取締役クラスがエンジニアの方のヒアリングを行っています。

他の企業では一般社員が「キャリアカウンセラー」として仲介業務を行うことが多い中で、取締役クラスがキャリアサポートを行うことは大変珍しく、【少数精鋭でサービス運営する】というのが本サービスの最大の特徴。

役員クラスが支援してくれるため、サービスや質の高さは折り紙つき。面談以降、企業面接まで安心して支援してもらえるはずです!

低手数料でエンジニアに還元【Midworks】

Midworksは中小企業だけでなく大手企業案件も取り揃えており、中には週4日からの案件も含んでいるため企業準備をしたい方にはぴったりです。

また、登録者が納得して仕事を進められるよう、Midworksはクライアントからの発注単価やマージン率を公開しており、業界のマージン率が25%〜30%なのに対し、Midworksの実質マージン率は10%〜15%。

業界トップクラスの低マージン率もにもかかわらずサポートも比較的厚い点は魅力的です。

保有案件数 ★★★★
収益性(高単価) ★★★★
サポート体制
コンサルタントの質
★★★★
サービス
(福利厚生・保険等)
★★★★★

サポート体制

Midworksはキャリアコンサルタントを下記3つに分けることでそれぞれが質の高いアウトプットが出るような体制にしています。

  • カウンセリング担当:フリーランスエンジニアの方のスキルや志向性のヒアリング、それぞれに合わせた提案
  • 企業担当:法人窓口として、現場にあったエンジニアの方をご提案
  • サポート担当:案件受注後の契約更新・新規案件獲得をサポート。月に1度はLINEにてヒアリングを実施

それぞれの窓口を分けることで専門性を高めているのが特徴です。

安心の給与補償制度

案件終了後に案件が途切れてしまった場合に備え、Midworksでは給与補償制度を完備しています。

この制度は、お仕事が途切れることがリスクのフリーランスにとってとてもありがたい制度で、万が一お仕事が見つからなかった場合でも、月額契約単価の80%を日割りで受け取ることができます

注意事項:地方フリーランスエンジニアの方には向かない?

一方で、Midworksが取り扱う案件は東京の企業が多いようです

リモートワークの案件もありますが、キャリアカウンセリングや企業面接などで東京に足を運ぶ手間がかかってしまいます。

東京周辺にお住まいの方であれば良いかもしれませんが、地方の方には少し苦労があるかもしれません。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

読者の皆様にとって週4日勤務にまつわる疑問が少しでも解決できていたら嬉しいです。

下記の記事も参考までにぜひチェックしてみてくださいね→フリーランスエンジニア必見!プロがおすすめする案件紹介エージェント5選


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